【Day 24/365|1日1金融用語】実質賃金 ——「下がってるって、ずっと聞いてました」と驚いたカナの話

【Day 24/365|1日1金融用語】実質賃金 ——「下がってるって、ずっと聞いてました」と驚いたカナの話

昨日はDay 23「名目値と実質値」で、名目と実質の2本を自分の預金と給料に当てました。

そして引く相手は選ぶもので、何で割ったかを書かなければ検算できないと決めました。
今日はそのものさしを、国が毎月測っている統計に向けます。

実質賃金を学ぶカナの4コマ・起
カナ「預金の不足額、マイナス15,813円でした。割った相手の名前も、ちゃんと書きました」

5行目まで書いたなら十分です。
昨日は自分の数字でした。

今日は世の中の数字です。

実質賃金を学ぶカナの4コマ・承
カナ「給料のほうも、実質だと下がってるんですよね?」

ここが今日のいちばん大事なところです。 その理解が見出しになり続けた時期は、確かにありました。

実質賃金を学ぶカナの4コマ・転
カナ「え?」
サトル「上がってるんだよ。実質で。今日引けた直近12か月、ぜんぶプラスだ。」

種明かしです。
「実質賃金はマイナス」は、見出しになり続けた言葉でした。 だから覚えている人が多い。でも数字は動きます。

実質賃金を学ぶカナの4コマ・結
カナ「下がってるって、ずっと聞いてました」

そういうことです。
ここからは、その数字がどう作られていて、なぜ自分の実感と合わないのかを見ていきます。

実質賃金とは?

実質賃金とは、名目の賃金を物価で割り戻したものです。

昨日の式がそのまま使えます。

厚生労働省の説明を引きます。「実質賃金指数の季節調整値については、名目賃金指数の季節調整値を消費者物価指数の季節調整値で除して算出している」。
割り算です。 昨日「引き算で向きを見て、割り算で額を出す」と書きました。国の統計は割り算で作られています。
(この一文は季節調整値についての説明です。この記事で使う145.0や+2.2%は、季節調整をしていない原指数の前年同月比ですが、作り方は同じ割り算です。

)

数字は毎月勤労統計調査という統計から出ます。

厚生労働省が毎月調べていて、2026年6月分の確報では33,058事業所を対象に24,895事業所が回答(回収率75.3%)しています。

指数は2020年平均=100です。

2026年6月分(事業所規模5人以上・就業形態計)はこうなります。

  • 名目賃金指数 … 168.0(前年同月比 +4.0%)
  • 実質賃金指数 … 145.0(前年同月比 +2.2%)

⚠️ ここで1つ、読み間違えやすいところを先に潰します。
168.0は「賃金が68%上がった」という意味ではありません。 2020年の月平均に対して1.68倍というのは定義どおりですが、6月は賞与が出る月なので、月ごとの指数がここだけ跳ね上がります。
実際、賞与を含まない「きまって支給する給与」の指数は114.2です。同じ月の同じ統計に、168.0と114.2が並んでいます。
ただしこの2つは別の系列(それぞれ自分の2020年平均を100にしている)なので、指数どうしを引き算しても意味がありません。 差を見るなら金額のほうです。534,823 − 299,671 = 235,152円。 特別に支払われた給与とぴったり一致します。
水準を比べるなら、同じ6月どうし——前年同月比を見ます。 それが+4.0%です。

2026年6月の答えは、プラスだった

金額で見ます。

すべて2026年6月分の確報、事業所規模5人以上です。

  • 現金給与総額 … 534,823円(+4.0%)
  • うちきまって支給する給与 … 299,671円(+3.4%)
  • うち特別に支払われた給与(賞与など) … 235,152円(+4.7%)

299,671 + 235,152 = 534,823。 ぴったり合います。
そして総額の44.0%が「特別に支払われた給与」です。

ほとんどが賞与です。6月がどういう月かは、この1行で分かります。

実質賃金の前年同月比を、今日引けた12か月ぶん並べます。すべて「持家の帰属家賃を除く総合」で実質化した公表値です。

2025年7月 +2.0% / 8月 +1.4% / 9月 +2.0% / 10月 +1.6% / 11月 +1.7% / 12月 +1.6% / 2026年1月 +2.2% / 2月 +1.9% / 3月 +2.4% / 4月 +1.6% / 5月 +2.3% / 6月 +2.2%

12か月すべてプラスです。 幅は+1.4%から+2.4%。

⚠️ ただしこれは今日引けた12か月ぶんです。 それ以前がどうだったかは、この記事では確認していません。「ずっとプラス」でも「これからもプラス」でもありません。

正直に書きます。私はこの数字を、書き始める前は逆だと思っていました。 「実質賃金は下がり続けている」というのが、見出しであり続けたからです。
一次情報を取りに行かないと、こうなります。 覚えている見出しは、たいてい過去の数字です。

「引き算では合わない」が、ここでも出る

昨日決めた作法を、この統計に当ててみます。

名目は+4.0%、消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合・2026年6月分)は+1.9%。

引き算すると+2.1%です。
割り算でやっても+2.06%。

ところが公表されている実質賃金は+2.2%。どちらでも合いません。

理由は公表値の作り方と、丸めです。

実質賃金指数の前年同月比は、率どうしの計算ではなく指数どうし(145.0と1年前の実質賃金指数)から出ています。 そのうえで、+4.0%も+1.9%も、小数第1位までしか公表されていません。
引き算と割り算の差は0.04ポイントしかありません。 今日のズレを作っているのは、方法ではなく丸めのほうです。
昨日「引き算で向きを見て、割り算で額を出す」と書きました。今日わかったのは、その手前に「そもそも入力が丸まっている」という段があることです。

そしてもう1つ、昨日の宿題がここで効きます。

毎月勤労統計が実質化に使う消費者物価指数は、「持家の帰属家賃を除く総合」です。

2026年6月分で+1.9%。
同じ月の「総合」は+1.7%。

こちらで実質化すると、実質賃金は+2.3%になります。

  • 持家の帰属家賃を除く総合(+1.9%)で割ると … 実質賃金指数 145.0(+2.2%)
  • 総合(+1.7%)で割ると … +2.3%

同じ月の同じ給料が、割る指数を替えるだけで+2.2%と+2.3%になります。
昨日「実質と書いたら、何で割ったかを必ず書く」と決めました。国の統計は、両方を並べて公表しています。 どちらか一方だけを載せる新聞記事を読んだときは、もう一方があると思ってください。

⚠️ 混同しやすいので断ります。昨日私が使った+1.9%と、この+1.9%は別物です。
昨日のは消費者物価指数の「総合」・2026年7月分。

今日のは「持家の帰属家賃を除く総合」・2026年6月分。偶然、同じ数字になっているだけです。

今日の統計の「総合」は+1.7%です。

平均299,671円と、あなたの30万円

ここで、この連載の給与モデルを並べます。額面月30万円です。

  • 統計の「きまって支給する給与」 … 299,671円
  • この連載の額面 … 300,000円

差は329円。 ほぼ一致します。偶然です。 ただ、並べたおかげで見えるものがあります。

中身がまったく違います。

  • 統計 … 所定内給与 279,511円(93.3%) + 所定外給与(残業代) 20,160円(6.7%)
  • この連載のモデル … 基本給 222,000円(74.0%) + 固定残業代 78,000円(26.0%)

Day 8「手取りと額面」で、額面はすでに膨らませてあると書きました。その膨らみが、統計と並べると数字で出ます。
統計の平均は残業代が6.7%、モデルは26.0%。同じ30万円でも、基本にあたる部分が5万7千円ちがいます(所定内給与279,511円と基本給222,000円の差で57,511円)。
ちなみに統計の所定外労働時間は月9.7時間。

モデルの固定残業代は45時間分です。前者は実際に働いた平均、後者は働いても働かなくても同額の契約上の時間なので、そのまま比べられる数字ではありません。それでも4倍以上ちがいます。

Day 6「購買力」の杯数で並べておきます。

ラーメン1杯909円で、

  • 統計のきまって支給する給与 299,671円 … 329杯
  • この連載の額面 300,000円 … 330杯
  • 統計の現金給与総額 534,823円(賞与込み) … 588杯

そして——ここが今日いちばん大事な線引きです。

実質賃金+2.2%は、あなたの給料が2.2%増えたという意味ではありません。
Day 21「GDP」で、一人当たりGDPは自分の取り分ではないと書きました。

同じことがここでも起きます。
この平均には、一般労働者(719,523円)とパートタイム労働者(128,891円)が両方入っています。5.58倍の開きがあり、パートは常用雇用者の31.4%です。平均は、その混ざった数字です。

比べるなら、名目どうしで並べるのがいちばん誤解が少ないです。統計の名目は+4.0%。

あなたの給料が据え置きなら0%。

差は4.0ポイントです。
実質で比べたいときは、両方を同じ指数・同じ月で割ってください。 統計の+2.2%は「持家の帰属家賃を除く総合」で実質化された数字です。自分の数字を別の指数で割って、+2.2%と並べてはいけません。 昨日やってはいけないと決めたのと、同じ形になります。
世の中の平均が上がったことと、自分が上がったことは、別々に起きます。

速報と確報で、0.6ポイント動いた

もう1つ、統計を引くときに知っておくことがあります。

同じ2026年6月分に、2つの数字があります。

  • 速報(2026年8月5日公表) … 現金給与総額 531,677円(+3.4%) / 実質賃金 +1.6%(同じ「持家の帰属家賃を除く総合」で実質化)
  • 確報(2026年8月24日公表) … 現金給与総額 534,823円(+4.0%) / 実質賃金 +2.2%

名目も実質も、0.6ポイント上がりました。 金額では3,146円の差です。

ニュースの見出しになるのは、たいてい速報です。 早く出るからです。
そして19日後に確報が出て、数字が動く。 動いたことは、たいてい見出しになりません。

だから統計を引くときは、速報か確報かを書く必要があります。 この記事で使う賃金の数字は、すぐ上で速報として挙げた3つを除いて、すべて8月24日公表の確報です。

逆の見出しが、両方立つ

Day 15「円安と円高」で、こう書きました。

「日本円の額面が変わらないまま、世界の中での賃金は下がっている」

額面30万円は、ドルに換えると月2,903ドルから1,881ドルに下がりました。5年8か月で下がっています。

今日の答えはプラスでした。

Day 15 の答えはマイナスでした。どちらも正しいです。

  • 国内の物価で割ると … 実質賃金は+2.2%(2026年6月・前年同月比)
  • ドルで割ると … 額面30万円は2,903ドル→1,881ドル(2020年末との比較)

割る相手が違います。 比べている期間も違います。そして分子も違います。
今日の+2.2%は平均の賃金が名目で+4.0%動いたうえでの実質。

Day 15 のドル建ては額面30万円を据え置きにしたまま、レートだけを動かした計算です。
Day 22「実質GDP」で「比率が動いたら、分子が動いたのか分母が動いたのかを書く」と決めました。ここは分子も分母も期間も違います。

だから2つを引き算することはできません。
Day 15はこう書いていました。「値段は1つです。見る通貨で、上がったとも下がったとも言える。」
昨日はそれを指数の話としてやりました。今日のは、その一番はっきりした実例です。

日本の中で暮らす分には、実質賃金のほうが自分に近い。 海外の物を買う、留学する、海外のサービスに払う——その分だけ、ドルのほうが自分に近くなります。

私の100万円と、速報と確報

この連載では、私が実際に100万円を1年間運用しています。

今日、記録に足すことを1つ決めました。
引いた数字が、どの版なのかを書く。

Day 6で実質を併記、Day 7で税引後、Day 8で分母、Day 9で元手の出どころ、Day 10で自分の税率、Day 11で住民税10%込み、Day 12で預金の線、Day 13で変化の原因の切り分け、Day 14で通貨の内訳、Day 15でドル建て、Day 16で理論値だと断ること、Day 17で通貨自体が割安だと明記すること、Day 18で制度が動いた日付、Day 19で書く順番、Day 20で判定せず事実だけを残すこと、Day 21で残高と流れを分けること、Day 22で分子と分母のどちらが動いたかを書くこと、Day 23で実質を何で割ったかを書くこと。
今日足すのは、引いた数字がどの版なのかを書くことです。

月次報告では、物価やGDPや賃金の数字を必ず引きます。そのとき0.6ポイント動く可能性のある数字を、動かないものとして書かない。
具体的には、判定の相手にした数字が、どの版なのかを書く。
賃金やGDPなら速報か確報か。

物価に速報と確報の区別はありませんが、昨日書いた基準改定(2026年8月21日に2025年=100へ)のように、後から引き直されます。
100万円の残高は動かないのに、判定の相手だけが後から動く——そこを書き分けます。

正直に書きます。今日いちばん効いたのは、自分の思い込みが外れたことです。
「実質賃金は下がり続けている」と書くつもりで一次情報を取りに行って、12か月連続プラスだった。 昨日決めた作法(何で割ったかを書く)は守れていましたが、そもそも方向を間違えていた。

だから、もう1つ決めておきます。覚えている見出しを、いまの数字として書かない。 引く前に、必ず出どころを取りに行く。

よくある質問(FAQ・全6問)

Q1. 実質賃金がプラスなら、生活は楽になっているんですか?

平均としては、買えるものが増えています。 それは事実です。
ただし+2.2%は平均で、一般労働者719,523円とパートタイム労働者128,891円が混ざった数字です。
自分と比べるなら名目どうしです。

統計の名目は+4.0%、あなたの給料が据え置きなら0%。
そしてあなたの給料が据え置きなら、あなたが買えるものは減っています(その月の総合で割った場合。

7月分の+1.9%なら約−1.9%)。ただしこの数字を統計の+2.2%と並べないでください。

物差しが違います(本文の⚠️のとおりです)。
世の中の平均が上がったことと、自分の手元が増えたことは、別々に起きます。 Day 21で一人当たりGDPについて書いたのと同じことです。

Q2. どうして「実質賃金はマイナス」と覚えているんですか?

そう報じられ続けた時期があったからです。
私も同じでした。
統計の数字は動きます。覚えている見出しは、たいてい過去の数字です。 引く前に出どころを取りに行くしかありません。

Q3. 実質化に使う物価指数が2つあるのは、どちらが正しいんですか?

どちらも正しく、両方公表されています。
毎月勤労統計が本表で使うのは「持家の帰属家賃を除く総合」(2026年6月分 +1.9%)で、実質賃金は+2.2%。「総合」(+1.7%)で割ると+2.3%です。
「持家の帰属家賃」は、持ち家に住んでいる人が自分に家賃を払っていると仮定して計算する項目です。

実際にお金が動かないので、賃金の実感に近づけたいときは除いたほうを使う、という考え方です。
大事なのはどちらを選ぶかより、選んだほうを書くことです。

Q4. 自分の給料は上がっていないのに、平均が上がるのはなぜですか?

平均は、いくつかの理由で自分と離れます。
①上がった人と上がらない人が混ざる ②構成が変わる(賃金の高い人の割合が増えれば、誰の給料も上がらなくても平均は上がる)③賞与の出方が変わる(今回は特別に支払われた給与が+4.7%)④業種によって上がり方が違う(この統計は事業所規模5人以上・全産業の平均です)。
平均が上がったというニュースは、「あなたが上がった」とは言っていません。

Q5. 6月の名目賃金指数168.0は、賃金が2020年の1.68倍になったということですか?

1.68倍という読み方自体は、定義どおり正しいです。 2020年の月平均に対して1.68倍、という意味です。
違うのは「賃金が68%上がった」という解釈のほうです。 6月は賞与が出る月なので、月次の指数がここだけ跳ね上がります。

同じ2026年6月で、賞与を含まない「きまって支給する給与」の指数は114.2です。
ただしこの2つは別の系列なので、指数どうしを引き算しても意味がありません。 差は金額で見ます——534,823 − 299,671 = 235,152円。
水準を比べるなら、同じ6月どうし——前年同月比を見ます。

それが+4.0%です。

Q6. 自分の実質賃金は、どうやって出せばいいんですか?

去年の額面と今年の額面があれば出せます。 それが今日の1手です。
賞与を含めるかどうかで数字が変わるので、まずは「毎月の額面」だけでやってください。

統計の「きまって支給する給与」に対応します。

まとめ

実質賃金とは、名目の賃金を物価で割り戻したものです。

国の統計も割り算で作られています(名目賃金指数を消費者物価指数で除して算出)。

2026年6月分の確報で、現金給与総額は534,823円(+4.0%)、実質賃金は+2.2%。今日引けた直近12か月はすべてプラスでした。
ただし「+4.0% − +1.9% = +2.1%」でも、割り算の+2.06%でも、公表の+2.2%には合いません。 公表値が指数どうしから出ていて、入力の率が小数第1位までしか公表されていないからです。引き算と割り算の差は0.04ポイントしかありません。

そして割る指数を替えると答えが動きます。 持家の帰属家賃を除く総合(+1.9%)なら+2.2%、総合(+1.7%)なら+2.3%。
速報と確報でも動きました。 8月5日の速報は実質+1.6%、8月24日の確報は+2.2%。0.6ポイントです。

統計の「きまって支給する給与」299,671円と、この連載の額面300,000円は差329円でほぼ同じでした。でも中身は、残業代6.7%と26.0%でまったく違いました。

平均が上がったことと、自分が上がったことは、別々に起きます。

🎯 今日の1手(実践)

昨日は預金の実質を出しました。今日は給料です。

手順は4行です。 賞与は入れず、毎月の額面だけでやってください。

1行目。 去年のこの月の額面を出す(給与明細か源泉徴収票)。

2行目。 今年のこの月の額面を出す。

3行目。 2行目 ÷ 1行目 − 1 = あなたの昇給率。
30万円が30万円なら0%、30万5千円なら+1.67%です。

4行目。 昇給率 −(その月の物価上昇率)。
使うのは消費者物価指数「総合」の前年同月比で、3行目で比べた月と同じ月の値です。7月どうしを比べたなら+1.9%——昨日と同じ数字です。 4月どうしなら、4月の値を使ってください。総務省統計局が毎月公表しています。
これがあなたの実質の昇給率です。

向きが分かります。
厳密に率を出すなら (1+昇給率)÷(1+その月の物価上昇率)− 1。

額で見るなら 今年の額面 ÷(1+その月の物価上昇率) を、去年の額面と比べてください。7月分なら、どちらも ÷1.019 です。

そして5行目に、引いた数字がどの版なのかを書いてください。 この記事で使った賃金の数字は、速報を挙げた箇所を除いてすべて2026年8月24日公表の確報です。これが今日の作法です。

出た数字は、こう読んでください。

  • 昇給率が、あなたが使った物価上昇率より高い … 実質プラス。 買えるものが増えています
  • ちょうど同じ … 実質ゼロ。 物価と引き分け
  • 物価上昇率より低い(物価が上がっている月なら、据え置きの0%もここです) … 実質マイナス。 7月分の+1.9%で見るなら、据え置きは約−1.9%

そのうえで、統計の平均と並べてください。

ただし名目どうしで。

統計の名目は+4.0%です。
あなたの昇給率が4.0%より低ければ、平均から離れています。 それは珍しいことではありません。平均は、上がった人と上がらなかった人が混ざった数字です。
⚠️ 統計の実質+2.2%と、上で出したあなたの実質を並べないでください。 統計は「持家の帰属家賃を除く総合」で、あなたは「総合」で割っています。物差しが違います。 揃えたい人は、統計の「総合で実質化した+2.3%」のほうと並べてください。
6月どうしを比べた人は、6月の総合(+1.7%)で割っているのでそのまま並べられます。 7月分の+1.9%で計算した人は、あなたが割ったのが総合の7月分、統計が割ったのが総合の6月分なので、残る0.2ポイントは月の違いです。

⚠️ 1点だけ。平均より低いことは、失敗の記録ではありません。 業種でも規模でも地域でも、平均は大きく動きます。
知っておくべきなのは、自分がどちら側にいるかです。 それが分かっていれば、次の交渉でも転職でも、話す材料になります。

Day 7で手取り率、Day 8で基本給比率、Day 9で標準報酬月額、Day 10で実効税率、Day 11で住民税倍率、Day 12で何もしなかった場合の額、Day 13で金利感応度、Day 14で外貨比率、Day 15でドル建て換算、Day 16で往復コスト率、Day 17で割安率、Day 18で会合の日付、Day 19で7つの棚卸し、Day 20で自分DI、Day 21でGDP比率、Day 22で分母を替えて確かめること、Day 23で引く相手を書くこと。
今日の「実質の昇給率」で18個目です。 昨日は預金、今日は給料。同じ引き算を、入ってくる側にも当てました。

明日 Day 25「家計収支」では、入ってくる側と出ていく側を、はじめて1枚に並べます。
Day 7「可処分所得」からここまで、給料と税と預金と物価を1つずつ見てきました。

明日はそれを家計という1枚の表にします。出ていく側を、まだ一度も数えていません。

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⚠️ ご注意

本記事は筆者個人の投資記録および一般的な金融知識の解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
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