昨日は、Day 27「生活防衛資金」で3行を並べました。
下限、基準線、いまの預金残高。
今日は、その3行目を段に分けます。 そのうえで、いま持っているお金の全体を、同じ段の地図に並べます。

カナ「3行、並べました。基準線、超えてました」
おめでとうございます。 ただ、1つだけ確認させてください。その残高は、どこに置いてありますか。

カナ「半分は定期預金です。これも数えていいんですよね?」
数えていいかどうかは、置き場所で変わります。 先に答えを言うと、定期預金は数えていい。
ただし、全額をそこに置いたままにはできません。

カナ「定期って、窓口に行けばすぐ出せますよね?」
サトル「出せる。ただし『出せるかどうか』と『出したときに、約束の利率がいくら残るか』は別の話だ。すぐ出せることには、値段がついている。」
種明かしです。
「すぐ出せる」には段があります。 そして段を決めているのは、日数と、出すときに減る額の2つです。
片方だけ見ると、順番を間違えます。定期貯金は、日数では上。
減る額では、下。

カナ「すぐ出せる、にも段があるんですね」
そういうことです。
ここからは、その段を日数と額の両方で並べていきます。
流動性とは?
流動性とは、持っているものを、価値をあまり減らさずに現金に換えられる度合いです。
英語で liquidity。液体のように、形を変えて流れていけるかどうかという比喩から来ています。
Day 23「名目値と実質値」で、預金に置く理由を2つ挙げました。元本の額面が減らないことと、すぐ出せること。
今日は、その2つ目のほうです。
そして昨日、生活防衛資金の条件を1行で書きました。必要な月に、必要な額が、そこにあること。
流動性は、この1行のうち「必要な月に」(=日数)と「必要な額が」(=減らないこと)の2つを、まとめて測る物差しです。
残る「そこにある」は、その両方の前提になります。
測り方は2軸です。
- 軸1:現金になるまでの日数 — 申し込んでから、口座に入るまで何日か
- 軸2:現金にするときに減る額 — 出すことと引き換えに、いくら失うか
大事なのは、軸2には2種類あることです。事前に分かっている減り方と、やってみないと分からない減り方。この違いが、段を決めます。
⚠️ 用語を1つだけ。ゆうちょ銀行では「通常貯金」「定期貯金」、銀行では「普通預金」「定期預金」と呼びます。同じものです。 以下、ゆうちょの数字を引くところは「貯金」、一般の話は「預金」と書きます。
段は、日数と額の2つで決まる
ここからは実際の数字です。すべて公表されている一次情報から引きます。
段1:通常貯金・普通預金。
ゆうちょ銀行の通常貯金は年0.400%(2026年9月7日現在)。当日、窓口でもATMでも出せます。 出しても、利率は変わりません。軸1も軸2も、いちばん上です。
段2:定期貯金・定期預金。
同じくゆうちょ銀行で、6か月もの0.500%、1年もの0.500%、2年0.650%、3年0.800%、5年1.000%(同日現在)。
通常貯金より高い。
解約はいつでも申し出られます。
ただし段1と違って、手続きが1つ挟まります。 軸1では段1に近いが、同じではありません。 そして減るのは、軸2のほうです。
満期前に解約すると「預入期間内払戻利率」が適用されます。 ゆうちょ銀行の商品概要説明書は、「次の利率を目安とした利率とします。ただし、預入日時点の通常貯金の利率を下回らないものとします」と書いたうえで、解約までに経過した期間ごとに、「預入日時点の預入期間◯(6か月・1年・2年…)の定期貯金の約定利率×60%」と定めています。
6か月未満だけは「預入日時点の通常貯金の利率」です。
基準になるのは「預けた定期の期間」ではなく「経過した期間」です。
ここを取り違えると、計算が合いません。
いまの金利で、実際に計算します。
- 6か月以上1年未満で解約 … 6か月定期0.500% × 60% = 0.300% → 下限が働いて0.400%
- 1年以上2年未満で解約 … 1年定期0.500% × 60% = 0.300% → 下限が働いて0.400%
- 2年以上3年未満で解約 … 2年定期0.650% × 60% = 0.390% → 下限が働いて0.400%
- 3年以上4年未満で解約(5年ものを4年目に解約した場合など) … 3年定期0.800% × 60% = 0.480% → そのまま0.480%
3年たつまでは、どの期間で解約しても通常貯金と同じ0.400%です。
×60% が通常貯金の0.400%をはじめて上回るのは、3年以上経ってから。
つまり3年もの0.800%に預けて1年半で出すと、受け取る利息は通常貯金と同額になります。0.800%のつもりで、実際は0.400%。
ちょうど半分です。
これが「軸2が事前に分かっている」減り方です。
減ることは確定していて、いくら減るかも、預ける前から計算できます。
⚠️ ここでいう「減る」は、定期の約定利率(0.800%)から減るという意味です。
通常貯金に置いた場合(0.400%)を下回るわけではありません。
段2は、約束された利率では減るが、預入日時点の通常貯金の利率より下には行かない。 この二重性が、後の使い分けにそのまま効いてきます。
段3:投資信託・上場株式(=軸2が分からないもの)。
ここからは、ひとまとめで段3です。生活防衛資金の置き場所としては、同じ段だからです。
ただし軸1(日数)は3つとも違うので、中を並べておきます。
- 投資信託(国内株式に投資するもの) … ニッセイTOPIXインデックスファンド<購入・換金手数料なし>の「お申込メモ」は、換金価額を「換金申込受付日の基準価額とします」、換金代金を「換金申込受付日から起算して、原則として5営業日目からお支払いします」と定めています
- 投資信託(外国株式に投資するもの) … ニッセイ外国株式インデックスファンド<購入・換金手数料なし>では、換金価額が「換金申込受付日の翌営業日の基準価額とします」、換金代金が「換金申込受付日から起算して、原則として6営業日目からお支払いします」。海外市場が開くのを1日待つぶん、1営業日うしろにずれます
- 上場株式 … 日本取引所グループの説明では、2019年7月16日(火)の約定分から決済期間が短縮され、取引日から起算して3営業日目に受渡しが行われています。これがT+2です
日数だけ見れば、株がいちばん速い。 投資信託より早く現金になります。
それでも同じ段に入れているのは、軸2が3つとも同じだからです。 どれも、申し込む時点では、いくらになるか分かりません。
「5営業日目」は、7日後だった
「5営業日目」と言われても、手元のカレンダーで何日後なのかは、そのままでは分かりません。 だから数えます。
この記事が公開された2026年10月7日(水)に、それぞれ換金・売却を申し込んだとします。
10月12日(月)はスポーツの日で、国民の祝日です(内閣府)。
ここが飛びます。
- 上場株式 … 10月7日を1営業日目として、3営業日目は10月9日(金)。申込から2日後
- 投資信託(国内株式型) … 5営業日目は10月14日(水)。申込から7日後
- 投資信託(外国株式型) … 6営業日目は10月15日(木)。申込から8日後
「5営業日目」は、実際には7日後でした。 土日が2回と、祝日が1つ挟まるからです。
⚠️ ここで、出さない数字が2つあります。
① 証券口座から銀行口座へ移すまでの日数。 上の日付は、証券口座に代金が入るまでです。
そこから自分の銀行口座へ移す手続きは、会社ごとに締め時間も日数も違います。まとめて言える数字がないので、出しません。
② 定期貯金の解約手続きにかかる時間。 窓口かアプリか、平日か休日かで変わります。利率がどうなるかは上のとおり確定していますが、何時間で現金になるかは、ここでは数えません。
つまり上の日数は、いちばん短く見積もった場合です。 実際は、これより後ろにずれます。
減り方には、2種類ある
ここが今日のいちばん大事なところです。
段2(定期)の減り方は、預ける前から計算できます。 0.800%が0.400%になる。金額で言えるし、腹をくくって選べます。
段3(投資信託・株式)の減り方は、申し込む時点では分かりません。
投資信託の換金価額は申込受付日の基準価額(外国株式型なら翌営業日)です。その日の基準価額は、申し込む瞬間にはまだ決まっていません。 株も同じで、売った値段は売ってみるまで分かりません。
株のほうが日数では速いのに、生活防衛資金の置き場所として投資信託と同じ段になるのは、これが理由です。軸1で勝っていても、軸2が「分からない」なら、条件を満たせません。
昨日、運用しているお金を3行に入れないでくださいと書きました。 理由は「必要な月にいくらになっているか分からないから」でした。
今日、そこに2つ目の理由が乗ります。
日数です。
- 昨日の理由 … 額が分からない
- 今日の理由 … 現金になるまで日数がかかる
この2つが揃って、はじめて「生活防衛資金は段1と段2までで作る」と言い切れます。
片方だけなら、反論はできます。
「7日くらい待てる」「多少目減りしても構わない」。でも2つ同時に来ます。 現金になるのは7日後で、その7日後にいくらになっているかは、申し込む今日は分からない。
そしていちばん厳しいのは、3つ目です。
申し込む日を、自分で選べません。
収入が止まる月は、自分の都合では決まりません。相場がいい月に辞めさせてもらえるわけではない。 そしてDay 26「固定費と変動費」で数えた固定費は、その月も契約したとおりに出ていきます。
流動性が効いてくるのは、いつも、こちらが日付を選べないときです。
では段1と段2を、どう使い分けるか。 分かれ目は「いつ使うか」です。
下限(固定費×2)にあたる額は、段1に置きます。 入金ゼロの空白で、最初に出ていくぶんだからです。引落日は待ってくれません。 段2は解約を申し出られますが、手続きが1つ挟まります。 下限ぶんに求められるのは、手続きを挟まずに出せることです。
基準線までの残り(生活費×3のぶん)は、段2に回せます。 使うのは空白の後なので、満期まで置ければ利率が上がる。
置き切れずに途中で出すことになっても、3年たつまでは0.400%=段1と同じです。
つまり段2は、上振れはあっても、預入日時点の通常貯金の利率より下には行きません。 だから下限ぶん以外は、段2に置いておいて構いません。
⚠️ ただし回すなら6か月ものや1年ものなど、短いものにしてください。
使う場面が来るのは離職から数か月後なので、5年ものの満期は、まず来ません。
冒頭のカナの「半分は定期預金です」は、下限ぶんが段1にあるなら、数えていいということです。
私の100万円と、現金になるまでの日数
この連載では、私が実際に100万円を1年間運用しています。
昨日、記録に足したのは「運用の口座と、生活防衛資金の口座を分ける」でした。
今日足すのは、日数です。
運用している100万円が、申し込んでから何営業日で現金になるかを、毎月の報告に併記する。
Day 6 で実質を併記、Day 7 で税引後、Day 8 で分母、Day 9 で元手の出どころ、Day 10 で自分の税率、Day 11 で住民税10%込み、Day 12 で預金の線、Day 13 で変化の原因の切り分け、Day 14 で通貨の内訳、Day 15 でドル建て、Day 16 で理論値だと断ること、Day 17 で通貨自体が割安だと明記すること、Day 18 で制度が動いた日付、Day 19 で書く順番、Day 20 で判定せず事実だけを残すこと、Day 21 で残高と流れを分けること、Day 22 で分子と分母のどちらが動いたかを書くこと、Day 23 で実質を何で割ったかを書くこと、Day 24 で引いた数字がどの版なのかを書くこと、Day 25 で運用の成績を黒字の日数に換算すること、Day 26 で「一度だけ決めたこと」と「その場で決めたこと」を分けること、Day 27 で生活防衛資金を運用の口座に混ぜないこと。
今日足すのは、現金になるまでの営業日数を書くことです。
理由をはっきり書きます。昨日は「額が分からない」を理由に、この100万円を生活防衛資金から外しました。
今日、日数という2つ目の理由が付きます。
そして、日数のほうは仮の計算ができます。
もしこの100万円が全額、外国株式に投資する投資信託だったとすると、10月7日に換金を申し込んで受け取れるのは10月15日。
8日後です。
昨日、自己都合で辞めた場合の空白を待期7日+給付制限(退職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月)と書きました。
空白そのものは1か月以上あります。ただし出ていくほうは、初日から始まります。 家賃や通信料の引落日は、辞めた日を待ってはくれません。 8日というのは、その最初の引落を越えてしまう長さです。
⚠️ これは仮の計算です。 実際の内訳がどうなっているかは、私が数えていないからです。正直に書きます。
私はこの100万円の内訳が、それぞれ何営業日で現金になるかを、まだ数えていません。 昨日の生活防衛資金の残高と同じで、来月の公開までに数えて、そのまま書きます。
昨日、口座を分けました。今日は、その口座に時間の軸を足します。
よくある質問(FAQ・全6問)
Q1. 定期預金は、流動性が高いんですか、低いんですか?
軸によって答えが変わります。
それが今日の答えです。
軸1(日数)で見れば高い。 満期前でも解約はできて、現金は手元に来ます。軸2(減る額)で見れば低い。 ゆうちょなら3年たつまで、解約した時点で通常貯金と同じ0.400%に落ちます。
ただしこれは、定期の約定利率と比べた話です。
通常貯金を下回るわけではありません。
「流動性が高い/低い」と一言で言えないものがある——それを知っておくのが今日の要点です。片方の軸だけで並べると、順番を間違えます。
Q2. 3年たつまで通常貯金と同じなら、定期にする意味はないのでは?
満期まで置ける額なら、意味があります。
1年ものを満期まで持てば0.500%、3年ものなら0.800%。通常貯金0.400%との差は、置き切った人だけが受け取ります。
だから分け方は「金額」ではなく「いつ使うか」です。途中で出す可能性があるお金を定期に入れると、高い利率を見ながら0.400%を受け取ることになります。 ただし0.400%は通常貯金と同じなので、損はしません。
得もしない、というだけです。
下限(固定費×2)にあたる額を段1に置くのは利率の話ではなく、手続きを挟まずに出せることが条件だからです。
Q3. 投資信託が5営業日目、株なら3営業日目なら、生活防衛資金をそこで持ってもいいのでは?
軸1だけを見ればそう見えます。
今日の2軸で見ると、届きません。
投資信託の換金価額は申込受付日の基準価額(外国株式型は翌営業日)で、申し込む時点では決まっていません。 株も、売った値段は売るまで分かりません。
つまりどちらも軸2が「分からない」という状態です。
生活防衛資金の条件は、必要な月に、必要な額が、そこにあることでした。額が確定しないものは、この2つ目を満たせません。 日数で足りていても、それだけでは条件を満たしたことになりません。 株が投資信託より速いのに同じ段3なのは、この軸2が同じだからです。
Q4. 「営業日」は土日祝を除くんですよね。実際は何日待つんですか?
カレンダー次第です。
だから毎回、自分で数える必要があります。
今日の例で言えば、10月7日(水)に国内株式型の投資信託を換金申し込みすると、5営業日目は10月14日(水)。
実際には7日後です。
土日が2回と、10月12日(月)のスポーツの日が挟まるからです。
連休の直前に申し込むと、日数はさらに伸びます。 年末年始やゴールデンウィークを挟めば、「5営業日目」が10日以上先になることもあります。
今日の1手で「日付を1つ決めて数える」と書いたのは、この伸び方が月によって違うからです。
Q5. 流動性は、高ければ高いほどいいんですか?
違います。
高いほうにも対価があります。
Day 23 で見たとおり、普通預金0.400%に対して物価は1.9%。
すぐ出せる状態を保つということは、その差を毎年引き受けるということです。
流動性は「高いほど良い性質」ではなく、目的に合わせて選ぶ性質です。昨日決めた下限のぶんは、段1が正しい。
基準線までの残りは、短い定期なら段2に回せます。 満期まで置ければ利率が上がり、途中で出しても段1と同じだからです。
その先のお金まで全部を段1に置くかどうかは、また別の判断です。
そして、すぐ出せる状態を保つために諦めた利回りには、金額がつけられます。 段1に置いたことで、段2なら受け取れたはずの利率との差です。
その話は明日 Day 29「機会費用」で扱います。
Q6. T+2って、2営業日後ですか、3営業日目ですか?
公式の書き方は「取引日から起算して3営業日目」です。 日本取引所グループも日本証券業協会も、この言い方をしています。
取引した日を1日目として数えるので、3営業日目=2営業日後。
同じことを指しています。T+2 の「2」は、取引日を0として数えたときの日数です。
数え方が2通りあるので、受渡日は必ずカレンダーで確認してください。 今日の例なら、10月7日(水)に売った代金が入るのは10月9日(金)です。
まとめ
流動性とは、持っているものを、価値をあまり減らさずに現金に換えられる度合い。
測る軸は日数と減る額の2つです。
軸2には2種類ありました。
事前に分かっている減り方と、やってみないと分からない減り方。
定期貯金は、前者です。 ゆうちょ銀行では、満期前の解約に預入期間内払戻利率が適用されます。
基準になるのは解約までに経過した期間で、その期間に対応する定期貯金の約定利率×60%。
ただし「預入日時点の通常貯金の利率を下回らない」という下限がつきます。
いまの金利で計算すると、3年たつまではどの期間で解約しても0.400%。3年もの0.800%に預けて1年半で出せば、通常貯金と同じ0.400%です。
ちょうど半分。
投資信託と株式は、後者です。 換金価額は申込受付日(外国株式型は翌営業日)の基準価額で、申し込む時点では決まっていません。 株のほうが日数では速いのに同じ段に置いたのは、この軸2が同じだからです。
日数のほうも数えました。2026年10月7日(水)に申し込むと、上場株式は10月9日(金)、国内株式型の投資信託は10月14日(水)、外国株式型は10月15日(木)。 「5営業日目」は、実際には7日後でした。10月12日がスポーツの日だからです。
証券口座から銀行口座へ移す日数は、会社ごとに違うので出していません。 上の日付は、いちばん短く見積もった場合です。
昨日、運用しているお金を3行に入れない理由は「額が分からないから」でした。今日、日数という2つ目の理由が乗りました。
そして3つ目。申し込む日を、自分で選べません。 収入が止まる月は、こちらの都合では決まらないからです。
使い分けは「いつ使うか」で決まります。
下限(固定費×2)は段1へ。 最初に出ていくぶんなので、手続きを挟まずに出せることが条件になるからです。
基準線までの残りは、段2(短いもの)に回せます。 満期まで置ければ利率が上がり、途中で出しても3年たつまでは0.400%で、預入日時点の通常貯金と同じだからです。
🎯 今日の1手(実践)
昨日は3行を並べました。今日は、3行目(いまの預金残高)を段に分け、そのうえで、いま持っているお金の全体を同じ段の地図に並べます。 そして2つの列を足します。
手順は3つです。
1つ目。
いま持っているお金を、段ごとに分けて書き出す。
段1(通常貯金・普通預金)/段2(定期貯金・定期預金)/段3(投資信託・上場株式)/その他。口座ごとではなく、種類ごとに分けてください。同じ銀行の中に段1と段2が混ざっていることがあるからです。
⚠️ 昨日の3行目には、段3を入れていないはずです。 昨日「運用しているお金を入れないでください」と書いたからです。今日は、その段3も含めて全体を並べます。 昨日の3行目と突き合わせるのは、段1と段2だけです(入れてしまっていた場合は、下の「読み方」の直前に断りがあります)。
2つ目。
それぞれに、2つの列を足す。
- 列A:現金になるまでの営業日数(普通預金は「当日」。投資信託は目論見書か商品ページの「お申込メモ」に書いてあります)
- 列B:いま出したら、何が減るか(定期預金なら「利率が◯%に下がる」と数字で。投資信託・株式なら「分からない」とそのまま書く)
列Bは、今日は利率で構いません。 金額に直すのは明日です。
そして列Bに「分からない」と書けることが大事です。空欄にせず、分からないと書いてください。 数えられないことを、数えられないまま残すためです。
3つ目。
日付を1つ決めて、そこから営業日を実際に数える。
カレンダーを開いて、来月の1日でも、給料日でもいいので日付を1つ決めます。 そこから土日と祝日を飛ばして数えてください。「5営業日目」が何日後になるかは、月によって違います。
出たら、昨日の2本の線と並べます。
- 下限 = 固定費 × 2(昨日)
- 基準線 = 下限 +(生活費 × 3)(昨日)
- 段1の残高 と 段1+段2の残高 ← 今日はこの2つを出します
読み方はこうです。見るのは2回。
「段1が下限を超えているか」と「段1+段2が基準線を超えているか」です。
⚠️ 先に1つ。もし昨日の3行目に、投資信託や株式(段3)を入れてしまっていたなら、昨日の3行目の数字は過大でした。 今日出した段1の残高と、段1+段2の残高のほうが正しい数字です。今日出し直したこの2つで判定すれば大丈夫なので、そのまま下の読み方に進んでください。
- 段1が下限に届いていない … 段2から、下限ぶんだけ段1へ移すことを考えてください。 最初に出ていくぶんなので、手続きを挟まずに出せる場所に要ります。移したうえで、下の2つのどちらに当たるかを見てください。 なお段1+段2を足しても下限に届かないなら、置き場所ではなく金額が足りていません
- 段1は下限を超え、段1+段2で基準線も超えている … 今日出した2つの残高は、昨日の2本の線をどちらも満たしています。 今日やることはありません。冒頭のカナも、段1が下限を超えていればここです
- 段1は下限を超えたが、段1+段2では基準線に届かない … 足りないのは金額のほうです。 置き場所の問題ではないので、Day 26「固定費と変動費」とDay 25「家計収支」に戻ることになります
⚠️ 3点、断ります。
① 慌てて売る必要はありません。 今日やるのは並べて見ることです。
何をどれだけ動かすかは、明日の Day 29「機会費用」で「諦めた利回りをいくらと見るか」を出してから決めても遅くありません。
② 定期を解約したときの利率は、銀行ごとに違います。 今日出したのはゆうちょ銀行の規定です。×60%のところが×70%の銀行もあります。 自分の銀行の商品概要説明書で、「中途解約利率」または「期日前解約利率」を引いてください。
③ 「◯営業日目」の数え方は、商品ごとに起算日が違うことがあります。 今日出した3本はどれも申込日・取引日を1営業日目として数える書き方でしたが、手元の商品がそうとは限りません。 目論見書の文言をそのまま読んでください。
⚠️ もう1点。段2から段1へ移すとき、「利率が下がって損をする」とは限りません。 途中で出す可能性があるお金は、3年たつまでは、定期に置いたままでも受け取るのは0.400%だからです。移して確定するのは、満期まで置き切ったら得られたはずの利率のほうです。
Day 7 で手取り率、Day 8 で基本給比率、Day 9 で標準報酬月額、Day 10 で実効税率、Day 11 で住民税倍率、Day 12 で何もしなかった場合の額、Day 13 で金利感応度、Day 14 で外貨比率、Day 15 でドル建て換算、Day 16 で往復コスト率、Day 17 で割安率、Day 18 で会合の日付、Day 19 で7つの棚卸し、Day 20 で自分DI、Day 21 でGDP比率、Day 22 で分母を替えて確かめること、Day 23 で引く相手を書くこと、Day 24 で実質の昇給率、Day 25 で自分の1枚、Day 26 で固定費率、Day 27 で3行の並べ方。
今日の「段ごとの日数」で22個目です。 昨日はじめて自分の数字に制度の日数を掛けました。今日は、自分のお金にカレンダーの日数を掛けています。
明日 Day 29「機会費用」では、すぐ出せる状態を保つために諦めたものを、金額にします。
今日、段1に置くべきだと分かった額があります。その額を段2に置き、置き切れた場合に受け取れたはずの利率との差は、諦めた額として金額で数えられます。 事前に分かる数字だからです。
Day 23 が「置いたことで諦めた利回りは Day 29」と送り、昨日も同じところへ送りました。明日、そこに着きます。
🔗 あわせて読みたい
- Day 27「生活防衛資金」 — 下限と基準線の3行を並べた話
- Day 26「固定費と変動費」 — 契約で額が決まっている支出を数えた話
- Day 25「家計収支」 — 消費支出173,042円と黒字66,684円を出した話
- Day 23「名目値と実質値」 — 預金が実質でマイナスだと確かめた話
- Day 4「インフレーション」 — 「すぐ使うお金」と「しばらく使わないお金」を分けると書いた話
⚠️ ご注意
本記事は筆者個人の投資記録および一般的な金融知識の解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
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