【Day 31/365|1日1金融用語】リスクとリターン ——「分からない、にも大きさがあるんですね」と気づいたカナの話

【Day 31/365|1日1金融用語】リスクとリターン ——「分からない、にも大きさがあるんですね」と気づいたカナの話

昨日は、Day 30「資産と負債」で地図の裏面を作り、段3をリボに向けるかどうかは「分からない」の中身を測ってからと書きました。
今日は、その中身を測ります。

リスクとリターンを学ぶカナの4コマ・起
カナ「リボ、返し始めました。……で、段3って結局、何が『分からない』んですか」

いい問いです。 3日間「分からない」で通してきました。 今日はそこを開けます。

リスクとリターンを学ぶカナの4コマ・承
カナ「上がるか下がるか分からない、ってことですよね?」

半分そうです。でも「上か下か」だけなら、コインと同じです。 段3の「分からない」には、コインには無いものがあります。どれくらい遠くまで行くか、です。

リスクとリターンを学ぶカナの4コマ・転
カナ「じゃあ、リスクが高いほうが儲かるんですよね」
サトル「違う。リスクは儲けの大きさじゃない。振れ幅の大きさだ。幅が大きいほど、上にも下にも遠くまで行く。」

種明かしです。
リスクとは、結果がどれだけ散らばるかの大きさです。 金融の世界では、これを標準偏差という1つの数字で測ります。大きいほど、結果は真ん中から遠くに落ちやすい。 上にも、下にも。
期待リターンは、その散らばりの真ん中あたりに置かれた「期待」で、実際に受け取るリターンは、その散らばりの中の1つです。幅と真ん中は別の数字で、片方だけを選ぶことはできません。

リスクとリターンを学ぶカナの4コマ・結
カナ「分からない、にも大きさがあるんですね」

そういうことです。
ここからは、その大きさを、公表されている数字で見ます。

リスクとリターンとは?

リターンとは、投資の結果として受け取るものです。 増えた分、減った分、利息や配当。プラスもマイナスもリターンです。

リスクとは、そのリターンがどれくらい散らばるかの大きさです。 日常語の「危険」とは違います。下に行く可能性だけでなく、上に行く可能性も、同じリスクの中に入っています。

GPIFは、この散らばりを標準偏差で測っています。 基本ポートフォリオの詳細資料に、「標準偏差・・・ポートフォリオリターンの分布の広がりを表す指標」と書かれています。広がり。 これが今日の主役です。

⚠️ 用語を1つ。 この連載で「リスク」と書くとき、「危ない」という意味では使いません。 「振れ幅」と読み替えてください。「リスクが高い」=「振れ幅が大きい」です。

段3の「分からない」に、数字をつける

GPIFが2025年4月から使っている基本ポートフォリオの詳細資料に、4つの資産のリスク(標準偏差)が載っています。

  • 国内債券 … 2.60%
  • 外国債券 … 9.72%
  • 国内株式 … 19.19%
  • 外国株式 … 20.35%

同じ資料に、期待リターンもあります。 ただし1つの数字ではありません。 経済の前提を4つ置いて、それぞれに数字を出しています。 国内株式なら4.0%(1人当たりゼロ成長ケース)〜7.5%(高成長実現ケース)。 国内債券なら−0.3%〜3.2%。

期待リターンが1つに決まっていないこと自体が、「分からない」の証拠です。 以下では、4つのうち「過去30年投影ケース」——国内債券0.5%、外国債券2.2%、国内株式4.8%、外国株式5.4%——を使います。ほかの3つを選ぶと、以下の数字は動きます。

では、幅を当てます。

統計の世界で、散らばりが釣鐘型(正規分布)だと仮定すると、結果は「真ん中±標準偏差」の中に約68%(およそ3回に2回)、「真ん中±標準偏差の2倍」の中に約95%(およそ20回に19回)が入ります。
⚠️ これは仮定の上の目安です。 実際の相場は釣鐘型からずれることがあり、とくに下側の端は、この目安より遠くに落ちることがあります。 今日はこの目安で幅の大きさを見ます。

100万円を国内株式に1年。

  • 真ん中 … +4.8% → 104万8千円
  • 3回に2回の幅 … 4.8% ± 19.19% = −14.4%〜+24.0% → 85万6千円〜124万円
  • 20回に19回の幅 … 4.8% ± 38.38% = −33.6%〜+43.2% → 66万4千円〜143万2千円

100万円を国内債券に1年。

  • 真ん中 … +0.5% → 100万5千円
  • 3回に2回の幅 … 0.5% ± 2.60% = −2.1%〜+3.1% → 97万9千円〜103万1千円

これが「分からない」の中身です。 国内株式の「分からない」は、1年で約38万円の幅(85万6千円と124万円の差)。 国内債券の「分からない」は、約5万円の幅。同じ「分からない」でも、大きさが7倍以上違います。

そして上に行く幅と下に行く幅は、同じ大きさです。リスクが高いから儲かる、ではない。 リスクが高いから、遠くまで行く。 上にも、下にも。

幅だけを見ても、真ん中だけを見ても、選べない

ここが今日いちばん大事なところです。

国内債券の真ん中は0.5%。 これは、Day 28「流動性」の段2——1年定期の0.500%——と同じ数字です。
同じ真ん中で、片方は幅ゼロ、片方は±2.60%の幅。 この2つを並べたら、1年で使うお金なら、幅ゼロの段2を選ぶのが筋です。同じ期待なら、幅の小さいほう。 幅を引き受けるのは、真ん中がそのぶん高いときだけです。

逆に、真ん中だけで選んでもいけません。 国内株式の4.8%は段2の約10倍です。 でも3回に1回は、85万6千円を下回るか、124万円を上回ります。 下側だけ言えば、6回に1回は14万4千円より多く減っている(釣鐘型の目安)。その月に、そのお金が要るなら、幅が問題になります。

だからDay 27「生活防衛資金」で、運用しているお金を3行に入れなかった。「必要な月にいくらになっているか分からない」の「分からない」が、今日、±19.19%という大きさになりました。 空白の月に85万6千円しか無いかもしれないお金は、下限にも基準線にも数えられません。

リスクとリターンは、いつも2つで1組です。 片方だけを見て「良い」「悪い」と言わない。真ん中はいくらか。 幅はいくらか。 その幅を引き受けられる月か。 この3つを揃えて、はじめて選べます。

税制が有利でも、幅は狭まらない

Day 9 が送った話に着きます。「税制が有利であることと、その選択が有利であることは、まったく別です。」

NISA口座で投資した金融商品から得られる利益は非課税になります。 金融庁の説明では、通常は「売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金」(正確には20.315%)がかかるところ、NISA口座なら非課税。 年間投資枠はつみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円、非課税保有限度額は1,800万円です。

NISAの非課税は、リターンの側にだけ働く仕組みです(優遇の種類が違えば効き方も違いますが、幅を狭めるものは1つもありません)。

  • 100万円が124万円になったとき … 通常なら24万円に20.315%かかって約4万9千円引かれる。NISAなら引かれない。ここで非課税が効きます
  • 100万円が85万6千円になったとき … 税金はもとからゼロです。減ったお金に税金はかかりません。非課税が助けてくれるものは、何もありません(課税口座には損を他の利益と相殺する仕組みがありますが、NISA口座の損失には使えません。制度の中身は第6章で扱います)

つまり非課税は、幅の上側にだけ働き、下側には何もしない。 そして幅そのものは、口座の種類で狭まりません。 下側の端は NISA口座でも85万6千円のまま、NISA口座に入れた国内株式の標準偏差も19.19%のままです。

税制が有利だから選ぶ、という順番が間違いなのはこのためです。先に「真ん中と幅を引き受けられるか」を決める。 税制は、その選択が決まったあとで、上側を少し良くしてくれるだけ。 幅を引き受けられない人にとって、非課税は選ぶ理由になりません。

⚠️ NISAの制度そのもの——枠の使い方、口座の作り方、売ったあとの枠の扱い——は第6章「制度と税金」で扱います。今日は「税制は幅を狭めない」の1点だけです。

昨日の宿題:リボがある人の段3

昨日、段3をリボに向けるかどうかは今日決めると書きました。 決めます。

リボがある人は、段3もリボへ。

理由は2段あります。
1段目。 Day 29「機会費用」の言い方で、段3を持ち続ける値段は、諦めた次善=リボ返済の確定15%。 逆にリボを返す値段は、諦めた段3の将来の増え分ですが、確定していないので決まり③で数えません——値段ゼロ。値段15%の選択と、値段ゼロの選択。 リボがある人だけに起きる、はっきりした差です。
2段目。 仮に、段3の真ん中4.8%をそのまま15%と並べても、届きません。 しかも片方は幅ゼロ、片方は±19.19%の幅つき。どちらの読み方でも、答えは同じです。
Day 29 の言い方なら、リボがある人にとって、候補の中の次に良い1つはいつもリボ返済の15%で、段3はそれに届きません。

⚠️ 2つ断ります。① 売るときの値段は、売ってみるまで分かりません(Day 28 の軸2)。 買った値段より下がっていることもあります。 それでも、その日の値段で売って確定した15%を消すほうを取ります。 持ち続ける値段が確定15%で、返す値段は数えられないからです。② 売って利益が出ていれば、20.315%の税がかかります。 出ていなければかかりません。税を引いたあとの額で、リボを返してください。

リボがない人は、この節は関係ありません。 段3を持つかどうかは、幅を引き受けられる月かどうかで決めます。 今日の1手に書きます。

私の100万円と、幅の中か外か

この連載では、私が実際に100万円を1年間運用しています。

昨日、記録に足したのは「負債の側を書く」でした(答えは「無し」)。
今日足すのは、「結果が、事前に想定していた幅の中に収まったか、外に出たか」を書くことです。

Day 6 で実質を併記、Day 7 で税引後、Day 8 で分母、Day 9 で元手の出どころ、Day 10 で自分の税率、Day 11 で住民税10%込み、Day 12 で預金の線、Day 13 で変化の原因の切り分け、Day 14 で通貨の内訳、Day 15 でドル建て、Day 16 で理論値だと断ること、Day 17 で通貨自体が割安だと明記すること、Day 18 で制度が動いた日付、Day 19 で書く順番、Day 20 で判定せず事実だけを残すこと、Day 21 で残高と流れを分けること、Day 22 で分子と分母のどちらが動いたかを書くこと、Day 23 で実質を何で割ったかを書くこと、Day 24 で引いた数字がどの版なのかを書くこと、Day 25 で運用の成績を黒字の日数に換算すること、Day 26 で「一度だけ決めたこと」と「その場で決めたこと」を分けること、Day 27 で生活防衛資金を運用の口座に混ぜないこと、Day 28 で現金になるまでの営業日数を書くこと、Day 29 で諦めた1つを書くこと、Day 30 で負債の側を書くこと。
今日足すのは、想定していた幅の中か外かを書くことです。

なぜ足すのか。結果だけを見ると、運と腕の区別がつかないからです。
1年後に100万円が110万円になっていたとして、それが「±19.19%の幅の真ん中寄り」なのか、「±2.60%の幅から大きく外れた上振れ」なのかで、意味がまるで違います。前者はふつうの結果、後者は説明の要る結果です。Day 20「景気」で「判定せず事実だけ残す」と決めました。幅を先に書いておけば、あとから判定を混ぜずに、中か外かだけを書けます。

⚠️ 正直に書きます。 私はまだ、この100万円の中身ごとの幅を書けません。 Day 28 で「内訳が何営業日で現金になるかを数えていない」と書いたのと同じ理由で、内訳を数えていないからです。来月の公開で、内訳と、それぞれに当てる標準偏差(今日のGPIFの数字を借ります)と、100万円全体の想定幅を、まとめて書きます。 今日書けるのは、「幅を先に書く」という決まりを足したことだけです。

もう1つ。 この100万円が超えるべき線は、Day 29 で1年定期の税引後3,984円としました。その線には、幅がありません。 私はいま、幅ゼロの3,984円を、幅つきの何かで超えようとしている——今日の言葉で言えば、そういうことをしています。それを引き受けると決めたのが Day 1 でした。 今日、その引き受けたものの大きさを、はじめて数字で見ました。

よくある質問(FAQ・全6問)

Q1. リスクが高い商品のほうが、儲かるんですよね?

違います。 リスクが高いとは、振れ幅が大きいということです。
上に大きく行く可能性と、下に大きく行く可能性が、同じ大きさでついています。 国内株式の標準偏差19.19%は、+19%側にも−19%側にも同じ幅です。
「儲かる」に当たるのは真ん中(期待リターン)のほうで、それは4.0%〜7.5%と、経済の前提で動く数字です。幅の大きさと真ん中の高さは、別の数字。 リスクが高い商品を選ぶのは「儲かるから」ではなく、「真ん中が高く、その幅を引き受けられるから」です。

Q2. 標準偏差って、結局なんですか?

「結果がどれくらい散らばるか」を1つの数字にしたものです。 GPIFの資料の言い方なら、「ポートフォリオリターンの分布の広がりを表す指標」。
使い方はこうです。真ん中±標準偏差の中に、結果の約68%(3回に2回)が入る——釣鐘型を仮定した目安です。 国内株式なら、真ん中4.8%に対して−14.4%〜+24.0%。
⚠️ 目安であって、約束ではありません。 実際の相場は釣鐘型からずれ、下側の端はこの目安より遠くに落ちることがあります。「3回に1回は、この幅の外に出る」と読むのが安全です。

Q3. 期待リターンが4つも載っているのは、どういうことですか?

「経済がどうなるか」の前提を4つ置いて、それぞれに計算しているからです。
GPIFの資料では、高成長実現/成長型経済移行・継続/過去30年投影/1人当たりゼロ成長の4ケースで、国内株式の期待リターンは7.5%/7.0%/4.8%/4.0%。どれが来るかは、GPIFにも分かりません。
だから今日の記事では「過去30年投影ケース」の4.8%を使い、ほかを選べば数字が動くと断りました。期待リターンが1つの数字で語られているときは、どの前提かを必ず聞いてください。 Day 24 で「引いた数字がどの版か」を書くと決めたのと同じことです。

Q4. NISAなら税金がかからないから、始めたほうが得ですよね?

「税金がかからない」は本当です。 「だから得」は、順番が違います。
非課税は、増えたときにだけ働きます。 100万円が124万円になれば約4万9千円の税が消える。 でも85万6千円になったとき、税金はもとからゼロで、非課税が助けてくれるものはありません。
そして幅は、口座の種類で狭まりません。 下側の85万6千円も、標準偏差19.19%も、NISA口座のままです。先に「真ん中と幅を引き受けられるか」を決めて、税制はそのあと。 Day 9 が「税制が有利であることと、その選択が有利であることは、まったく別です」と送った話は、これです。

Q5. リボがある人は、段3を売ってリボを返すべきですか?

この連載の答えは、はい。
段3を持ち続ける値段は、諦めた次善=リボ返済の確定15%。 リボを返す値段は、段3の将来の増え分で、確定していないので Day 29 の決まり③で数えません=値段ゼロ。 仮に真ん中4.8%をそのまま15%と並べても届かず、しかも幅を引き受けている。 候補の中の次に良い1つはいつもリボ返済なので、段3はそれに届きません。
ただし2つ。売る日の値段は売るまで分からない(買値より下のこともある)。 それでも、その日の値段で確定した15%を消すほうを取ります。利益が出ていれば20.315%の税がかかるので、税引後の額で返してください。リボがない人には、この答えは関係ありません。

Q6. 幅を小さくする方法はないんですか?

あります。 それが明日の話です。
GPIFの4つの資産は、それぞれ2.60%〜20.35%の幅を持っています。 ところが4つを混ぜた基本ポートフォリオ全体の標準偏差は10.34%。 国内株式の19.19%より小さく、国内債券の2.60%より大きい。混ぜると、幅が単純な平均より縮むことがあります。
なぜ縮むのか。 その仕組みに名前があります。 明日 Day 32「分散投資」で扱います。

まとめ

リスクとは結果の振れ幅、リターンとは受け取る側の結果。リスクが高いとは、振れ幅が大きいことであって、儲かることではありません。 上にも下にも、同じ幅で遠くまで行く。

GPIFは振れ幅を標準偏差——「ポートフォリオリターンの分布の広がりを表す指標」——で測っています。国内債券2.60%、外国債券9.72%、国内株式19.19%、外国株式20.35%。 期待リターンは4つの経済前提で別の数字で、国内株式なら4.0%〜7.5%。

100万円を国内株式に1年(過去30年投影ケース・真ん中4.8%)。3回に2回は85万6千円〜124万円。 20回に19回は66万4千円〜143万2千円。 国内債券なら真ん中0.5%で、3回に2回は97万9千円〜103万1千円。同じ「分からない」で、幅は7倍以上違います。

同じ真ん中なら、幅の小さいほう。 国内債券の0.5%と1年定期の0.500%は同じ真ん中で、片方は幅ゼロ。幅を引き受けるのは、真ん中がそのぶん高いときだけ。 そして真ん中だけでも選ばない。 空白の月に85万6千円かもしれないお金は、生活防衛資金に数えられません。

税制は幅を狭めません。 非課税は増えた側にだけ働き、減った側には何もしない。先に真ん中と幅を引き受けられるかを決め、税制はそのあと。 これが Day 9 の「税制が有利であることと、その選択が有利であることは、まったく別です」の中身です。

リボがある人は、段3もリボへ。 段3を持ち続ける値段は確定15%、返す値段は確定していないので数えず値段ゼロ。 仮に真ん中4.8%を並べても届きません。

私の100万円の記録には、「想定していた幅の中か外か」を足しました。 中身ごとの幅は、来月、内訳と一緒に書きます。

🎯 今日の1手(実践)

昨日までの地図の、段3の行に「幅」をつけます。 手順は3つです。

1つ目。 段3の合計額を、Day 28 の地図から持ってくる。
投資信託・株式の、今日の評価額の合計です。 ゼロならゼロと書いてください。

2つ目。 その額に、幅を当てる。
中身が国内株式に投資するものなら19.19%、外国株式なら20.35%、国内債券なら2.60%、外国債券なら9.72%(GPIFの標準偏差。 混ざっているなら、いちばん大きい数字で構いません。 今日は桁を知るのが目的です)。

  • 段3の合計 × 幅 = 片側の振れ幅(3回に2回の目安の、下側ぶん)
  • 段3の合計 − 片側の振れ幅 = 下側の額

たとえば段3が50万円で国内株式型なら、片側の振れ幅は約9万6千円、下側の額は約40万4千円です。
⚠️ ここでは真ん中(4.8%)を足していません。 本文の85万6千円は真ん中を足した数字で、1手はわざと真ん中をゼロにして、下側だけを見ています。 だから本文より少し低く出ます。

3つ目。 下側の額を、Day 27 の2本の線と並べる。
下限と基準線は、段1・段2だけで満たしていますか。 満たしているなら、段3の下側の額がいくらであっても、生活防衛資金には響きません。満たしていないなら、段3を足しても埋まりません——Day 27 の理由が、今日の幅で数字になっています。

読み方はこうです。まず段3がゼロなら1つ目で終わり。 ゼロでない人は、2つ目から順に、最初に当たった1つだけを読んでください。

  • 段3がゼロ … 振れ幅ゼロ。「段3:無し・幅ゼロ」と書いてください。 Day 30 の「負債:無し」と同じで、書かないことと無いことは違います
  • Day 30 で印をつけた負債(払う側の利率が確定しているリボ・カードローン・分割払い)が残っている … 段3はそれらの返済へ。 持ち続ける値段が、確定した払う側の利率だからです(利率がゼロのものは除く)。利益が出ていれば税引後の額で。返済が終わってから、段3をどうするかを改めて決めます
  • 印の負債がなく、下限と基準線を段1・段2で満たしている … 段3の幅を、初めて数字で見た状態です。今日やることはありません。その幅を1年引き受けられるかを、来月の今日まで考えてください。答えは急ぎません
  • 印の負債はないが、下限か基準線を段1・段2で満たしていない … 段3を増やす前に、Day 27・Day 28 に戻ってください。 空白の月に「下側の額」しか無いかもしれないお金は、線を埋めません

⚠️ 2点、断ります。
① 19.19%は、GPIFが国内株式全体に置いている数字です。 個別の株1銘柄の幅は、これよりずっと大きいのが普通です。 1銘柄しか持っていない人は、今日の数字は小さすぎると思ってください。
② 幅は「1年」の数字です。 期間が変わると幅の見え方も変わります。 その話は今日はしません。

Day 7 で手取り率、Day 8 で基本給比率、Day 9 で標準報酬月額、Day 10 で実効税率、Day 11 で住民税倍率、Day 12 で何もしなかった場合の額、Day 13 で金利感応度、Day 14 で外貨比率、Day 15 でドル建て換算、Day 16 で往復コスト率、Day 17 で割安率、Day 18 で会合の日付、Day 19 で7つの棚卸し、Day 20 で自分DI、Day 21 でGDP比率、Day 22 で分母を替えて確かめること、Day 23 で引く相手を書くこと、Day 24 で実質の昇給率、Day 25 で自分の1枚、Day 26 で固定費率、Day 27 で3行の並べ方、Day 28 で段ごとの日数、Day 29 ですぐ出せる状態の値段、Day 30 で純資産。
今日の「段3の振れ幅」で25個目です。 昨日は払う側の利率を受け取る側の隣に置きました。今日は、受け取る側の数字に、幅をつけています。

幅は、小さくできます。 Q6 に書いたとおり、GPIFの4資産を混ぜた全体の標準偏差は、国内株式1本より小さい。
明日 Day 32「分散投資」では、なぜ混ぜると幅が縮むのかを、GPIFが公表している数字で見ます。明日、そこに着きます。

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⚠️ ご注意

本記事は筆者個人の投資記録および一般的な金融知識の解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
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