【AI用語集】_知るだけで活用の幅が広がります

【AI用語集】_知るだけで活用の幅が広がります

どうも、stakのあつきです。

企業向けのAI研修を行っています。

研修先でAI活用の上での「言葉の質問」をよく受けるので用語集をまとめました。

「逆質問って何ですか?」

「コードブロックで返してと言われても分かりません?」

「MCPって最近よく聞きますけど何の略ですか?」

だいたいこの手の質問から始まります。

操作は画面を見ながら覚えられますが言葉は誰も教えてくれません。

そして言葉を知らないままだと何を頼めるのかが想像できない。

想像できないから「便利らしいけどよく分からない」で止まってしまうんですね。

裏を返せば言葉を知るだけで使える範囲は一気に広がります。

今回は研修でよく聞かれる用語を2つに分けてまとめました。

▼ この記事の構成

1)生成AIを使ううえでの基礎用語
 → AIそのものについての言葉

2)プロンプトを使ううえでの基礎用語
 → AIへの頼み方についての言葉

難しい仕組みまでは踏み込みません。

「最低限これだけ知っておけば会話が成立する」というラインで揃えています。

なぜ操作より言葉を先に覚えたほうが早いのか

研修の初日によくある光景があります。

参加者の方がAIに質問を打ち込む。

回答が返ってくるがそこで手が止まります。

ほしかったものと違うのに次の一手が出てこないんですね。

このとき何が起きているかというと「直し方を伝える言葉」を持っていない状態です。

「もっと短く」「表にして」「そのままコピーできる形で」、、、こういう一言が出せるかどうかで結果はまるで変わります。

AIは察してくれず、こちらの頭の中を読む機能は付いていないんです。

だから言葉が増えるほど頼めることが増えるので、用語から入ったほうが結果的に早いということになります。

生成AIを使ううえでの基礎用語

まずはAIそのものについての言葉です。

意味が分かればAI最新ニュースや社内の会話についていけるようになります。

▼ AIそのものを指す言葉

1)生成AI
 → 文章や画像や音声などを新しくつくり出すAIのことです。
 → メールの下書きや議事録の整理などに使えます。

2)AIモデル
 → 回答を生み出している中身の仕組みのことです。
 → 同じサービスでも選ぶモデルによって得意なことや速さが変わります。

3)LLM/大規模言語モデル
 → 大量の文章を学習して言葉を扱えるようになったAIのことです。
 → ChatGPTやGeminiやCopilotはこのLLMを使って動いています。
 → 「生成AIの中の言葉担当」くらいの理解で十分です。

4)トークン
 → AIが文章を扱うときの単位のことです。
 → 日本語だとおおむね1文字が1〜2トークンにあたります。
 → 長い資料を貼ると「長すぎます」と言われるのはこの上限が理由です。

5)マルチモーダル
 → 文章だけでなく画像や音声など複数の種類の情報を扱えることです。
 → 撮った写真を見せて「これ何が書いてある?」と聞く使い方が該当します。
 → 扱える種類はAIによって違います。

▼ 使うときに気をつけたい言葉

1)ハルシネーション
 → AIが事実と違う内容をもっともらしく生成してしまうことです。
 → 存在しない資料名やURLを堂々と出してくる場合があります。
 → 「分からないときは分からないと答えて」と指示しても完全には防げません。

2)ファクトチェック
 → 回答に含まれる事実が正しいかを確認する作業のことです。
 → 数字や日付や固有名詞を元資料や公式サイトと照らし合わせます。
 → AIが示した出典も実際に開いて中身を見てください。

3)学習される/されない(オプトアウト)
 → 入力した内容がAIの学習に使われるかどうかという話です。
 → 法人向けプランでは学習に使わない設定が初めから入っている場合があります。
 → 設定の名前や範囲はサービスごとに違うので必ず公式の説明を確認してください。

4)シャドーAI
 → 会社が把握していないAIを従業員が業務で使っている状態のことです。
 → 悪気なく便利なサービスを試した結果そうなっているケースがほとんどです。
 → 使ってよいサービスと入力してよい情報の線引きを社内で決めておくのが先です。

▼ AIを自分用に育てる言葉

1)チャット/スレッド
 → AIとの一続きの会話のことです。
 → 前のやりとりを覚えたまま話が進むので話題が変わったら新しく立てます。
 → 「新しいチャットを開く」が通じると研修の進行が一気に楽になります。

2)カスタム指示
 → 自分の前提や回答のルールをあらかじめ登録しておく機能のことです。
 → 「結論から書く」「専門用語には短い補足を付ける」などを設定できます。
 → 毎回同じ指示を打ち込む手間がなくなります。

3)カスタムAI(GPTs/Gemなど)
 → 用途を決めて自分専用に仕立てたAIのことです。
 → 社内の言い回しやフォーマットを覚えさせた「議事録まとめ担当」を作れます。
 → 呼び名はサービスごとに違うので中身で理解しておくと迷いません。

4)ディープリサーチ
 → AIが自分で複数のサイトを調べて調査レポートにまとめてくれる機能のことです。
 → 数分から十数分かけて動くので待ち時間が発生します。
 → 便利ですが出典の確認は結局こちらの仕事です。

5)RAG/ラグ
 → 社内資料などから関連情報を検索して回答に使う仕組みのことです。
 → 「検索拡張生成」の略で社内マニュアルにもとづく質問対応などに使われます。
 → 資料を渡したからといって回答の正しさが保証されるわけではありません。

▼ AIを外のサービスとつなぐ言葉

1)AIエージェント
 → 目標に向けて次にやることを自分で判断しながら進めるAIの仕組みのことです。
 → 調べる・書く・送るといった複数の作業を続けて実行します。
 → できる範囲は与えた権限と接続先によって決まります。

2)コネクター/外部連携
 → AIと別のサービスをつなぐ機能のことです。
 → 社内ファイルの検索やカレンダーの確認などに使います。
 → 読み取りまでか更新までかは連携ごとに違います。

3)API/エーピーアイ
 → ソフトウェア同士が機能やデータをやりとりするための窓口のことです。
 → 自社システムからAIに文章作成を依頼する場合などに使います。
 → 「裏側でつなぐための出入口」と覚えておけば会話には困りません。

4)MCP/エムシーピー
 → AIアプリと外部のデータやツールをつなぐための共通規格のことです。
 → 「Model Context Protocol」の略になります。
 → 「AIに外部ツールを使わせるための共通の接続ルール」と覚えると分かりやすいです。

プロンプトを使ううえでの基礎用語

ここからは頼み方の言葉です。

用語と一緒に「こう打つとこう返ってくる」という例も付けました。

入力例はそのまま使えますが指示どおりになっているかの確認は必要です。

▼ 土台になる言葉

1)プロンプト
 → AIに入力する指示や質問そのもののことです。
 → 入力例:「この文章を100文字以内で要約してください」
 → 返ってくるイメージ:要点だけを短くまとめた文章が返ってきます。

2)プロンプトエンジニアリング
 → ほしい回答を得るために伝え方を工夫することです。
 → 入力例:「研修参加者に送る案内メールを作ってください。日時と場所と持ち物を入れて丁寧な文章にしてください」
 → 返ってくるイメージ:用途と条件に沿ったメールが返ってきます。

3)コンテキスト/背景・前提
 → AIが回答を考えるときに参照する背景情報のことです。
 → 入力例:「参加者は初めてAIを使う方です。パソコン操作に不慣れな方もいます」
 → 返ってくるイメージ:相手の状況に合わせて説明の難易度を下げてくれます。

▼ どう答えてほしいかを指定する言葉

1)ロール/役割設定
 → AIにどんな立場で答えてほしいかを指定することです。
 → 入力例:「あなたは企業研修の講師です。初心者向けに説明してください」
 → 返ってくるイメージ:講師の立場を意識した言葉づかいになります。
 → 役割を与えても内容の正確さが保証されるわけではないので注意してください。

2)制約条件
 → 回答で守ってほしいルールのことです。
 → 入力例:「300文字以内にしてください。専門用語には短い説明を付けてください」
 → 返ってくるイメージ:長さや表現の条件に合わせた回答が返ってきます。

3)トーン/文体
 → 文章の雰囲気や話し方のことです。
 → 入力例:「お客様向けに丁寧だけど硬すぎない文章にしてください」
 → 返ってくるイメージ:相手や場面に合う言葉づかいに整えてくれます。

4)出力形式/フォーマット
 → 回答をどんな形で出してほしいかの指定です。
 → 入力例:「用語と意味と活用例の3列で表にしてください」
 → 返ってくるイメージ:そのまま比較できる表が返ってきます。
 → この一言があるかないかで使い勝手がいちばん変わります。

▼ どんな形で出してほしいかを指定する言葉

1)コードブロック
 → 文章やコードをひとまとまりの枠の中に表示する形式のことです。
 → 入力例:「完成した本文だけを1つのコードブロックで返してください」
 → 返ってくるイメージ:本文が枠の中にまとまって表示されます。
 → コピー用のボタンが出るかどうかはサービスによって違います。

2)Markdown/マークダウン
 → 記号を使って見出しや箇条書きを指定する書き方のことです。
 → 入力例:「Markdown形式で見出しと箇条書きを付けて整理してください」
 → 返ってくるイメージ:構造が整理された読みやすい文章が返ってきます。

3)プレーンテキスト
 → 太字や文字色などの装飾情報を持たない文字だけの形式のことです。
 → 入力例:「強調記号や見出し記号を使わずにプレーンテキストで返してください」
 → 返ってくるイメージ:メールにそのまま貼れる素の文章が返ってきます。

▼ やりとりを上手くする言葉

1)逆質問
 → AIのほうから自分に質問してもらって必要な情報を整理する使い方です。
 → 入力例:「作成前に必要な情報を私に1つずつ質問してください。回答を待ってから次の質問に進んでください」
 → 返ってくるイメージ:AIが順番に質問して情報を集めてくれます。
 → 「リバースプロンプティング」と呼ばれることもありますが意味が一定ではありません。
 → 「AIから質問してもらう」と説明したほうが現場では通じます。

2)ゼロショット
 → 見本を渡さずにいきなり依頼することです。
 → 入力例:「この文章を要約してください」
 → 返ってくるイメージ:AIなりの解釈で要約が返ってきます。
 → 普段やっている使い方に名前が付いているだけなので身構えなくて大丈夫です。

3)フューショット/例示
 → 仕上がりの見本をいくつか渡してから依頼する方法です。
 → 入力例:「以下の案内文3件を参考に同じ構成と文体で今回の案内文を作ってください」
 → 返ってくるイメージ:見本の書き方に寄せた文章が返ってきます。
 → 社内の型に合わせたいときはこれがいちばん手っ取り早いです。

4)ステップバイステップ/順を追って
 → 考える手順を踏ませてから答えさせることです。
 → 入力例:「順を追って整理してから結論を出してください」
 → 返ってくるイメージ:途中の考え方が見えるので誤りに気づきやすくなります。

5)タスク分解/段階的な指示
 → 作業を小さく分けて順番に依頼することです。
 → 入力例:「まず課題を整理してください。私が確認したあとに改善案を作ってください」
 → 返ってくるイメージ:最初に課題整理だけを出して確認を待ってくれます。
 → 一度に全部お願いするより精度が上がります。

6)フィードバック/追加指示
 → 返ってきた回答に修正点や希望を伝えることです。
 → 入力例:「内容はそのままで半分の長さにしてください。結論を最初に置いてください」
 → 返ってくるイメージ:前の回答をもとに直したものが返ってきます。
 → 一発で完成させる必要はないというのがいちばん大事な発想です。

▼ 繰り返し使う・正確さを上げる言葉

1)プロンプトテンプレート
 → 繰り返し使えるようにした指示文のひな形のことです。
 → 入力例:「対象者:〇〇/目的:〇〇/必要事項:〇〇。この情報から案内メールを作ってください」
 → 返ってくるイメージ:差し替えた情報に合わせて同じ要領の文章が返ってきます。
 → よく使う依頼はメモ帳に貼っておくだけで毎回の入力が数十秒で済みます。

2)参照元の指定
 → どの資料をもとに答えてほしいかを伝えることです。
 → 入力例:「添付資料に書かれている内容だけで回答してください。記載がない場合は『資料に記載なし』と答えてください」
 → 返ってくるイメージ:資料の範囲内での回答が返ってきます。
 → 勝手に一般論を混ぜられるのを防げます。

3)出典の明示
 → 回答の根拠になった情報源を一緒に出してもらうことです。
 → 入力例:「参照したページのURLと該当箇所を併記してください」
 → 返ってくるイメージ:根拠のリンク付きで回答が返ってきます。
 → 示されたURLが実在するかは必ず開いて確かめてください。

▼ 知っておくとつまずかないこと

1)否定形より肯定形
 → 「〇〇しないで」より「〇〇して」のほうが伝わりやすいという話です。
 → 「専門用語を使わないで」より「小学生に説明するつもりで書いて」のほうが安定します。
 → やってほしいことを言うほうが早いんですね。

2)文字数指定は目安にしかならない
 → AIは文字を1つずつ数えているわけではないので指定はよくずれます。
 → 「300文字以内」と言っても350文字で返ってくることがあります。
 → 厳密に合わせたいときは返ってきたあとに「もう少し短く」と重ねてください。

3)会話のリセット
 → 話がこじれたら新しいチャットを立て直すという対処法です。
 → 前のやりとりが残っているせいで的外れな回答が続くことがあります。
 → 直そうとして粘るより新しく開き直したほうが早い場面は多いです。

全部は覚えなくていいので、まずはこの3つから

40語ほど並べておいて言うのもなんですが全部覚える必要はありません。

明日から効くものを3つだけ選ぶならこれです。

▼ まず覚える3つ

1)出力形式の指定
 → 「表にして」「箇条書きで」「そのままメールで送れる文章で」

2)逆質問
 → 「必要な情報を私に1つずつ質問してください」

3)追加指示
 → 「もう少し短く」「具体例を足して」

この3つだけで日常業務のほとんどは回ります。

残りの用語は困ったときに戻ってくれば大丈夫です。

用語集は暗記するものではなく引くものなので。

同じ依頼でも、言葉を足すだけで返事が変わります

言葉の効果がいちばん分かりやすいのは書き比べです。

社内向けの案内文を作る場面で比べてみます。

▼ 用語を知らないとき

研修の案内文を作って

返ってくるのは一般的な案内文です。

社名も日程も入っていないので結局ほとんど書き直しになります。

▼ 用語を知っているとき

あなたは社内広報の担当者です。
全社員向けにAI研修の案内文を作ってください。
日時は10月3日の14時から16時、場所は本社3階会議室、持ち物はノートPCです。
400文字程度でお願いします。
硬すぎない丁寧な文体にしてください。
完成した本文だけを1つのコードブロックで返してください。

使っている用語はロール設定と制約条件と出力形式とコードブロックの4つだけです。

それでも返ってくるものは別物になります。

特別なテクニックは1つも使っていませんが、言葉を知っているかどうかだけの差なんです!

おわりに

AIを使いこなせないと感じている方の多くは能力の問題ではありません。

言葉を渡されていないだけです。

研修でも用語を10個ほど共有した時点で場の空気が変わります。

質問の内容が「使い方」から「これもできますか」に変わるんです。

この記事も手元に置いて必要なときに引いてもらえたら嬉しいです。

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