日本人の3人に1人は離婚しているという嘘と正確な離婚率とは?

2021-09-11 投稿: 植田 振一郎

鴛鴦之契(えんおうのちぎり)
→ 夫婦が仲睦まじいことのたとえ。

ときどき、めちゃめちゃ仲の良い憧れるような夫婦を見かけることがある。

けれども、そんな夫婦とは真逆の夫婦も多いのが現状だ。

とりわけ、日本でも離婚率が上がっているというけれども、実際はどうなのか調べてみた。

日本の夫婦の離婚率とは!?

離婚率とは統計による人口1,000人当たりの離婚件数のことを指している。

そして、厚生労働省が毎年人口動態統計として公表している。

ということで、過去に結婚したことがある人のうち、離婚した人の割合を示しているわけではないことに注意しなければならない。

よくネット上の記事や話の話題に日本人の3割の人が離婚しているという会話がされることがある。

でも、これは単純に年間の婚姻件数と離婚件数を比較して、離婚率を算出しているにすぎないデータだ。

例えば、年間の婚姻件数が30万件に対して、離婚件数が10万件だとした場合、婚姻件数の約3分の1が離婚件数となる。

つまり、離婚率が33%ということで、約3割が離婚していると表現されるのである。

ただ、同年の婚姻件数と離婚件数を単純に比較しているだけなので、これを離婚率というには少々無理がある。

2020年の日本の離婚率

令和元年(2019)人口動態統計(確定数)の概況|厚生労働省

(出典:厚生労働省)

2020年発表の2019年の離婚件数は、20万8,496組で、2018年より163組増え、離婚率は0.1ポイント上昇し、1.69となっている。

2019年9月から2020年8月の1年間の離婚件数は19万9,024件ですので、2020年は去年に比べると減少傾向にあるといえる。

都道府県別の離婚率

また、2019年の都道府県別の離婚率は下記のとおりだ。

  1. 沖縄:2.52
  2. 福岡:1.94
  3. 宮崎:1.92
  4. 大阪 / 北海道:1.89

1〜3位までを九州地方が独占しているところが特徴的だ。

ただ、新潟は1.28、富山は1.29、秋田は1.33といった具合に、平均値よりも低い都道府県もあり、地域によって全く離婚率は異なっている点にも注目したい。

同居期間別の離婚件数

それから、2019年の同居期間別にみた離婚件数についても触れておこう。

  1. 5年未満:6万3,826件
  2. 20年以上:4万395件
  3. 5~10年未満:4万49件

2019年以前の同居期間別の離婚件数を見ても、結婚後の比較的はやい段階で離婚する夫婦が多い傾向がある。

また、同居期間20年以上の熟年離婚の件数が増えており、1985年は2万434件だったのが、2019年には4万396件と約35年でほぼ倍増しているという現状もある。

初婚年齢が上がってきている中、若い夫婦が結婚後にこんなはずではなかったといった感覚ではやめに離婚する傾向がある。

さらに、同居期間が20年以上の熟年夫婦でも、退職や子育ての終了などをきっかけに、離婚してそれぞれの人生を歩むという決断をする人が増えている。

年齢別の離婚件数および離婚率

実際に離婚する夫婦は、同居をやめた年に離婚するとは限らない。

何年か別居した後に離婚する夫婦も少なくありませんが、どの年代の夫婦の離婚が多いのかについて参考となる統計だ

2017年の年齢別の離婚件数および離婚率は下記のとおりである。

▼男性

離婚件数(総数15万2,690件)

  1. 35~39歳(2万4,801件)
  2. 30~34歳(2万4,537件)
  3. 40~44歳(2万4,464件)

離婚率

  1. 30~34歳(7.01)
  2. 35~39歳(6.35)
  3. 25~29歳(5.49)

▼女性

離婚件数(総数15万2,690件)

  1. 30~34歳(2万7,441件)
  2. 35~39歳(2万5,335件)
  3. 40~44歳(2万3,625件)

離婚率

  1. 30~34歳(8.12)
  2. 25~29歳(7.59)
  3. 35~39歳(6.81)

男女ともに30代の離婚件数が多く、女性の離婚率は25~34歳の間が特に高くなっていることがわかる。

これは、2017年の女性の平均初婚年齢が29.4歳で男性の31.1歳より低いこと、同居5年以内の離婚件数が多いことからも裏付けられている。

世界と比較した日本の離婚率

まず、日本の離婚率は、2002年をピークに減少傾向にあり、世界的に見ても決して高い方ではないことを知っておくといい。

世界的に見て離婚率が高いのはモルドバの4.0で日本の2倍以上で、離婚大国といわれるアメリカ合衆国は2.5で日本の約1.5倍となっている。

アジア地域では、韓国2.1、シンガポール1.8となっていて、ここからも日本がアジアの中でも離婚率が高くないことがわかる。

注意したいのは、世界各国と日本の離婚率については、婚姻及び離婚の制度や、法律婚同様に社会的に夫婦と認められる制度の有無、宗教観などにより左右される。

つまり、単純に高いか低いかを比較できるものではないこともしっかり頭に入れておきたい。

日本の離婚率はなぜ高いと言われるのか?

くり返しになるが、結婚した3組に1組が離婚するということを聞いたことがある人も多いだろう。

ただそれは、その年の婚姻件数と離婚件数を単純に比較し、婚姻件数の3分の1程度の離婚件数があったことを根拠にしているにすぎない。

例えば、2019年の婚姻件数は59万9,007組に対して離婚件数は20万8,496組ですので、単純比較すると34.8%の夫婦が離婚していることになる。

とはいえ、日本では人口減少などの理由により婚姻件数が減少傾向にあるため、この算出方法だと離婚率が必然的に上がってしまう。

まとめ

多くの人が当たり前のように思っている統計データも実は全く違っていたりする。

日本人の3人に1人が離婚しているというのは、瞬間風速的なデータにしか過ぎず、きちんと変数を捉える必要がある。

こういったデータ統計を出すときは離婚率に限らず、しっかりと変数を把握してから、他人に対しても語るように心がけよう。

 

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