有智高才(うちこうさい)
→ 頭がよく、学識にすぐれていること。
頭がいいという概念は人によって異なるように思う。
一般的に頭がいいとされるのは、医者や弁護士になるような人たちのことを指すのだと思う。
もちろん、そういった人たちの中にはとても優秀な人が多いことは間違いない。
けれども、社会に出るともっと賢いと思う人達に出会うことがある。
私がそう感じる人たちは、ビジネスを仕掛けている側にいる人たちで、かつ1つのことだけに固執していないタイプの人である。
それも、テクノロジーに関するジャンルで仕掛けを行っている人たちにどうしても興味がいってしまう。
連日、最近のSNS事情についての情報を集めて書いているのもそのためである。
そして、このジャンルのことは調べれば調べるほどに内容が膨れてくる。
Twitterを中心に見た最近のSNS事情
SNSの歴史と、最近の動向に注目しているTwitterについて書いているので、再掲しておく。
引き続き、絶対王者の地位を築いているのはマーク・ザッカーバーグが率いるFacebookだろう。
傘下にはInstagramやWhatsAPPといった、既に世の中のインフラになりつつあるサービスを保有している。
そして、競合が出てくるや否や買収をしかけたり、それが無理だとわかると徹底して同様のサービスを出してくるというのも特徴だ。
豊富な資金力も相まって、このスパイラルが上手くいっているうちは盤石だろう。
広告収入に依存しないビジネスモデルの構築やプライバシーポリシーに関する立場が課題だろうが、当面は問題ないと個人的には思っている。
ただ、伸びしろがあるという意味では、やはりTwitterに注目してしまう。
なぜなら、リアルタイム性が非常に高いので、情報の新鮮さが最もあるSNSだということが第一に挙げられる。
それに140文字以内という枠内での情報伝達になるため、伝える側も情報を読み取る側も理解力が必要になるからという理由もある。
つまり、コンテンツの充実に伴い、可処分時間の奪い合いがますます活発になる中で、時間を極力奪わずに情報を収集できるツールとしては最適だということだ。
ここに、ジャック・ドーシーの積極的な仕掛けが行われている。
これは注目をせざるを得ないだろうというのが、私の見解である。
新たなSNSの登場
2000年代初頭から、様々なSNSが登場しては消えていくという状態が続いている。
昨今のインフラとなったようなSNSも決して未来永劫ユーザーに支持されるという保証はない。
新しい世代が次々に新しい文化を築いていくのが、テクノロジーの進化だからである。
ミレニアル世代という言葉の登場から間もなくして、Z世代という言葉が誕生したのもその裏付けである。
Z世代とは1990年中盤以降に生まれた世代を指し、その1つ上のミレニアル世代と比べてもSNSの使い方が異なっている。
世代でまとめてしまうと、どうしても10〜15年刻みになってしまうので、ツールに差が出ることは難しい。
日本国内の男性の利用を見てみるとこんな感じだ。
- YouTube
- LINE
一方で女性となるとこう変わる。
- LINE
- YouTube
- Facebook(ミレニアル世代) / TikTok(Z世代)
顕著なのは、SNSを利用しないという人が10%を超えるミレニアル世代に対して、Z世代世代の男性は6.9%、女性は3.6%というデータがある。
これがまさにSNS依存というか、スマホがもたらした革命の延長にある。
Twitterに注目しているという話はくり返ししているので、別のSNSも取り上げて見るならば、TikTokに焦点を当てるだろう。
TikTokの新たな仕掛けの裏側
Instagramがストーリー機能を実装したことで、より地位を強固なものにしたということについては前述したとおりだ。
ただ、そのストーリー機能は買収を断念したSnapchat(スナップチャット)にそもそもあった機能を模倣したことについても、今一度思い出して欲しい。
こういったバトルは日常茶飯事でいろいろなところで火花を散らしている。
Z世代の女性を中心に世界中で知名度を獲得しているのがTikTokも新たな仕掛けを打った。
ショートムービーを投稿するSNSなのだが、2つの仕掛けを2021年7月に打ったのである。
1つ目は、ユーザーがインフルエンサーに対価を支払い、オリジナル動画の制作を依頼できるマーケットプレイスを立ち上げたというものだ。
2つ目は、TikTok Resumesという企業と求職ユーザーのためのパイロットプログラムをアメリカで立ち上げたのである。
1つ目のマーケットプレイスに関しては、新たに登場して注目を集めているSNSのCameo(カメオ)を模倣したとされる。
シカゴで生まれたセレブとファンを結ぶ動画特注プラットフォームがCameo(カメオ)だ。
Cameoは2017年NFLエージェントら6人で創業した会社で、現在社員約250人。
利用中のセレブはサービス開始当初はアスリートだけだった。
ところが、今や俳優や名脇役、ちょい役、お笑い芸人、タレント、TV司会者、リアリティー番組の出演者、企業人、カリフマシェフ、ネットのインフルエンサー、トランプのそっくりさん、時の顔など、ジャンルを問わない。
登録者数はどんどん増えており、約1万8,000人以上と急成長している注目のサービスだ。
料金は1本15~1,000ドル(約1,600円〜約11万円)で、Cameoが25%の手数料取り、残りの75%がセレブたちに支払われるという仕組みだ。
頼める動画ショートメッセージは最大250ワードとなっている。
内容はお祝い、激励、上司に辞表を叩きつけるときの言葉など様々だが、差別やヘイトは削除される。
この急成長中のサービスをTikTokが模倣したというのである。
また、TikTok Resumesというユーザーがレジュメ(履歴書)代わりの動画を投稿し、求人を行う企業にアピールするというパイロットプログラムも模倣である。
これは、LinkedIn(リンクトイン)を追随したのは明らかである。
このようにTikTokもその地位を決して盤石だとは思っておらず、他のSNSやプラットフォームのいいところを次々に模倣しているという現状がある。
まとめ
SNS戦国時代はまだまだ終わらないどころか、新たなフェーズに入ったように思う。
模倣することは決して悪いことではなく、新陳代謝が行われることでよりいいものが登場するといういい連鎖が起きるはずだ。
とはいえ、ユーザー側は疲弊するかもしれない。
そんな中、どういったSNSやプラットフォームが台頭してくるのか、その地位を盤石なものにできるのか、引き続き注目していきたい。
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