生者必滅(しょうじゃひつめつ)
→ 命あるものは必ず死がやってくるという世の無常をいう。
生物である以上、寿命があるのが一般的だ。
2021年9月のデータになるが、日本人の平均寿命は下記のとおりだ。
- 男性:約81年
- 女性:約87年
この日本の男性と女性の平均寿命は世界で最も高い部類に入る。
しかし、これらの数値はあくまで平均であり、地域やライフスタイルなどの要素により個々の寿命は大きく異なることは当然だろう。
はやく亡くなる人もいれば長生きする人もいるということだ。
そして、なにもこれは人間だけにいえることではなく、全ての生物に当てはまることだろう。
ということで、生物の寿命がどのくらいなのか、独断と偏見で長寿ランキングTOP30を作成してみた。
長寿の生物ランキングTOP30
1)バクテリア
事実上不死で、理想的な環境下では無限に増殖し続ける。
また、極端な環境に適応する能力を持っている。
2)フェニキアの海花(ターファグ)
最大5000年の寿命を持つ海綿の一種で、最も長寿の多細胞生物とされている。
3)アイスランドモス
いくつかの種は2000年以上生きることがあり、その間に大きな繁殖体を形成する。
4)ポセイドニア
地中海原産の海草で、個々のクローンが最大で2000年生きることがある。
5)シロイヌナズナ
この種の種子は2000年以上の間休眠状態を保つことができ、未来の適した条件下で発芽する。
6)ギンザメ(深海鮫)
寿命は約400年と推定されており、これは現存する脊椎動物の中で最も長いとされている。
7)バイケモノクロワネガメ
陸生動物の中で最も長生きし、一部の個体は250年以上生きることが報告されている。
8)ボウヘッドクジラ
寒冷な海洋環境に適応し、200年以上生きることができる。
9)アルデブラヤシガメ
これらの陸生亀は約180年生き、一部の個体はさらに長寿とされている。
10)シロナガスクジラ
シロナガスクジラは長寿で知られる深海生物で、現在知られている最長寿の脊椎動物で、その寿命は170年といわれている。
科学的な推定によるとその寿命は200年以上にも達する可能性がある。
11)ロングフィンイール
この魚は約150年生きることがあり、新西蘭原産で、長期間にわたり陸上で呼吸する能力を持っている。
ちなみに、新西蘭原産という表現は、その生物が元々ニュージーランド(新西蘭)に自然に存在していた、つまりその生物の起源が新西蘭であるという意味だ。
一部の生物は特定の地域にしか存在しないため、その地域を原産地と呼ぶ。
12)ツノザメ
これらのサメは約150年生きるとされており、これはサメの中では最も長い寿命だ。
13)カバノキ
一部は150年以上生き、その間に大きな木に成長する。
その生命力は、農業や都市開発による生息地の破壊にも耐えうることが証明されている。
14)オランウータン
野生では最大で約60年、人工環境では約75年生きることができ、高度な知性と長寿を持つ霊長類だ。
15)アジア象
これらの象は通常60年〜70年、稀に86年まで生きることができ、陸上動物の中で最大で、社会的な生活を営んでいる。
16)ホッキョクグマ
ホッキョクグマは最大で約50年生きることができ、北極の厳しい環境に適応している。
17)ロブスター
野生では最大50年以上生きることがあるが、飼育下では100年以上生きることも報告されている。
長寿の理由は、体細胞の絶え間ない再生によるものと考えられている。
18)ワニ
ニレワニは最長で約70年、アメリカワニは50年〜70年生きる。
恐竜時代から生き残った最も古い生物グループの1つがワニだ。
19)スミロドン(絶滅種)
この絶滅した大型肉食動物は最長で約40年生きたと推定されている。
アメリカ大陸のプレデターとして君臨していた。
ちなみに、プレデターとは、英語で肉食動物、または捕食者を意味する。
生態系の中で他の生物を捕食し、その肉を食べる生物を指している。
また、プレデターは食物連鎖の上位に位置し、エネルギーの移動と生態系の健康を維持するために重要な役割を果たしている。
プレデターが十分に存在しないと、その獲物となる生物の個体数が過剰に増え、生態系のバランスが崩れることがあるからだ。
また、プレデターは獲物となる生物の進化にも影響を与えることがあることは知っておくといいだろう。
20)シロアリ
クイーンシロアリは最長で約50年生きるといわれていて、複雑な社会的構造と洗練された通信システムに支えられている。
21)オウム
一部のオウムの種類(特にカクアオウム)は、80年以上生きることがあり、オウムはその長寿と知能で知られている。
22)ゴリラ
野生で最長で約40年、飼育下では約50年以上生きることがあり、霊長類の中で最も力強い生物の1種だ。
23)フラミンゴ
一部の種は最長で約40年生きることがあり、その特異な形状と鮮やかなピンク色で知られている。
24)ヒトデ
一部の種は最長で約35年生き、その特異な形状と再生能力で知られている。
25)パンダ
野生では約20年、飼育下では最長で約30年生きることができ、パンダはその特異な黒白のコートと主に竹を食べる食性で有名でだ。
26)ペンギン
一部の種は最長で約20年生きることがあり、その特異な形状と寒冷な気候への適応で知られている。
27)アカエイ
一部の種は最長で約15〜25年生き、その扁平な形状と有毒の刺で知られている。
28)ラマ
野生では約10年〜15年、飼育下では最長で約20年生きることがあり、その頑丈さと耐久力で知られている。
29)ワオキツネザル
野生下での平均寿命は約10年から15年だが、飼育下では最高で約20年まで生きることがある。
その小さなサイズと高度な社会性で知られている。
30)ミーアキャット
一部の種は最長で約10年生きることがあり、集団で生活し、社会的行動をとることで知られている。
長寿の生物の共通点
生物の長寿に関する要素は非常に多様で、環境、遺伝、ライフスタイルなど、様々な要素が関与する。
とはいえ、長寿の生物に見られる一般的な特徴やパターンをいくつか挙げることができ、まとめると下記のとおりだ。
遅い成長と遅い繁殖
長寿の生物は、しばしばゆっくりと成長し、遅い年齢で繁殖を開始する。
例えば、大きな海洋生物や一部の樹木は、数十年から数百年にわたってゆっくりと成長する。
低い代謝率
長寿の生物は往々にして低い代謝率を持っている。
代謝率が低いと、細胞の老化やダメージが遅くなり、全体的な寿命が延びると考えられている。
ストレス耐性
長寿の生物は、環境ストレスや内部ストレスに対する耐性が高いことが多い。
これはDNA修復能力の向上、抗酸化能力の強化、タンパク質の品質管理といった分子レベルの機能の向上を通じて達成されるからだと考えられている。
適応能力
長寿の生物はしばしば強い適応能力を持っている。
それは、生物がその生息地のさまざまな変化に対応し、長期間にわたり生存できる能力を指している。
低い病気の発生率
長寿の生物は、がんや感染病などの病気の発生率が低い傾向がある。
これは、免疫システムの効率性や、健康な細胞の維持に寄与する他のメカニズムによるものである。
節約的なエネルギー利用
長寿の生物はしばしばエネルギーを節約的に利用する。
これは食事の頻度や量を制限することによるカロリー制限と関連している可能性が高いとされている。
まとめ
長寿の生物ランキングとその共通点を探るためにまとめてみたのだが、少なからず人間よりも長生きする生物が少なくとも10種以上いることがわかる。
それも圧倒的に人類よりも長生きな生物もいるわけで、もっというと見つかっていないというか発見されていない未知の生物もいることは想像に難くない。
いずれにせよ、健康で長寿でいることは人類にとって大きなテーマの1つであるという事実は不変だろう。
そこに通ずる情報やテクノロジーは随時紹介していこうと思っているので、引き続き重要なテーマの1つとして注目してもられると嬉しい限りだ。
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