【令和9年度】人材開発支援助成金の概算要求が公表|来年度の方向性と今年度中の注意点

【令和9年度】人材開発支援助成金の概算要求が公表|来年度の方向性と今年度中の注意点

こんにちは、stakのあやなです。

厚生労働省より、令和9年度(2027年度)の人材開発支援助成金に関する概算要求が公表されました。
今回の資料では、令和9年度に向けた助成内容や予算規模など、今後の制度の方向性が示されています。

今回公表された内容はあくまでも「概算要求」の段階であり、令和9年度の制度内容が確定しているわけではありません。
ただし、概算要求で示された内容が、その後の予算編成で大きく覆ることは多くありません。
そのため、現時点の内容も、来年度の方向性を把握するうえでの参考になります。
確定した内容は、今後の正式発表で確認するようにしてください。

今回は、公表されている内容をもとに、来年度の方向性と、今年度中に確認しておきたいポイントをまとめます。

参照元:厚生労働省「令和9年度予算概算要求の概要」

(人材開発支援助成金はP102/PDFの68ページ目に記載)

令和9年度の概算要求のポイント

令和9年度の人材開発支援助成金の概算要求額は、602億円です。
令和8年度当初予算の539億円から、63億円増額した要求となっています。
企業の人材育成や職業能力開発への支援は、来年度も引き続き行われる方向性が示されています。

あわせて、訓練実施に対する助成内容も示されています。
多くの企業が関わりやすい「一般訓練」については、以下のとおりです。

通常の場合

  • 経費助成:45%(大企業30%)
  • 賃金助成:800円/1人1時間(大企業400円)

賃金要件等を達成した場合

  • 経費助成:60%(大企業45%)
  • 賃金助成:1,000円/1人1時間(大企業500円)

なお、人材開発支援助成金には一般訓練以外にも複数の区分があります。
現時点では令和9年度の具体的な要件が公表されていないため、どの研修がどの区分に該当するのかは、まだ確定していません。

「75%が45%に下がる」と決まったわけではない

ここで注意したいのが、数字の見比べ方です。

「現在75%の助成が、来年度から45%になるの?」と思われるかもしれませんが、そう決まったわけではありません。

現在、中小企業の経費助成率が75%となっているのは「事業展開等リスキリング支援コース」です。
一方、今回の概算要求で45%(賃金要件等の達成で60%)と示されているのは「一般訓練」です。
つまり、異なる区分の数字なので、「75%が来年度から45%に下がる」と単純に比較することはできません。

令和9年度について、どの研修がどの区分に該当するのか、どのような要件が設けられるのかは、今後の正式発表を待つ必要があります。

現在の75%助成は「今年度中」が重要

来年度の制度が未確定である一方、今年度の制度はすでに公表されています。

現在の「事業展開等リスキリング支援コース」では、要件を満たした場合、中小企業の経費助成率は75%です。
この75%助成を活用した研修を検討している場合は、令和8年度中(2027年3月31日まで)の計画届提出を見据えて、早めに準備を進めることが重要になります。

現在の75%助成を活用したい場合、2027年3月31日までの計画届提出がひとつの重要な区切りとなります。

ただし、「3月31日までなら、3月に決めれば大丈夫」というわけではありません。
助成金を活用するには、研修開始前に計画届を提出する必要があり、それまでに次のような内容を整理しておく必要があります。

  • どの従業員が、どの業務のために研修を受けるのか
  • どのような内容を、いつ実施するのか
  • 申請に必要な書類が揃っているか

そのため、年度末ぎりぎりではなく、できるだけ早い段階で研修内容や申請スケジュールを確認しておくことをおすすめします。

制度の詳細:厚生労働省「人材開発支援助成金」

AI研修は「業務に直結しているか」がカギ

AIの業務活用が広がる中で、「ChatGPTの研修なら助成金を使えますか?」というご相談をいただくことも増えています。

ただし、AI研修というだけで一律に助成対象になるわけではありません。
研修内容だけでなく、受講者の職務や研修の目的などを含めて、個別に判断されます。

そのため重要になるのが、「誰が、どの業務のために、何を習得するのか」という点です。
例えば同じAI研修でも、営業担当者が提案資料の作成に活用するのか、経理担当者が日常業務の効率化に活用するのかで、必要な内容は変わります。

これは、助成金の対象になるかどうかだけの話ではありません。

「ChatGPTを使えるようになる」ことを目的にすると、研修を受けても実務で使われないケースがあります。
「営業資料の作成時間を短縮したい」「議事録作成を効率化したい」など、実際の業務課題から考えることで、研修後の活用につながります。

今年度と来年度、どちらで考えるべきか

現時点では、今年度と来年度で状況が異なります。

令和8年度は、現行制度の内容が公表されており、事業展開等リスキリング支援コース(要件を満たす中小企業は経費助成率75%)について、対象可否やスケジュールを具体的に確認できます。

令和9年度は、まだ概算要求段階で、具体的な制度内容は未確定です。
一般訓練で経費助成45%(賃金要件等の達成で60%)という方向性は示されているものの、どの研修がどの区分に該当するかは、現時点では判断できません。

大切なのは、「75%と45%のどちらがお得か」だけで判断しないことです。
すでにAI研修を検討している企業であれば、「来年度の制度が決まるまで待つ」と決める前に、まず今年度の制度で活用できる可能性があるかを確認しておく、という選択肢があります。
確認した結果、対象にならない場合や時期が合わない場合は、来年度の制度が公表されてから改めて検討することもできます。
一方で、何も確認しないまま年度末を迎えると、現在の75%助成という選択肢がなくなる可能性があります。

stakのAI研修について

stakでは、ChatGPT・Microsoft Copilot・Geminiなどを活用した企業向けAI研修を行っています。
企業ごとに業務内容や課題をヒアリングし、「どの部署の、どの業務でAIを活用したいのか」を整理したうえで、実際の業務に活用できる研修をご提案しています。

助成金の活用を検討されている場合も、自社の業務では対象になる可能性があるのか、今年度中に進めるならいつまでに何を決めればよいのか、といった段階からご相談いただけます。

なお、助成金については、研修内容や企業ごとの状況によって対象可否が異なるため、適用や支給を保証するものではありませんが、制度の活用も含めて研修内容やスケジュールをご案内しています。

まとめ

令和9年度の人材開発支援助成金は、概算要求額602億円(前年度当初予算539億円)となり、一般訓練では経費助成45%(賃金要件等の達成で60%)といった内容が示されました。
概算要求段階のため確定ではありませんが、大きく覆ることは多くないため、来年度の方向性を把握する材料になります。
確定した内容は今後の正式発表で確認してください。

一方、現在の事業展開等リスキリング支援コース(中小企業の経費助成率75%)の活用を検討している場合は、2027年3月31日までの計画届提出を見据えて、今のうちから対象可否や研修内容、スケジュールを確認しておくことが重要です。

「来年度の制度が決まるまで待つ」のか、「今年度中の制度を活用する」のか。
すでに研修を検討している場合は、まず現在の制度で活用できる可能性があるかを確認したうえで判断することをおすすめします。

今年度中のAI研修や、75%助成の活用を含めて検討されている企業さまは、お気軽にstakまでご相談ください。

※本記事は2026年9月時点で公表されている情報をもとに作成しています。

令和9年度については概算要求段階のため、今後の予算編成等により制度内容・助成率・要件等が変更される可能性があります。

また、助成金の対象可否および支給については、個別の審査によって判断されます。