【2020年】人口動態統計から読み解く婚姻数と出生数

2022-02-03 投稿: 植田 振一郎

関雎之化(かんしょのか)
→ 夫婦が仲睦まじく、家庭がよく治まること。

夫婦が仲睦まじくなるためには、まず結婚という儀式を行わなければならない。

ただ、近年のコロナショックによって結婚式ができない人たちが急増しているのは周知の事実だろう。

そのあたりの具体的なデータがあったので、紹介していこうと思う。

2020年人口動態統計データ

厚生労働省が2021年6月4日に2020年の人口動態統計を公表している。

それによると、婚姻数は戦後最少の52万5,490組ということで、2019年より7万3,517組減っている。

また、赤ちゃんの出生数も84万832人と5年連続で過去最少を更新している。

15〜49歳の年齢別出生率を合算した合計特殊出生率は1.34で、2019年から0.02ポイント下回った。

この結果は、改元に伴う令和婚の反動や、新型コロナウイルス感染拡大の影響でカップルが結婚を先延ばしした可能性が高いとされている。

というのも、前年の2019年(令和元年)の婚姻数は7年ぶりに増加していた。

また、出生数は前年の2019年より2万4,407人減ったが、減少幅は2018~2019年の半分以下という結果だった。

母親の年齢層別で見ると、45歳以上が前年より増えているが、他の年齢層では減少している。

出生率が最も高かったのは30代前半で、20代後半、30代後半と続いている。

第1子出産時の母親の平均年齢は30.7歳と前年の2019年から横ばいという結果だ。

 

日本政府は2025年までに希望出生率を1.8に引き上げる目標を掲げている。

けれども、出産の前提となる婚姻数の減少やコロナ禍による産み控えの影響で、2021年以降もさらに出生数が減る恐れが懸念されている。

都道府県別の合計特殊出生率は沖縄1.86、島根1.69、宮崎1.68の順に高くなっている。

最低は東京の1.13で、その後は北海道と宮城1.21が続き、西高東低の傾向が見られる結果となっている。

それから、死亡数は11年ぶりに減り137万2,648人だった。

死亡数から出生数を引いた人口自然減は53万1,816人で、過去最大となっている。

死因は多い順に挙げると、癌が27.6%、心疾患が15.0%、老衰が9.6%、脳血管疾患が7.5%となっている。

新型コロナウイルスに感染して死亡したと報告された人は3,466人というデータだ。

内閣府男女共同参画局のデータ

2021年(令和3年)5月18日に内閣府男女共同参画局が、結婚と家族をめぐる基礎データを公表している。

こちらのデータもいろいろと参考になるので、取りまとめておこう。

結婚の動向について

平均初婚年齢及び母親の平均出生時年齢は上昇している。

2019年の第1子出産時の母親の平均年齢は30.7歳ということは先述したとおりだ。

同年の第2子出産時の母親の平均年齢は32.7歳、第3子出産時の母親の平均年齢は33.8歳となっている。

また、50歳時の未婚割合も男女ともに上昇している。

男性は23,4%、女性は14.1%という結果が出ており、2040年には男性が29.5%、女性が18.7%まで上昇するとみられている。

離婚および再婚の動向について

離婚件数は、1960年代と比較して大幅に増加している。

2019年は、年間60万件の婚姻件数に対し、離婚件数は年間21万件となっている。

また、再婚件数は同年で16万件という結果だ。

親が離婚した未成年の子は毎年20万人ずつ生じており、未成年人口1,000人に対する割合は、この20年ほど概ね10で推移している。

そして、結婚する者に占める再婚者の割合は、男性、女性ともに増加傾向にある。

2019年のデータによると、男性が19.7%、女性が16.9%となっており、再婚者の割合は1960年代から一貫して男性の方が高い。

ちなみに、データの集計が始まった1965年(57年前)の再婚者の割合は、男性が8.6%、女性が5.7%という結果となっている。

結婚するカップルのうち、夫又は妻のどちらかが再婚であるカップルの割合は上昇しているというデータも出ている。

2019年の割合は26.7%ということで、4組に1組以上がいずれかが再婚者であるということになる。

共働き世帯について

雇用者の共働き世帯と男性雇用者と無業の妻から成る世帯の数は1996〜1998年にかけて逆転している。

つまり、1990年代半ばに共働き世帯の方が増えたということだ。

2020年においては、3分の2に当たる世帯が雇用者の共働き世帯となっている。

一方で、男性雇用者と無業の妻から成る世帯、いわゆる専業主夫や専業主婦のいる世帯は長期的に減少傾向にある。

また、雇用者共働き世帯 (妻がパートをしているといった場合)は、長期的に増加傾向にあり、両者の数は2018年に逆転した。

雇用者の共働き世帯(妻がフルタイムで勤務しているといった場合)は、1985年以降概ね横ばいという結果だ。

夫の所得階級別の妻の有業率について

2017年のデータになるが、夫の年齢が30代、40代、50代の、夫の所得階級別の妻の有業率を見てみよう。

その結果、全世代が夫の所得が高くなるほど妻の有業率が低くなる傾向となっている。

要するに、夫の稼ぎが多ければ多いほど、妻が働いていないという状態が増えるということだ。

また、30代の場合は、子どもがいる世帯の妻の有業率は低くなっているので、ここから妻が子育てのため働いていないと読み取ることができるだろう。

まとめ

幸せな夫婦の形というのは、もちろんその夫婦によるだろう。

その形は、どちらかが働いているか働いていないかといったことや子どもがいるいないで決まるものでもないだろう。

いずれにせよ、少子化の問題が改めて深刻であることがよく理解できたし、晩婚化が進んでいることも同時にわかった。

想像どおり婚姻件数も減っており、もはや社会問題として取り上げても手遅れ感は否めないが、もっと取り上げて対策を打たなければ悪化の一途を辿ることは目に見えている。

とはいえ、この分野は強烈なリーダーシップを持った人間が引っ張る必要があり、そんな人が現れるイメージが全くないのもまた事実である。

 

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