外寛内明(がいかんないめい)
→ 外部には寛大に接し、自身は明晰に己を知り身を慎むということ。
外部には寛大に接し、自身は明晰に己を知り身を慎むために必要になってくるものを考えてみる。
もちろん、そこにはたくさんの要素があると思うが、外せないものとして余裕というものがあるのは間違いないだろう。
そんな余裕を持つためには、なにが必要かという問いに対して、必ず出てくるのはお金だろう。
私にとってのお金とは、ただの道具にすぎないという位置づけなのは何度も書いているが、多くの人にとってはそうではないようだ。
お金を稼ぐということに囚われている人たちがあまりにも多いので、そのファイナンスリテラシーを少しでも植え付けていけるといいと思っている。
そのためには、圧倒的な成功者にならなければいけないのだが、まだその域に達するには時間がかかりそうだ。
とはいえ、語れることはあるので、1人でも多くの人に読み進めてもらえたら嬉しい限りだ。
人類史上最大の発明
ノーベル物理学賞を受賞したアルベルト・アインシュタインという名は誰もが聞いたことがあるだろう。
天才という賛辞を誰よりも浴びたと思われるアインシュタインが人類史上最大の発明だと語ったものがある。
その前に、頭の体操をしてみよう。
1円が毎日2倍になったら1ヶ月後にはいくらになっているか?
単純に1円が翌日には2円になって、翌日にはさらに2倍の4円になってという具合に1ヶ月経ったらいくらになるかを考えればいい。
答えは、21億4,748万3,648円である。
この金額を聞いた多くの人は、その金額の多さに圧倒されたのではないだろうか。
実は、これがアインシュタインが人類史上最大の発明だと語った、複利の力である。
複利の力の例
複利の力がどれほどのものか、具体的な事例を挙げてみよう。
ガソリンスタンドの店員だった男性が、約125万円の元手資金から8億円以上の資産を築いたという。
女性差別を受けて年間40万円以上を稼いだことのなかった女性が、約50万円の元手資金から約21億円の資産を築いたという。
そして、今や著名投資家としてその名を聞いたことがある人も多いだろう、ウォーレン・バフェットという人物がいる。
バフェットが投資を始めたときの元手資金は約200万円だといわれている。
それが今や10兆円を超える資産家になっている。
そこに共通しているものが、まさに複利の力なのである。
普通預金と定期預金の金利
さて、普通預金の金利とはいくらかパッといえるだろうか。
大手銀行の現在の金利は0.001%くらいだ。
ということは、仮に100万円を預金したとしても、1年後にたったの10円しか利息がつかないということだ。
10年後でも100円、30年後でも300円増えるだけだ。
では、定期預金の金利はどのくらいだろうか。
現在の定期預金の金利は0.01%程度だ。
ということは、100万円を預けて10年経っても1,000円の利息がつくだけということになる。
そのまま30年後になったとしたら、3,004円の利息となるだけだ。
預金も複利の力が働いているのに、なぜこんなにも魅力がないのだろうか。
答えは至って当たり前で、金利が低いからである。
5%の金利と10%の金利がついた場合の複利の力
ということで、5%の金利がついた場合を考えてみよう。
5%の金利ということは、100万円を預けたとしたら、1年後に105万円になっているということだ。
10年後には約62万円がプラスの約162万円になり、20年後には約265万円になっている。
それでは、もっと金利を上げて10%の金利がついた場合を考えてみよう。
もう書かなくてもわかると思うが、10%の金利ということは、100万円が1年後に110万円になっている。
10年後には約159万円がプラスの約259万円になり、20年後には約672万円になっている。
15%の金利だと、1年後には115万円、10年後には約404万円、20年後には約1,636万円になっていることも併せて書いておこう。
複利の力と投資の混同をしないこと
こういう話を書くと、複利の力でという謳い文句で売られている情報商材を推奨しているように受け取られることがある。
声を大にして伝えたいが、私はそんな投資を推奨しているわけではない。
将来のことなど誰にもわかるはずもなく、そんな簡単にお金を増やすことだけを目的にしない方がいいということだ。
例えば、前述した投資の神様と呼ばれている、ウォーレン・バフェットの遺言を知っているだろうか。
彼は既に90歳を超える高齢で、自身が亡くなった後のことを妻への遺言として残している。
S&P500に連動するETFに90%、残りの10%を米国短期国債に投資する
個別株への投資で財を築いてきたバフェットが、なぜS&
どういうことを意味しているのかというと、答えはとても単純で時代の流れを読んでいるからである。
スーパースターでも財を残せない現実
それから、こんな話もせっかくなのでしておこう。
マイケル・ジャクソンという人物を知らない人もいないのではないだろうか。
スリラーやマン・イン・ザ・ミラーなどの世界的にヒットした数多くの曲を生み出し、そのスター性は多くの人が知っているはずだ。
そんな著名なマイケル・ジャクソンが亡くなったとき、さぞかし多くの資産があっただろうと考えるのが普通だ。
けれども、マイケル・ジャクソンには日本円にして約372億円もの借金があり、破産状態だったという。
世界中に多くのヒット曲を届けて、キング・オブ・ポップと呼ばれたマイケルの姿とは思えないだろう。
1985年にはビートルズなどの楽曲の版権を持っているATVミュージックを買収しており、まさかの破産状態は誰もが想像していなかった。
その理由は、1993年以降は様々な問題で出廷する機会が増えたりして銀行やバーレーンの王子などから借金をしていたという。
加えて散財癖も生涯治ることがなかったともいわれている。
まとめ
今一度、お金について考えてみよう。
たくさんあった方がいいということに関しては異論はない。
ただ、問題はそのお金をどう使うかということにある。
ただただお金を増やしても意味がないし、あくまで道具であって、その道具をどのように使って人生を設計していくのか、それがファイナンス教育であって、学校で習うことはない。
だから実践をしている人から学んだ方がいい。
それが一番実践できるのが、起業して自らお金の流れを知ることだということは間違いないだろう。
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