温故知新(おんこちしん)
→ 古典や伝統の中から、新しい価値や意義を発見し活用しようとすること。
温故知新という言葉は、義務教育の場や高校時代に一度は聞くように思う。
古きを知ること、つまり過去にあったことをよく調べ、学び、そうして得られた知見を活かして新たな知識を得るということである。
過去の出来事というよりも、自分自身の過去を振り返ったとき、興味のある記事を発見した。
(出典:TechCrunch)
起業体験ができると聞いて思うこと
起業体験ができるというキャッチコピーに対して、ワクワクするという人がどれくらいいるのだろうか。
私が学生時代だった頃を考えてみると、正直ピンとこないかもしれない。
ときどき会話をしていて思うのだが、私は誰にでも起業を進めるように思われがちだ。
でも実際には、そういう人がいたとしても止めることの方が圧倒的に多いし、昔に比べると単純なノリだけで物事を進めることは皆無だ。
まだなにかを達成しているとはいえない身分だということは百も承知だが、シビアだし、責任が重いし、上手くいかないことが多いことを実感しているからである。
ただ、勘違いして欲しくないのは、老若男女を問わず起業する人が増えて、閉塞感のないワクワクする世の中になればいいと心から思っているのもまた事実だ。
当然、私が仮に止めたとしても起業する人はいるし、思っていたよりも上手く物事を進めている人もいる。
そして、そういう人に対しては応援もするし、役に立てることがあれば身を捧げようとも思う。
一見、矛盾しているようにも受け取れるかもしれないが、間違った覚悟をしている人が多いように感じることが多いということだ。
くり返しになるが、学生時代の私であれば起業体験ができる教育機関と聞いても、いまいちピンと来なかったと思うが、今の私であれば、どんな教育機関があるか興味津々だ。
それから、学生時代の自分に実際に入ることを進めるかもしれない。
その理由は至極当然で、ビジネスにおいて重要なことは成功することではなく、失敗確率を減らしていくことだからである。
そのためには、情報としての知見も大切だが、なによりも経験が重要になるからである。
右に行って失敗したのであれば、左に行けばいいことがわかる。
それだけでも、時間とコストのロスを防ぐことができる。
限られた時間の中で成功を収めるには、そういった無駄な工数を少しでも減らしていくことに重きを置くことを考えている。
そういう意味では、起業体験ができるというのは、大きなインセンティブになる。
Z世代の約64%の将来の選択肢
冒頭に紹介した記事によると、ガイアックス社が、起業に興味がある高校生また大学生に向け、全国起業部マップを公開した。
学業で専門性を学びながら、部活およびサークル活動という形式で起業の経験を得られる教育機関をリストアップしているとのことだ。
調査によると、新型コロナウイルスの影響を受けて、Z世代の64%が、自分らしさや変化に強い進路を目指すと回答しているという。
そのニーズに応えるため、大学のうちから起業の経験を得られる大学リストを作成し、また国内で初めて公開した。
その目的は、起業という選択肢を人生のはやい段階から提供する環境作りに貢献することで、新しい未来を作る人材の育成に取り組むことだとしている。
興味深いのが、日本国内のZ世代の約64%が、学生時代に未曾有の厄災を経験したことが、自身の将来選択に影響すると回答していることだ。
将来の選択肢としては、より安定的な進路を選択したい(17.5%)という人よりも、より自分らしい進路を選びたい(43.2%)、より変化に対応できる進路をもちたい(21.3%)と回答する人の方が多い。
また、同調査において、全国の大学で起業部の設立が続いており、2018年より起業部の数が250%増加していたことが明らかになった。
とはいえ、社会人経験が少ない学生が、アイデアと技術だけで起業を選択することは容易ではない。
そのため起業を目指す人は、大手企業やスタートアップに就職し、首都圏などに出てビジネス経験を持ち、起業する傾向があるという。
ガイアックス社によると、今回一般公開したマップにより学生が起業経験を得られる大学が地方都市にもあるとわかるようになり、潜在的な起業家層となる学生が、首都圏に出ずとも起業を試みることができるとしている。
このことから、勝手に若者が将来に対して意欲がないと決めつけている上の世代が多いように受け取ることができる。
日本全国に拡がる起業体験できる教育機関
具体的にどういった機関があるのか、一覧を見てみる。
首都圏に偏っていると思っていたのだが、関西エリアや九州沖縄エリアも全く引けを取っていないことがわかる。
また、さすがに全国的にも有名な大学には起業部があることも同時にわかる。
ただ、2021年の大学数は日本全国に788校ある。
その中の28校というリストということは、約3.5%の確率でしか起業部がないということになる。
これは少々寂しい結果かもしれない。
もっというと、サイトがなかったり、SNSを開設してはいるけれども更新がされていなかったりするのも残念だ。
個人的にはstak社の拠点である広島がある中国地方には1つしか起業部がないというのも、なんとかしたい気持ちになる。
まとめ
ワクワクする人生を送るには、自分のやりたいことをやりながら、周りの人を豊かにすることができれば最高なはずだ。
その選択肢の1つに起業がある。
ただし、それは選択肢の1つであって、何度起業してもいいし、起業家についていくということでもいい。
起業することが目的ではなく、どんなビジネスを誰となんのためにするのか、そのビジョンを掲げることができる機会が増える場がたくさん増えるといい。
そうすれば、閉塞感のない多くの人が輝ける場が増えると信じている。
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