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2021年10月15日 投稿:ueda

17年後の2038年に3戸に1戸が空き家になるという予測

応接不暇(おうせつふか)
→ 物事が次から次へと起こって対応しきれないこと、また非常に多忙なことのたとえ。

良いことの連鎖であればいいのだが、悪いことの連鎖が起こることだって多々ある。

世の中は常に変化しているわけで、そんなことは当たり前なのだが、最近の傾向がある。

特にstakというIoTデバイスを普及させようとする以上、避けて通れない業界がある。

その業界とは何度も登場している不動産業界なのだが、ここ数年ずっと問題となっていることがある。

それが、空き家問題である。

日本全国の避けて通れない空き家問題

多くの人が耳にしたことがあるだろうが、日本全国の至るところで空き家が増え続けている。

5年に1度行われる総務省の住宅・土地統計調査がある。

その調査によると、2018年の空き家数は849万戸ということで、30年前の1998年から2倍以上も増えたことになる。

空き家数を総住宅数で割った空家率は13.6%に達し、およそ7戸に1戸が空き家となっている計算になる。

それだけには留まらず、2038年の予想として、野村総合研究所が2つの予測を打ち出してる。

1つ目は、2015年に施行された空き家対策特別措置法後と同様に、空き家の取り壊し(除却)が進むことで、除却率83.2%をとなる予測。

もう1つが、施行前の取り壊しが除却率30.2%を前提に置く予測である。

前者であれば、2038年の空き家数は1,356万戸、後者であれば2,254万戸となり、空き家率に限っては31.0%に跳ね上がる。

つまり、3戸に1戸が空き家となる感覚である。

空き家の概念について

ここで理解しておきたいのは、空き家の概念である。

空き家と聞くと、居住者のいない住宅という意味では同じカテゴリなのだが、空き家の中でもきちんと区別しなければならない。

問題がある空き家は、賃貸用や売却用、別荘などの二次的住宅を除く、その他の住宅という定義の空き家なのだ。

その他の住宅に定義されれる空き家は空き家全体の41.1%を占める。

具体的には、入院や施設に入ったことによって長期に渡り不在となっている住宅、建て替えのために取り壊す住宅、区分の判断が難しい住宅などがこのカテゴリに入る。

その内訳をみると、共同住宅が56%、一戸建てが37%となっている。

また、所有者別でみてみると、60代以上が78%を占めていることがわかる。

このあたりのデータから、都市部ではマンション、アパート、団地といった住宅で、郊外では戸建ての住宅で、高齢者が空き家の所有者となっていることがわかるだろう。

都道府県別空き家率ワーストランキング

2018年の都道府県別の空き家率ワーストランキングは下記のとおりだ。

  1. 山梨県:21.3%
  2. 和歌山県:20.3%
  3. 長野県:19.5%
  4. 徳島県:19.4%
  5. 高知県、鹿児島県:18.9%

甲信越や四国で空き家率が高くなっていることがわかる。

反対に空き家率の低い都道府県は埼玉県と沖縄県が同率で10.2%で第1位となっている。

3位以下は、東京都、神奈川県と首都圏が続き、5位は愛知県といわゆる都心部では空き家率が低くなるのは想像どおりだろう。

 

こんな状況を国や行政が放っているわけではない。

2015年には、空き家対策特別措置法が全面施行されている。

管理不全な空き家に対しては、行政が立ち入って調査可能になり、所有者の確認など個人情報が取得しやすくなった。

そして、特定空き家等に指定されると、軽減されている固定資産税などの特例から除外され、最後は行政代執行も可能という、ペナルティ的な要素も含んでいる。

とりわけ空き家率が高くなりがちな地方も動きは活発になっている。

市区町村ベースでは、2010年の埼玉県所沢市を筆頭に、空き家条例が次々成立している。

それから、各地で空き家バンクも設立され、空き家を売りたい、貸したい人と、空き家を買いたい、貸したい人を仲介する試みも広がりつつある。

とはいえ、利用が爆発的に浸透しているかというと現実とは乖離している。

法制度の整備などで空き家への関心は高まっている事実がある一方で、まだまだ取り組みが進んでいないのが実情である。

特に空き家バンクでは、登録する物件数が少ない、居住希望者のニーズとマッチしない物件が多いといった課題がある。

 

ここには、地方の高齢化が進んでいる現状があるように思う。

そもそも空き家バンクの存在を知らないというのは論外だとしても、仮に知っている人たちがどうやって登録していいかわからないというパターンだ。

オンラインで登録できるというアナウンスが通じないという実態があるのだ。

もっというと、そもそも空き家になっていてもいいという気持ちがあるということだ。

要するに、なにかをするのが面倒だから空き家になったとしても別にそのままでいいという放置の考え方である。

また、営利目的の民間の不動産業者と違い、空き家バンクは原則として仲介が関与せず、当事者同士で交渉する必要がある。

となると、面倒なやり取りも増えるので活用する人が制限されるとなるわけだ。

空き家を通じ移住を促進したい地方行政と、あえて望んではいない都市との温度差が浮き彫りになっている現状があるのだ。

空き家をどうすることが本当の活用なのか

空き家対策特別措置法の特定空き家に指定される、いわゆる迷惑物件になると、一般的には近隣住民から自治体に苦情が寄せられる。

そして、自治体から所有者になんとかするように通知されるのだが、所有者と連絡がつかない場合も多いという。

特定空き家の中には、何代にもわたって相続が登記されなかったり、兄弟姉妹などで家を共有したため物事が何も決まらなかったりというのがあるあるなのだ。

当然だが、家は持つのにも処分するのにもコストがかかる。

水道や電気は引いているだけで基本料がかかるし、火災保険料、さらには庭木の剪定費や、毎年かかる固定資産税もある。

分譲のマンションに至っては、修繕積立金なども別途必要になる。

いざなんとかしようとしても物理的に遠い場合ことも十分に考えられるし、そうなると片付けようとしても交通費や宿泊費もかさむ。

自分でなんとかせず、整理業者などのプロに依頼することも可能だが、そうすればコストがかかるのは当たり前だ。

となると、空き家の有効活用を考えると、必然的に売るか、貸すか、活用するかの3つの選択肢に絞られる。

とはいえ、現状では面倒なことをしたくない人が大半でそのまま放置という選択をする人が圧倒的に多い。

先述した3つの選択肢から1つだけ選ぶのであれば、売却するのが一番いい。

これが結論である。

まとめ

空き家問題を言及すると、高度成長期からの惰性で自分の住まいを手に入れることがステータスだという政策にたどり着く。

日本ではすでに住宅総数が約6,200万世帯となっており、総世帯数の約5,400万世帯を上回っている。

単身世帯の増加によって、人口減でも世帯数は40万~50万のペースで増えているが、同時に毎年80万~90万戸の新規住宅が着工されている。

それにも関わらず、住宅ローン減税をはじめ、政策面での支援は相変わらず手厚い。

この状況に気がついているのに変えられていない現状がある。

そんな中で、やるべきことは中古住宅の流通や利活用を増やすと同時に、空き屋の除却などを進めることなのだ。

実はstakはこの流れを先に読んで進めている事業であることは宣言しておきたい。

 

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植田 振一郎 Twitter

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