衣鉢相伝(いはつそうでん)
→ 弟子が師の教えを受け継ぐこと。
起業するにあたって、どうすればいいかを聞かれるときがある。
なにをすればいいのかわからないというのである。
そんなときは、深く考えずにとにかく第一歩を踏み出すことを推奨している。
ただ、最近この考え方は少々粗すぎるというか、親切ではないような気がしている。
起業する人が増える世界になって欲しいが、やはり起業にはリスクも多いことは理解しておいた方がいい。
ということで、現時点で私の考える起業について書いてみよう。
くり返しになるが、あくまで現時点での考え方であることには注意して欲しい。
起業した経緯
現在のstak社の設立日は2014年2月3日である。
その日が私にとっての起業した日に当たるのだが、設立当初は株式会社Needol(ニードル)という社名だった。
世の中に風穴を開けるという意味と必要とされるという意味をかけ合わせた造語からつけた社名だ。
ということは、起業してから約7年半という月日が流れたということになる。
そのきっかけは、単純だった。
起業した歳は31歳〜32歳になるタイミングだった。
前職では株式会社TKP(ティーケーピー)という貸会議室業界のリーディングカンパニーにいた。
その創業者である河野貴輝社長には本当にお世話になった。
退職してから自分でいろいろとやるようになってから、よりその手腕のスゴさや経営能力に脱帽するばかりだ。
本物の会社を創るということがどういうことなのか、近くで学ばせてもらった。
私はそういう意味ではとてもラッキーである。
というのも、ここまで急成長したスタートアップ、いわゆるベンチャー企業はなかなかないからである。
子会社の社長を経験したり、上海の支社の立ち上げをしたり、新規事業を立ち上げたりと本当にいろいろ経験をさせてもらった。
そんな感謝のみある会社を退社した理由は、本当にこのままでいいのかという葛藤だった。
河野貴輝社長が起業したタイミングが、32歳のときだったというのは常に頭の片隅にあった。
そもそも、なにかで自分も起業したいと思って入社していたので、自分がその歳に近づくにつれて、本当にこのままでいいのかという想いがあった。
そして、待遇も良かったし、好きなことをやらせてもらっていたが、単純に自分の判断で退社することを選択した。
正直、これがやりたいというものがないまま、とにかくこのままではダメだと思ってお世話になった株式会社TKPを後にした。
起業までの道のり
その後については、何度か書いているが、東京で起業することを考えていたが、頓挫して地元の広島に帰ることにした。
このときもまだ広島でなにをするかは決めていない。
なんとなく、お金がかからず少人数でも始められて、自分の好きなジャンルのことというので、IT関連での起業をイメージしていた。
とはいえ、すぐになにかを思いつくわけでもなく、しばらくはフワフワしていた。
退社してから約半年後の2014年2月に株式会社Needolを立ち上げるのである。
その最初の事業は、レトログッズに特化したフリマアプリ「Retro Market(レトロマーケット)」を世に拡めるということだった。
結果、全くリリースできずに終わり、その後も紆余曲折あって、今のstak社になっているのだが、そこはアーカイブに何度か書いているので割愛する。
今、起業について想うこと
冒頭の話に戻るが、起業についてである。
たまに起業準備をしていますという人の話を聞くが、これは正直意味がよくわからない。
というのも、起業に準備もなにもないという考えだからである。
やりたいことを見つけて、それを実現するためにどうするのか、行動あるのみというロジックが起業だからだ。
最初から上手くいくことばかりではないというか、むしろ厳しいことの方が圧倒的に多いし、思っていたとおりにいくことなど稀だからだ。
だから、やりたいことがあればさっさと始めること、とにかく動くことを推奨している。
この気持ちはずっと変わっていない。
けれども、最近は少しここに別の要素を加えた方がいいと思っている。
それは、まずスタートアップ、ベンチャー企業に足を踏み入れてみるという選択だ。
なにも今どこかに勤めているのであれば、そこを退職してドップリ踏み入れるということをいっているのではない。
副業的な感じでもいいし、なにかしら手伝うというスタンスでも十分に勉強になるということだ。
というのも、今まで1つのことしかしたことがなくて、起業するにあたりなにをすればいいのかわからないという人がチラホラいるからである。
弁護士はどうすればいいのか、経理や会計はどうすればいいのか、とても細かいところまで気にする人がいる。
そんなのは、動きながら考えればいいだけで、実際にスタートアップやベンチャー企業はそういうところばかりだ。
とにかく、人手が足りていないから、ちょっとしたことも自分たちでやらなければならない。
だから、勝手に勉強になっている。
創業者との距離も近いし、創業者は少なからず同じような境遇の人達も知っているから、他のスタートアップのことも知れる。
つまり、めちゃめちゃ学びながら働く機会が持てるということだ。
もやもやしてる人がいたら、全部を捨てていくことはリスクだと思うので、片足だけでも突っ込んでみることをオススメする。
そんな環境が8年前に比べて整っている事実があるからだ。
つまり、よりリスクが低くなっている現状があるので、動かない人が損をする状況は今後ますます拡がっていく。
stak社の採用について
ということで、もしstakに興味のある人がいたら、TwitterのDMを送っていただきたい。
他にもこんな感じのフワッとした人も大歓迎だ。
- 起業したいけど起業の仕方がわからない
- 空き時間で少しでもお金を稼ぎたい
是非是非、IoTの世界に少しの間でも身をおいてみようではないか。
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