デザイナーのMです。
今回は、Webサイトの種類と役割について考えたいと思います。
はじめに
一口にWebサイトと言っても、さまざまな種類があります。
とりあえず自社サイトを作りたいと思っても、Webサイトを作る目的があやふやだとせっかく作っても無駄になってしまいます。
Webサイトの種類の違いを知ることで、予算や目的に合わせたWebサイトを選びやすくなります。
今回は以下のWebサイトについて紹介します。
LP(ランディングページ)
ランディングページとは本来、訪問者が最初にアクセスするページを意味します。
ですがWeb制作の業界では、主に以下ようなサイトをLPと呼んでいます。
制作会社からLPを提案された場合は、こちらの意味を指すことが多いです。
LPの特徴
LPの定義は制作会社や状況によって多少変わりますが、主に以下の2つの特徴を持つサイトを指します。
- ページ数が1枚
- CV(コンバージョン)に直結する構成
ページ数が1枚
後述するコーポレートサイト、ポータルサイトなどはサイトの中で複数のページを制作することで、情報を整理しユーザーを誘導します。
LPの場合1ページしか作らないので、情報は最小限にし、スクロールするだけで必要な情報が得られるようになっています。
CV(コンバージョン)に直結する構成
CV(コンバージョン)とは、ここでは目的の行動に誘導できたかを指します。
ホテルやレストランのサイトなら予約、化粧品のキャンペーンページなら購入などが当たります。
LPをまとめているギャラリーサイトを見ると、購入ボタンや予約ボタンが一際目立つように設計されたサイトが多くあります。
LPのメリット・デメリット
メリット
素早くかつ低コストで制作することができます。
また複数ページ制作する場合に必要な整合性を取る必要が少なく、よりクリエイティブなデザインに挑戦できます。
デメリット
ユーザーがスクロールをしないと情報が伝わらない点があります。
対策としてページの上部にアンカーリンク(タップするとその位置にスクロールする)やアコーディオン(タップすると隠れている情報が表示される)を設置するなど、文字ばかりでユーザーが辟易しないよう対策をする必要があります。
LPが向いている場合
以下のような目的でWebサイトを制作したい場合、LPが有効です。
- 低予算でサイトを制作したい
- 掲載したいコンテンツが少ない
- スピード感を持ってキャンペーンやイベントの告知をしたい
- 特定の商品、サービスを売り込みたい
魅力的なLP例
コーポレートサイト
コーポレーサイトとは、企業紹介を行うサイトです。
ホームページと意味合いが近く両者の定義は曖昧ですが、コーポレートサイトは企業を知ってもらうことが目的です。
特定のコンテンツ(企業、お店 etc…)を紹介するホームページの中に、コーポレートサイトというジャンルがあると捉えると良いかもしれません。
コーポレートサイトの特徴
基本的なコーポレートサイトの特徴は以下が挙げられます。
- 企業の事業内容を伝えることが目的
- 企業のポリシーやビジョンを掲載している
企業の事業内容
企業を知ってもらうことが目的なので、事業内容をわかりやすく提示することが重要です。
ターゲットをビジネスパートナーにするのか、消費者にするのかも踏まえてコーポレートサイトを設計する必要があります。
企業のポリシーやビジョンを掲載する
事業内容はもちろん、会社としてのポリシーやビジョンを伝えることも重要です。
近年では企業としてのクリーンさや、社会へ与える影響を意識する人が増えています。
良い印象を与えるために企業の方針にあったコーポレートサイトを作ることが重要です。
コーポレートサイトのメリット・デメリット
メリット
世の中には多様な業種があり、社名や業種の紹介だけだと何をしている企業かわからない場合も多々あります。
事業内容や商品・実績などを掲載することで企業の名刺代わりになります。
またコーポレートサイトの存在は雇用の面でもプラスになります。
就職活動の中で、求人サイトやハローワークにしか情報がないと実際どんな企業なのか想像がつきません。
専用の採用サイトの制作はコストがかかるため、コーポレートサイトで求職者向けのページやフォームを作ることで、求職者への企業案内にもなります。
デメリット
ページ数が増えるため、LPよりコスト・時間がかかります。
また業種にもよりますが、より企業を魅力的に伝えるには写真やイラスト素材が充実している必要があります。
情報量が多いので自社内でのチェックやテキストの確認も必要です。
コーポレートサイト制作に際して制作会社との認識のすり合わせや撮影など、Webサイト制作以外に必要な時間がかかります。
コーポレートサイトが向いている場合
以下のような目的でWebサイトを制作したい場合、コーポレートサイトが有効です。
- 企業についての認知度を上げたい
- 事業内容や実績を簡単に説明できるようにしたい
- 採用を強化したい
魅力的なコーポレートサイト例
ECサイト
ECサイトとはEコマース(電子商取引)を行うサイトです。主にオンラインショッピングサイトを指します。
ECサイトのメリット・デメリット
メリット
オンラインでの販売は楽天やAmazonなどに出店するモール型という方法もありますが、競合商品と同時に表示され比べられてしまいます。
またモール型の場合、制限が多く商品やブランドの特徴や独自色を出すことが難しいです。
オリジナルのECサイトを構築することで商品やブランドの特徴や独自色を出すことが可能になります。
デメリット
上記のモール型に比べ、ECサイトの構築が必要なため導入費用が高くなります。
またシステムを構築する必要があるため、モール型に比べオープンまでに時間がかかります。
CMSの活用
CMS(コンテンツマネジメントシステム)を活用することで、両者のメリットを引き出すことが可能です。
CMSはすでにシステムが組まれているので、モール型のメリットである、低コストかつ素早く実現できます。
またテンプレートを利用することで、デザインにかかる費用や時間も抑えられます。
その一方で拡張性が高いのでオリジナリティのあるデザインを制作し、ブランドや商品の世界観を表現することも可能です。
ECサイトが向いている場合
以下のような目的でWebサイトを制作したい場合、ECサイトが有効です。
- オンラインでの販売に力を入れたい
- 全国・世界に向けて販売したい
- 低コストで販売を始めたい
魅力的なECサイト例
まとめ
Webサイトを制作することは目的ではなく手段に過ぎません。
何に困っているのか、何を成し遂げたいのかを明確にすることで意義のあるWebサイトを制作できます。
Webサイトを制作する際の参考にしていただけたら幸いです。