自由自在(じゆうじざい)
→ 何事も思いのままの状態のことをいう。
自由自在に操ることをエンタメとして魅せつけるのが、マジックだ。
なにがどうなっているのかわからない、その場面に出くわしたときに笑いと感動に包まれるエンターテイメントだが、つい見てしまうという人も多いだろう。
かくいう私もマジシャンに憧れた時期があった。
ということで、マジックの歴史について紹介していこう。
マジックの歴史
古代エジプト
マジックの最も古い起源の1つは、古代エジプトの宗教儀式にある。
エジプトの魔法使いは、神秘的な力を持つとされる薬草やスペルを用いて、人々を治療したり、呪いをかけたり、予言を行ったりしていた。
古代ギリシャ
古代ギリシャでは、マジシャンは神秘的な力を持つとされるテクノイと呼ばれ、芸術的なパフォーマンスで人々を魅了していた。
また、古代ギリシャの哲学者たちも、マジックのような奇妙な現象を研究していた。
中世ヨーロッパ
中世ヨーロッパでは、マジックは魔法として見られ、悪魔崇拝や魔女狩りなどと結びつけられていた。
ところが、実際には、マジシャンたちは娯楽のための芸術的なパフォーマンスを行っていた。
彼らは、カードやコイン、手品などを使って人々を驚かせ、興奮させていた。
19世紀
19世紀に入ると、マジックはエンターテイメントの1つとして、広く受け入れられるようになった。
有名なマジシャンたちが登場し、トリックの開発や改良が進んだ。
また、魔術師の助手である美女アシスタントが登場し、マジックのパフォーマンスに華を添えるようになったのもこの頃だ。
20世紀
20世紀に入ると、マジックのスタイルが多様化し、現代的な手法が開発された。
テレビの普及に伴い、テレビ用のマジックも生まれた。
また、マジシャンたちは、科学技術を駆使して新しいトリックを開発し、観客を驚かせ続けるようになった。
現代
現代のマジックは、多様なスタイルやジャンルが存在し、世界中で愛されている。
また、現代のマジシャンたちは、20世紀のころ以上に時代や技術の変化に応じて、新しいトリックやパフォーマンスを開発している。
そして、マジックの魅力を伝えるための書籍や映像作品も多数制作され、マジック愛好家のコミュニティも拡大している。
近年では、デジタル技術やインターネットの発展によって、オンライン上でのマジックパフォーマンスやトリックの解説、学習サイトも増えている。
さらに、マジックがビジネスやマーケティングの分野にも応用され、企業や個人のプロモーションやイベントなどに活用されるようになっている。
なぜマジックが生まれたのか?
それでは、なぜマジックが生まれたのか。
結論からいうと、あるあるの回答になるが、マジックが生まれた理由は、複数あると考えられている。
まず、マジックは、人間が持つ好奇心や驚きの感情を刺激するために生まれたものだといえる。
人間は、不思議なことや未知なることに興味を持ち、それを知ることで新しい発見や知識を得ることができる。
マジックは、人々が持つこのような好奇心や驚きの感情に訴えかける芸術であり、人々を魅了することができるポジションとして人気を得ていった。
また、マジックは、社会や文化の中で生まれたものだともいえる。
例えば、古代エジプトの宗教儀式や中世ヨーロッパの悪魔崇拝といった文化背景の中で、マジックが行われるようになった。
科学的根拠が乏しい古代において、このあたりの背景はなんとなく理解できるだろう。
それから、マジックは、芸術やエンターテイメント産業として、つまりビジネスとして発展していった側面もある。
近年では、マジックをビジネスやマーケティングの分野に応用することがあることも十分に理解できるはずだ。
最期に、マジックは、人間が持つ創造性や想像力を表現するために生まれたものだともいえる。
マジックは、独自のアイデアや創造性を用いて、観客を魅了する芸術であり、マジシャンたちは、自分なりの世界観や哲学を表現することができる。
このあたりが、マジックが生まれた理由についての一例だ。
世界初のマジックとは?
ということで、世界最古のマジックはどういったものなのか、興味を持った人もいるだろう。
こちらも、あるあるな回答になってしまうが、世界で初めてのマジックというのは、正確には不明だ。
というのも、歴史が古く、口伝えで技術が伝承されたため、その起源は明らかではないというのが現状だ。
ところが、古代エジプトや中国、インド、ギリシャ、ローマ帝国など、多くの文化や地域でマジックの伝統が存在していた。
例えば、古代エジプトでは、法力を持つとされた神官たちが、蛇やワニを使ったトリックや、錬金術に関連したトリックを行っていた。
また、中国では、紀元前500年頃に書かれた呂氏春秋という書物に、人間を切り刻むという驚異的なトリックが記載されている。
中世ヨーロッパでは、キリスト教会によって魔法や呪術が禁止されたため、マジックは危険視されるようになった。
ただ、宮廷や貴族たちは、マジックに興味を持ち、専属のマジシャンを雇っていたという史実もある。
その後、ルネサンス期になると、魔法や呪術が払拭されたことで、マジックは一般的な娯楽として拡がっていった。
現代のマジックは、テレビ番組や映画、インターネットなどを通じて世界中に拡がり、多様なジャンルやスタイルが存在しているというわけだ。
有名なマジックの系譜
世界でも有名なマジックの系譜について紹介していこう。
エスケープマジック
ハリウッド映画のハウディニで知られる、ハリー・フーディーニが得意としたマジックだ。
縛られた状態や水槽の中などからの脱出を行う。
イリュージョンマジック
舞台で大掛かりな装置や仕掛けを用いたマジックだ。
有名な例としては、デビッド・コッパーフィールドの大型の舞台装置や、ペン&テラーの著名なイリュージョンがある。
カードマジック
トランプを使ったマジックだ。
手品師がトランプを操作して、思わぬトリックを披露する。
コインマジック
コインを使ったマジックだ。
手品師がコインを操作して、消えたり現れたりする。
ストリートマジック
路上で行われるマジックだ。
一般的に小道具を使わず、周囲にあるものを使ってマジックを行う。
メンタリズム
思考読みや心理学的なトリックを用いたマジックだ。
観客の心を読んで、正確な予言をするなど、驚きと不思議さを引き起こす。
キャバレーマジック
19世紀にパリのキャバレーで流行したマジックだ。
美女たちが手品を披露し、舞台に華を添えている。
マジックの売買
とまあ、きらびやかなマジックの世界だが、マジック自体は実は意外と買えたりする。
売買できるのは、マジック専門の店舗やオンラインショップ、オークションサイト、マジックコンベンション、マジッククラブなどだ。
マジック専門店やオンラインショップでは、カードやコイン、トリック用の道具や仕掛け、書籍、DVDなどを購入することができる。
マジック専門店には、一部の店舗では実演も行われており、実際にトリックを見ることができる場合もある。
また、オークションサイトでは、マジック愛好家が所有するマジックグッズやトリック用品を購入することができる。
それから、マジックコンベンションやマジッククラブでは、マジック愛好家が集まり、マジックショーが開催されたり、トリックの交換や販売が行われたりしている。
ただし、一部のマジックトリックについては、専門的な知識や技術が必要であるため、一般的には販売されていないこともある。
マジックには著作権が存在するため、不正なコピー品や海賊版の販売は違法だという点には注意が必要だ。
著名なマジシャンたち
最期に世界でも著名なマジシャンたちを列挙しておこう。
- リノ・アルダー(Lennart Green)
- リッキー・ジェイ(Ricky Jay)
- マイケル・アモット(Michael Ammar)
- フロリアン・ジェンセン(Florian Zimmer)
- ディープ・フリーズ(Deep Fried)
- アンドレ・キャッステルス(André Kole)
- ジョナサン・ストレンジ&ミスター・ノーレル(Jonathan Strange & Mr. Norrell)
- クリス・ケネディ(Chris Kenner)
- ファイブ・チェン(5chen)
- ダリオ・リオ(Dario Riitano)
- クリスチャン・シュプレンダー(Christian Spiller)
- フアン・タマロイス(Juan Tamariz)
- ポール・ダニエルズ(Paul Daniels)
- マジック・ジョンソン(Magic Johnson)
- マジック・マイク(Magic Mike)
- クリストフ・ヴァルター(Christoph Waltz)
- ジャン・ガブリエル・エスパゴウ(Jean Gabriel Gobbo)
- ディエゴ・ベンドーティ(Diego Bendotti)
- イリュージョン・オン・アイス(Illusion on Ice)
- パット・ペイジ(Pat Paige)
まとめ
マジックについてまとめてみたが、いかがだろうか。
エンターテイメントの最高峰といっても過言ではないマジックは、語るよりも実演を観るに限るだろう。
テクノロジーの進歩で、ARやVRの世界からメタバースへと拡がりを見せつつある中で、ライブ感のあるエンターテイメントというものは価値が上がっていく。
このあたりについても、しっかりと覚えておくといいだろう。
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