三寒四温(さんかんしおん)
→ 寒い日が三日ほど続くと、そのあと四日間ぐらい暖かい日が続くということ。
三寒四温の場面は、春先のイメージを持っている人も多いと思うが、そもそも冬の気候を示す言葉だということは案外知られていない。
その意味を改めて書くと、冬の時期に寒い日が3日くらい続くと、そのあとに比較的暖かい日が4日続くという意味で、寒暖の周期を表している。
元々は中国の東北部や朝鮮半島北部で冬の気候を表す言葉として用いられていた。
冬のシベリア高気圧から吹き出す寒気が7日ぐらいの周期で、強まったり弱まったりすることに由来する、つまり冬の気候を示す言葉だというわけだ。
一方で、日本の冬は、3日間寒い日が続いた後に4日間暖かい日が続くという周期が現れることはほとんどない。
その代わり、日本では早春になると低気圧と高気圧が交互にやってくる。
低気圧が通過し寒気が流れ込んで寒くなった後、今度は高気圧に覆われて暖かくなり、周期的な気温の変化をくり返すことが多くなる。
このことから、日本においての三寒四温という言葉は、本来使われる冬ではなく、寒暖の変化がはっきりと現れる春先に用いられるようになったというわけだ。
四季が日本にしかないという誤解
なぜだかよくわからないが、四季は日本にしかないと思い込んでいる人が世の中には案外いる。
これは全くの誤解なので、そう思っていた人は世界中の多くの国に四季があるということを覚えておいた方がいい。
なぜ日本にしかないと思いこんでいるのか明確な答えはないけれども、比較的春夏秋冬のバランスがいいからではないだろうかと考えている。
実際の気温や服装は曖昧なところがあるが、一般的に春は3月〜5月、夏は6月〜8月、秋は9月〜11月、冬は12月〜2月といった感じではないだろうか。
3月はまだまだ寒い日も多く場所によっては雪も降るし、6月は北海道を除いて全国的に梅雨の季節といった具合いにカテゴライズするのが難しい月もある。
けれども、まあなんとなく3ヶ月おきに春夏秋冬があるというイメージを持っているというか、幼少期から持たされている気がする。
と思って軽く調べてみたが、どうやら上述したカテゴライズは気象庁の季節の定義になっているようだ。
一方で、ヨーロッパや東南アジアでは、大陸の影響もあって雨季乾季がはっきりしていたり、四季のうちどれかが突出している傾向がある。
逆に雨季や乾季という感覚は日本人にはあまり馴染みがないというところではないだろうか。
近いとされているのが、ニュージーランドだ。
南半球にあるので、春夏秋冬が日本とはちょうど逆転することになるが、同じ島国だし日本人からすると過ごしやすいという。
私自身が日本以南はシンガポールまでしか行ったことがないので、機会があれば是非訪れたいところだ。
他にも、ニュージーランドの隣のオーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリスにもしっかり四季がある。
好きな季節ランキング
ということで、春夏秋冬の季節の中で人気の季節ランキングを紹介していこう。
といっても、4つしかないし、なんとなく想像はつくのではないだろうか。
調査によって多少の差はあるけれども、おおよそ下記のとおりだ。
- 春:45%
- 秋:35%
- 夏:15%
- 冬:5%
わかりやすく、割合は5%刻みにしてみたが、ここは大して重要ではなく季節の順位は想像どおりだと思った人も多いはずだ。
かくいう私もその1人で、その理由もほぼほぼイメージどおりだといえる。
春が好きだという人が多いのは、寒い冬から少しずつ暖かくなっていくというポジティブなイメージを強く持つのだろう。
動物や自然の生態系を追いかけるようなときに、冬の寒い時期を耐え、春の季節が到来するとといった表現が多用されるのもそういったイメージを助長させている気がする。
と同時に冬のイメージに繋がるものはイメージダウンに繋がるものが多いのも事実だろう。
暖色、寒色という漢字とその色のイメージを挙げてみると、やはり暖かいというのはポジティブに、寒いというのはネガティブに働くのではないだろうか。
また、社会人500人を対象にしたアンケートも見つけたので、そちらも紹介しておこう。
アンケートのテーマは、一番はやく終わって欲しい季節だ。
- 冬:60.4%(302人)
- 夏:28.8%(144人)
- 春:9.8%(49人)
- 秋:1.0%(5人)
まあ、好きな季節の逆だと思ってもらえたらそれまでなのだが、やはり春と秋が人気だということがわかる。
これもまあザックリにはなってしまうが、若い世代には秋が好きだと答える人が多く、60代以上の世代は春が好きだと答える傾向があると思ってもらっていいだろう。
春と夏のネガティブ要素
個人的なランキングとなると、私の場合は秋、冬、春、夏といった感じだろうか。
一般的とは違う意見を狙っているように思われるかも知れないし、ネガティブな要素をあえて挙げる意味もないのだが、一応自分の主張もしておこう。
まず、最下位にした夏だが、やはり暑さというものに対策する嫌悪感が強い。
暑さは防ぎようがなく、汗をかくことでテンションが下がるし、泳げない私からすると海やプールも全く魅力を感じないのである。
まあ、移動の多い私にとって夏場は荷物が少くてすむというのはメリットかもしれない。
それから、春に対するネガティブ要素だが、これは多くの人が共感してくれると思うが、花粉症の存在だ。
私の場合には中学2年生くらいからスギ花粉にたいするアレルギーを発症しており、毎年悩まされている。
年々対策によって軽減しているけれども、中学生や高校生の頃はトイレットペーパーを2つくらい持ち歩いていた記憶がある。
花粉症の季節は本当に集中力がなくなるし、ヒドいときは朝起きたら目やにで目が開かないときもあったりする。
確かに少しずつ暖かくなり気分が良くなっていく季節が好きだという理由もわかるのだが、花粉症を発症すると一気にイメージは変わると思う。
秋と冬のポジティブ要素
とまあ、季節をディスっても仕方がないのだが、秋と冬に関してはポジティブだ。
まず、実りの秋とか食欲の秋とはよくいったもので、秋は美味なものが多い。
まさに収穫の季節で旬を迎える食材も多く、とりわけ秋から冬にかけての和食は楽しみだし期待を裏切らない場合も多い気がする。
冬の寒さも夏の暑いよりも圧倒的に対策方法があるので、個人的にはそこまで気にならない。
むしろ、その寒さがいろいろと人の距離を埋めてくれるような気がする。
エビデンスがあるのか不明だが、その昔、夏と冬の人の距離は20cmくらい違うという話を聞いたことがあり、なぜかその話を未だに覚えている。
この話はエビデンスがあるかないかはどうでもよくて、夏は暑くて汗ばむので近くに誰かいて欲しいと思わないが、冬は寒いので少しでも近くに誰かいて欲しいという心理にある。
なんか、寒いというネガティブに捉えられがちな部分に、ほっこりとした話が脳裏に焼き付いているのだろう。
強いてネガティブな要素を挙げるなら、寒くなるにつれてどうしても抵抗力が落ちてしまうので、体調を崩したり風邪をひく人も増えてしまうところだ。
ただ、そこも対策はいくらでもできるし、それを込みでも秋から冬にかけての季節は私にとっては決してネガティブではなく、むしろポジティブだといえる。
まとめ
2022年も12月に入り、全国的に一気に寒い日が増えるようになった。
そして、2022年も残すところあと10日前後ということで、いよいよカウントダウンに入ったというところだ。
つまりは、2022年の冬が始まって終わろうとしているわけだ。
つらつらと書いてきたブログを根底から覆すようで申し訳ないが、季節の好き嫌いは個人的にはあれど、どの季節においてもそのときの季節は人生において一度しかない。
同じように感じる季節であっても、人生というものは常に変数がつきまとう。
そんな中で迎える季節はどれも大切にして、後悔のないように過ごして想い出にしていくことが最もポジティブな捉え方だろう。
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