彩鳳随鴉(さいほうずいあ)
→ 自分より劣る人に嫁がされることが転じて、妻が夫を粗末に扱うこと。
自分の脳力が低いと感じたときには、素直にそれを認める潔さを持っていたいと思っている。
そこで下手に抗うことをせず、そんな中でも自分の価値を見出していけばいいのだが、なかなかそれができない人も多いように思う。
性別の垣根を超えていく動きがグローバルでも主流になっているとはいえ、まだまだ男女で分けられるということも多い。
男が稼いで女が家を守るといったことを平気で言う人が一定数いることも事実だ。
個人的には、その原因の1つに確実になっている要因が、タイトルにした世界の裕福な女性ランキングを見れば紐解くことができると思っている。
世界の裕福な女性ランキング
2021年4月6日のものにはなるが、Forbes(フォーブス)が35回目の世界の富豪ランキングを発表した。
その中には、保有資産が10億ドル(約1,070億円)以上の女性が328人登場している。
女性ビリオネアの数は2020年の241人から大幅に増加し、その資産の合計額も前年から60%近く増えて1兆5,300億ドル(約163兆7,100億円)に達した。
ということで、少し前の記事なので、Forbesの基準となっている2021年3月5日時点の株価と為替レートから各富豪の資産ランキングを紹介していこう。
第1位:フランソワーズ・ベッテンコート・マイヤーズ
- 富の源泉:ロレアル
- 保有資産:736億ドル(約7兆8,750億円)
- 年齢:67歳
- 国籍:フランス
ベッテンコート・メイヤーズは、化粧品大手のロレアルを創業したユージン・シューラーを父に持つ母、リリアン・ベッテンコート(2017年没)から財産を相続したことにより富を築いた。
彼女とその家族が33%を保有するロレアルの株価は2020年3月から約40%上昇し、247億ドル相当の増加となった。
また、彼女は1997年からロレアル社の取締役を務めている。
第2位:アリス・ウォルトン
- 富の源泉:Walmart(ウォルマート)
- 保有資産:618億ドル(約6兆6,100億円)
- 年齢:71歳
- 国籍:アメリカ
アリス・ウォルトンは、Walmart(ウォルマート)創業者サム・ウォルトンとヘレン・ウォルトンの娘にあたる。
彼女は2020年まで世界で最も裕福な女性だったが、2021年はその地位をフランソワーズ・ベッテンコート・マイヤーズに奪われた形となった。
第3位:マッケンジー・スコット
- 富の源泉:Amazon(アマゾン)
- 保有資産:530億ドル(約5兆6,700億円)
- 年齢:50歳
- 国籍:アメリカ
Amazon(アマゾン)創業者のジェフ・ベゾスの元妻のマッケンジー・ベゾスは、2019年のベゾスとの離婚に伴い、当時の価値で360億ドル相当のアマゾン株を受け取った。
彼女はその後、自身の名前をマッケンジー・スコットに改めている。
第4位:ジュリア・コーク
- 富の源泉:コーク・インダストリーズ
- 保有資産:464億ドル(約4兆9,650億円)
- 年齢:58歳
- 国籍:アメリカ
デイビッド・コークが2019年に亡くなったことで、未亡人となったジュリア・コークとその子供たちが相続によりランクインしている。
彼女たちは、アメリカ最大級の民間企業である複合企業コーク・インダストリーズの株式の42%を保有していることが富の源泉となっている。
第5位:ミリアム・アデルソン
- 富の源泉:カジノ
- 保有資産:382億ドル(約4兆870億円)
- 年齢:75歳
- 国籍:アメリカ
ミリアム・アデルソンは、2021年1月に87歳で亡くなった夫のシェルドン・アデルソンの相続でランクインした。
夫のシェルドン・アデルソンが所有していたカジノ運営会社である、ラスベガス・サンズの56%の株式の相続が富の源泉となっている。
第6位:ジャクリーン・マーズ
- 富の源泉:キャンディ、ペットフード
- 保有資産:313億ドル(約3兆3,500億円)
- 年齢:81歳
- 国籍:アメリカ
ジャクリーン・マーズと弟のジョンは、M&M’sやSkittlesで知られる売上高が400億ドルのキャンディ、ペットケア、食品会社である、マース・インコーポレーテッドの株式の3分の1ずつを所有している。
マース・インコーポレーテッドは、ジャクリーンとジョンの祖父であるフランク・C・マースによって1911年に設立されており、継承されている形だ。
第7位:楊惠妍
- 富の源泉:不動産
- 保有資産:296億ドル(約3兆1,670億円)
- 年齢:39歳
- 国籍:中国
楊惠妍(ヤン・フイヤン)は中国の不動産開発会社である、碧桂園控股(カントリー・ガーデン)の株式の約58%を所有している。
創業者である彼女の父親は、2007年から同社の株式を彼女に譲渡しており、彼女とその家族の資産を含めたものがランクインしている。
第8位:ズザンネ・クラッテン
- 富の源泉:BMW、医薬品
- 保有資産:277億ドル(約2兆9,640億円)
- 年齢:58歳
- 国籍:ドイツ
ドイツの実業家で、倒産の危機にあったBMWを救済したヘルベルト・クヴァントの長女であるズザンネ・クラッテンは、亡き母のヨハンナ・クワントからBMWの株式の19.1%を相続した。
彼女は父の死去に伴い、製薬会社アルタナの支配株も相続していることからもランキングを押し上げている。
第9位:ジーナ・ラインハート
- 富の源泉:鉄鉱石
- 保有資産:236億ドル(約2兆5,250億円)
- 年齢:67歳
- 国籍:オーストラリア
オーストラリアで最も裕福な人物であるジーナ・ラインハートは、彼女の父親であるラング・ハンコックが1992年に亡くなって相続をしていることがきっかけでランクインしている。
彼女の父親が設立した鉱山・農業会社ハンコック・プロスペクティングの会長を務めている。
第10位:アイリス・フォントボナ
- 富の源泉:鉱業、飲料メーカー
- 保有資産:233億ドル(約2兆4,930億円)
- 年齢:78歳
- 国籍:チリ
アイリス・フォントボナは、鉱業と飲料で財産を築いたアンドロニコ・ルクシッチが2005年に亡くなって未亡人となった。
その後、彼女とその子供たちは、2020年に51億ドルの売上を記録したチリの鉱業会社アントファガスタの支配権を握っている。
また、彼女は銀行、ビール醸造、製造業で知られるチリのコングロマリットであるキネンコ社の支配株も保有している。
ランクインした女性たちの共通点
上述した女性たちの共通点に多くの人は簡単に気づいたと思うが、全ての女性が夫や父親といった事業を成功させた家族からの相続によるものだ。
つまり、簡単いうと自分でビジネスを立ち上げて稼いで財を成したというわけではなく、相続によって富豪になったというパターンだということだ。
これに対しては賛否両論あるところだが、私はそこのポジションにいれたことがそもそも強運なわけで、否定すべきところではないと思っている。
そのポジションにいることで、もちろんいいこともあるだろうし、そのポジションにいなければわからない苦労もあるはずだ。
大切なことは、その財をどのように使うのか、どのように運用していくのかということだと思っている。
自力で億万長者の女性ランキング
一方で、少々データは古いものになるが、2017年の3月8日にForbes(フォーブス)が一代で10億ドル(約1,145億円)以上の資産を築いた女性ビリオネアのリストを発表している。
これぞ、ビジネスウーマンといったランキングなわけだが、その発表内容は下記のとおりだ。
2016年には42人だった女性ビリオネアは今回、過去最多の56人となった。
また、その56人が保有する資産の総額は1,291億ドル(約14兆7,700億円)となり、初めて1,000億ドルを超えた。
一代でビリオネアとなった女性たちの保有資産の総額は過去5年間で50%増加した。
女性富豪全体が保有する資産総額の16%を占めている一方で、女性ビリオネアのうち一代で財を成した人の割合が2016年は21%だったものの、2017年は25%に増えた。
ちなみにこの数字は、2009年の2倍以上の割合となっている。
- 周群飛(Zhou Qunfei、香港):74億ドル(約8,470億円)、タッチスクリーン製造
- マリアン・イリッチ(アメリカ):60億ドル(約6,870億円)、リトル・シーザーズ、スポーツチーム・オーナー
- 陳麗華(Chan Laiwa、中国):56億ドル(約6,410億円)、不動産
- 朱李月華(Pollyanna Chu、香港)、49億ドル(約5,610億円)、金融サービス
- 吴亚军(Wu Yajun、中国):45億ドル(約5,150億円)、不動産
- 林惠英(Lam Wai Ying、香港):41億ドル(約4,690億円)、スマホスクリーン製
- ダイアン・ヘンドリックス(アメリカ)、39億ドル(約4,460億円)、建築資材卸売
- ラファエラ・アポンテ(スイス)、37億5,000万ドル(約4,290億円)、海運業
- デニス・コーツ(イギリス)、36億ドル(約4,120億円)、オンライン・ギャンブル
- 張欣(Zhang Xin、中国)、32億ドル(約3,660億円)、不動産
テック系か不動産系かといったところが大きく反映されている印象が強いが、5年前のデータだということはご了承いただき、あくまで参考までということでインプットしてもらいたい。
まとめ
男女でのランキングをわけることの必要性はもはやないのだが、特にお金が絡む系の記事は人気なので出る以上は触れておいてもいいところということでまとめてみた。
くり返しになるが、あくまで過去の資産状況であって日々変動はあるし、肝心なことはどうやってその資産を成したかということだったり、その資産をどう使っていくのか、運用していくのかである。
ただただ、羨ましいと感じたり、妬み嫉みに似た感情を抱くのではなく、私がこういったランキングをブログにするのはそういったところまで軽くでいいので考えて欲しいという意図があることは添えておこう。
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