成長を続ける30兆円企業のGoogleが発表したの次の一手

2022-06-18 投稿: 植田 振一郎

荊山之玉(けいざんのぎょく)
→ 優秀で賢い人のこと。

世の中には優秀な人が存在する。

そういった人たちが世の中を引っ張っていっているわけだが、イノベーションが生まれるときには強烈なリーダーシップが存在していることは事実だ。

スティーブ・ジョブズ、イーロン・マスクといった突き抜けたリーダーが引っ張った先に優秀な企業も生まれていくというわけだ。

そして、そんな企業の塊を昨今ではGAFAMなどと呼んだりしている。

言わずもがな、GAFAMとはアメリカのIT企業の頭文字をとった略称なのだが、そのトップにくるGはGoogleだ。

そんなGoogleを現在率いているのは、スンダー・ピチャイCEOだ。

彼が2022年5月11日に年次開発者会議、I/O(アイ・オー)で発表した内容が公開された。

グーグルCEOに直撃、「ITの巨人」が見据える未来

(出典:東洋経済オンライン)

この中の記事をベースに、Googleの今を紹介していこうと思う。

Googleの現在地

ググるという言葉が日本でも定着しているので、もはやGoogleという会社を知らないという人はいないといっても過言ではないだろう。

改めて、Googleの展開するサービスは、検索、YouTube、Googleマップ、Gメール、アンドロイドなどがあり、世界で数十億人のユーザを抱えている。

そんなアメリカの巨大テクノロジー企業であるGoogleは、その勢力を拡大し続けている。

グローバル展開する中で、培ったAI(人工知能)の力でさらに利便性を高め、広告で膨大な収益を上げているというのが、彼らのお家芸だ。

一方で、彼らのサービスは途中でなくなることでも有名だ。

気がついたらサービスを終了しているといったこともしばしばあり、このあたりをエンジニアの中では揶揄する人も少なくない。

また、プロダクトについては、AndroidやGoogle Homeあたりのデバイスは成功しているといっていいが、AppleやDJIといった企業に比べると、まだまだ弱い印象がある。

とはいえ、昨今はPixelシリーズで着実にスマホ市場で存在感を示していたり、2022年秋にはスマートウォッチも発表するという。

ずっと力を入れている自動運転の分野も賛否両論ありながらも、確実に進んでいることは事実で、今後広告依存のビジネスモデルをどのように切り替えていくのかが注目されている。

とはいえ、Googleは2021年も驚異的な業績をたたき出している。

売上高は2,576億ドル(約30兆円)で、これだけの規模でも前年の2020年から41%伸ばしている。

驚くべきは、営業利益率が31%だという。

ただ、上述したとおり、広告依存のビジネスモデルに変わりはない。

いわゆるググったときに表示される検索広告は、売上高の6割弱を占めているのが現状だ。

Googleの宣言

この広告依存のビジネスモデルに対する危機感は、当然スンダー・ピチャイCEOにはあるようだ。

というのも、近年は法人向けのクラウド事業、スマートフォンのPixelシリーズなどのハードウェア事業に注力し、収益源の多様化を模索している。

そして、2022年5月11日に年次開発者会議、I/O(アイ・オー)で、多くのハードウェア製品の発表や、検索やOSの進化を披露したというわけだ。

まずはGoogleが検索広告で現在の確固たる地位を築いたことに触れ、その後に今後の展開について語っている。

それによると、我々は過去数年にわたって、AIをどうすれば人々の役に立つように応用できるかを考えてきたという。

そして、ネット上に散らばった情報の理解を深め、知識を広げ、コンピューティングによってそれらにアクセスしやすくすることに注力してきたことを語っている。

そこで挙げた例が、シーン・エクスプロレーションという機能だ。

この機能を使えば、チョコレートバーが並んだ店の棚にスマホのカメラをかざすと、それぞれの商品の詳細がわかるので、どれがナッツを使わない製品かがわかるといった具合だ。

勘のいい人ならわかると思うが、この分野はAR(拡張現実)とのシナジーが高い分野だ。

ここから、ハードウェア製品を一気に今回のI/O(アイ・オー)で発表していくのである。

Googleがハードウェア開発に力を入れる理由

Googleには、アンビエントコンピューティングを実現するというビジョンがある。

これがまさにGoogleがハードウェア開発に力を入れる理由なのだが、アンビエントコンピューティングとは一体なんなのか。

それは、ユーザがデバイスを意識しなくてもサービスを使えるようにすることを意味する。

例えば、OK、Googleと言わなくても、デバイスに視線を向けて音楽をかけてと言えば音楽が流れるようになるといった具合だ。

音声認識はデバイスの中で処理されており、クラウド側にトラッキングされず、プライバシーに配慮しているという。

そして、未だに期待されているデバイスが、ARグラスだ。

以前にGoogleもGoogle Glassを発売しているが、まだまだメガネデバイスでこれといったものは登場していないのが現実だ。

この分野でGoogleも勝負をかけていくことが期待されている。

一方で、AndroidというOSを保有している強みはかなりのアドバンテージがある。

ソフトウェアとハードウェアの融合がずっとできていなかったところに登場したのが、Pixelシリーズというわけだ。

そこの鍵を握るのがクラウド事業になる。

2021年には31億ドル(約3,500億円)の赤字を計上しており、もうしばらく赤字が続くとされているが、クラウド事業にはかなりの先行投資をすることを宣言している。

この分野がソフトウェア開発においてはかなり重要になることがわかっているからである。

つまり、今までの広告依存のビジネスモデルから脱却するためには、デバイスと呼ばれるハードウェアの開発はマストで、ハードウェアで覇権を握るためには、クラウド事業の成功もマストというわけだ。

Google離れが起きている現状

アメリカで、掲示板型ソーシャルニュースサイトのReddit(レディット)というサービスが展開されている。

ニュース記事、画像のリンク、テキストを投稿し、閲覧したユーザはコメントをつけることができるというサービスなのだが、このRedditを検索エンジンとして利用する人が増えているという。

Redditはソーシャルメディアとしては珍しく、創設から15年経っているにも関わらず、最盛期を迎えていない。

そのせいもあってか、UIはとても検索に向いているものではない。

日本版もあるので、アクセスしてみると検索するUIとしては使いにくいことが、よりわかりやすいだろう。

にも関わらず、検索エンジンとして使う人が増えているのはなぜだろうか。

その理由は、Google検索結果に対して役に立たないと思う人が急増しているからである。

上部に表示されるものは、広告だらけで、広告以外の検索結果はSEOによって最適化され、アフィリエイトのリンクや、広告で埋め尽くされたWebサイトが多いのが実態だ。

Google検索が役に立たないからと、Redditのような口コミが主体のソーシャルニュースサイトに人が流れるといった動きが加速しているのである。

まとめ

よく日本からはGAFAMのようなグローバル企業はなぜ生まれないのかとか、GAFAMに対抗するためにはどうすればいいのかといった議論がされる。

私はこういった議論は時間の無駄でしかないと思っている。

というのも、資本力や技術力に力の差がありすぎるので、そもそもどういった実態の企業なのかが把握できないのに議論などできるはずがないからである。

だからといって、簡単に白旗をあげようと言っているわけではない。

死角は必ずあるし、ないように見えても瞬間風速的に死角が生まれることは必ずある。

そこを的確に突けば、突破できると思っており、そこに挑戦する意味は大きいと思うだけでなく実行しているつもりだ。

 

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