区区之心(くくのこころ)
→ 取るに足りないつまらない心のことで、自分の心や考えをいう謙譲語。
打合せをしていると、ちょくちょく流行りの謙遜語というか、へりくだった表現を耳にすることがある。
私の周りだけかもしれないが、最近よく聞く言葉に釈迦に説法というワードがある。
未熟な者がその道の専門家に向かって一人前の口をきくことを意味し、教える立場が逆であるという例えなのだが、耳に残ることが多い。
かくいう私も、気に入っているのか使わせてもらうこともしばしばある。
そして、この釈迦に説法という言葉のように相手を立てるということは、コミュニケーションを取る上で案外重要だということを最近改めて思うのである。
stak, Inc.の採用面接
今まさに新サービスリリースに向けて、stak, Inc.では日々打合せをくり返しながら、ローンチに向けてバタバタしているところだ。
無名の会社で影響力がないCEOの私が引っ張っていることもあり、当然リソースは限られている。
なにかを始めるときに圧倒的に足りなくなるのは、間違いなく人だ。
私がやりたいことをやろうとするときに必ず必要になるのは、とりわけエンジニアだろう。
そんなこんなもあって、数ヶ月前から採用をしているわけだが、面談をしているといろいろな人に出会う。
個人的なことになるが、私は普通の人の人生よりも面接をする側に立ったことが多いという自負がある。
そんな立場だからこそいえるのだが、いくら面接をしても実際に一緒に働いてみないと、人となりはわからないということである。
それはそうだ。
仮に私が面接を受ける側の人間だとしたら、履歴書にはいいことしか書かないし、面談ではできるだけ気に入ってもらえようとするし、自分もできるだけ大きく見せようとするだろう。
これは当たり前のことで、自分の価値を最大限に評価してもらい、その対価の契約をするのが面接だ。
とはいえ、ここの理解が少ない人が圧倒的に多いように感じるのである。
面接に臨むときの心構え
まず、全く興味のない企業であれば、そもそも面接を受けるという行動には移らないと思うので、そこは大前提として書いていこう。
というのも、たまに出会うのだが、なぜあなたは面接を受けようと思ったのかという論外な人がいるのもまた事実だからである。
なので、ここでは、大前提としてそこはクリアしている人に向けて話を続けるとする。
次に大切なことは、相手の時間を奪っていることを意識するということだ。
この時間という概念については、くり返しくり返し何度も何度も私は述べているが、人生において最もプライオリティの高いものだ。
面接をするということは、もちろん自分の時間も取られているわけだが、相手の貴重な時間も同時に奪っていることをしっかり認識した方がいい。
ましてや、自分を売り込む場でもある。
であれば、必然的に事前準備をするようになるはずなのだ。
相手の企業がやっていること、トップのこと、スタッフのことなどなど、SNSがこれだけ発達した時代に情報がゼロの企業など皆無だ。
そういった準備もなく面接に臨むということが、どれだけ失礼に当たるか、そんなことすら意識していない人が多いように感じるので、あえて苦言を呈しておこう。
まだまだ何者でもない私ですら、日々慌ただしく動き回っている。
私の中での1日の30分という時間はとても貴重なものなのだから、世の中にいる私より優秀な人たちに対してはもっと失礼に当たるということを心に留めておくべきだ。
面接で臨むこと
現時点でstak, Inc.で働くとなると、必要書類として履歴書の提出はマストになっている。
ただし、これは私の考え方というよりは、税理士や社労士の先生とのやり取りで事務的に必要という側面が強い。
そんな立場の人間がいうと矛盾が発生するかもしれないが、履歴書はただの紙切れだ。
その中身にはなんの保証もないし、少なくとも私が履歴書で判断する部分はほんの少しだ。
というのも、最近の傾向として様々な情報を誰でも取れる時代なので、履歴書や職務経歴書にギッシリとバズワードを含めたテキストを書く人が多い印象がある。
こういう人に関して私は頭でっかちな人だという印象しか受けない。
長く書かれた文章には自分の主張が全くないというパターンが多いからである。
私が臨んでいることは、いや私が採用する立場で臨むことは、なぜ興味を持ってくれて、あなたはどういうことができると思うのか、その主張をして欲しいのである。
それは、stak, Inc.のことに限った話ではない。
ただただ、この1つで全ては円滑に進むのに、今までやってきたことを淡々と語る人や、質問があるかという問いに対して1つもないという人がいる。
なんのために自分の時間を犠牲にして、相手の時間も奪っているのだろうかと疑問しかない。
つまり、そんな人と一緒に働きたいと思うことなど微塵もないということだ。
もっと簡単にいうと、逆の立場で考えて欲しい。
それだけで面接自体がかなり有意義なものになる。
スタートアップに向いている人
とまあ、偉そうに書いてきたが、個人的に無駄を嫌うという性格が大きく影響していることも否定しない。
それから、私自身がスタートアップにしかいたことがないので、そういう傾向がより強いのかもしれない。
だからこそわかるのだが、スタートアップに向いている人の傾向がある。
まずはいろんな物事に興味が持てるという人だ。
そして、興味を持つだけでなく積極的に行動ができて、間違った方向だと気づいたらその瞬間に方向転換できる柔軟性があれば最高だ。
考えるよりも先に行動してしまうといったようなタイプの人もスタートアップには向いているといえる。
基本的には答えのない、前例のないことをやっていかざるを得ないことも多いので、そういった状況でストレスを感じてしまうタイプの人には過酷かもしれない。
また、自己犠牲の精神がある人が勝ち残っているように思う。
その場合に差し出せるものは多くが時間の場合が多いかもしれない。
勘違いして欲しくないのだが、それは時間を拘束されて長時間労働をするという意味とは全く異なる。
内情や意図をわからずにすぐにブラックだというようなタイプに人はそもそもスタートアップには近寄らない方がいいだろう。
そういうタイプの人は週休2日や3日を約束した企業で決められた時間を決められた仕事だけやるという道を選択した方がよっぽど幸せだろう。
くれぐれも誤解なきようにいっておくが、私はスタートアップにのみ肩入れしているわけではない。
当然スタートアップである、stak, Inc.のCEOである以上は、ポジショントークとしてスタートアップを肯定する立場にいるのは確かだ。
けれども、スタートアップが優れているとか、スタートアップのみが将来性があるなどと極論を主張したことは一度たりともない。
このあたりは、すぐに勘違いするというか文章を読めない、理解できない人も多々いるので、改めて主張しておく。
あくまで、双方にとって無駄を避けるため、スタートアップに興味がある人、働いてみたいという人だけが読んでくれればいい。
まとめ
ちなみに、stak, Inc.には6月から3人のメンバーが増えることが確定している。
そのメンバーについては随時紹介していくが、一緒に働きたいという人は随時募集しているので、興味のある人は是非直接でいいので連絡していただきたい。
創業期の頃が懐かしいと数年後に振り返ったときに、笑顔で一緒に共感できる仲間が1人でも多く増えることは本当に嬉しい限りである。
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