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2022年4月4日 投稿:swing16o

2022年アジアのベストレストラン50にランクインされたお店

玉石同匱(ぎょくせきどうき)
→ 良いものと悪いもの、賢者と愚者が同じように扱われ区別がつかないこと。

2022年3月29日に良いものと悪いものをハッキリ区別しようというアワードが開催された。

アジアのベストレストラン50、アジアNo.1に東京の「傳」

(出典:Forbes)

2022年のアジアのベストレストラン50のアワードセレモニーは、昨年の2021年に引き続き、ライブビューイングがメインとなった。

バンコク、マカオ、東京の3会場に分けて行われ、パレスホテルにはシェフや飲食関係者、メディアなど合計約220人が集まった。

アワードの投票者は、シェフ、メディア、フーディーがそれぞれ3分の1で、アジア全域で合計318人、日本からは53人。

前回同様、投票者が1年半以内に訪れたレストランに投票できるという仕組みだ。

昨年の2021年は居住国内から5店、国外2店(訪問した場合のみ)の計7店だったものが、今年の2022年は居住国内6店、国外2店の最大8店、国内に投票できる数も増えた。

このことから、国内票が色濃く反映される結果となった。

アジアNo.1に選ばれたお店

今回、アジアNo.1にモダン日本料理の「傳」が選ばれたのをはじめ、日本から去年より2店多い、合計11店がランクインした。

今回1位となった、傳は日本の家庭料理の温かさを伝える、イノベーティブな料理で知られる。

過去4年に渡り、日本のレストランでは首位をキープ、アジアトップにまであと一歩だった長谷川在佑氏にとって、まさに悲願の1位獲得となったわけだ。

また、傳はミシュランガイドでサステナブルな店に与えられる、グリーンスターを獲得するなどその分野でもリードしている。

2022年に新たに50位以内に入った日本のレストランはいずれも、サステナブルな切り口を持つレストランだということは避けて通れない。

レストランでも注目されるサスティナブルという概念

まずは、去年の64位から50位アップ、14位でハイエスト・ニュー・エントリーにも輝いた、villa aida。

和歌山県岩出市の小林寛司氏のお店で、自分たちの食べる分の米や野菜を作りながら、ターブル・ドットならではのもてなしを提供している。

野菜がない端境期もあるが、実はそれがクリエイティブの源だという。

普通なら抜いて捨ててしまう大根の花やさやを取っておき、それをいかに料理にしていくかを考えるという、まさにサスティナブルなレストランだ。

次に、2021年7月にオープン、わずか8カ月で17位となった、SÉZANNE。

ダニエル・カルバート氏は、作りおきをせず、全てアラミニッツで作るため、常に新鮮な食材が入り、ロスも少ない。

また、食材の9割以上が国産だという。

クラッシックなフランス料理は、元々サステナブルでレスポンシブル。

肉なら骨やトリムした部分はソースに使うなど、食材を無駄なく使い切る知恵が受け継がれて来ているという。

また、今では多くのレストランで使われている真空低温調理器を全く行わず火入れを行うため、プラスティックの袋の使用も少ないのも特徴の1つだ。

それから、2021年の91位から43位に躍進した京都のCenci。

坂本健氏は、去年の秋に日本の漁業や水産資源の未来を考える一般社団法人、Chefs for the Blueの京都版の立ち上げの主要な役割を担った人物で陣頭指揮を取っている。

枯渇しつつある水産資源の問題に地方から一石を投じるという。

それと同時に社会に必要とされる存在であるためにも、より一層、レストランが社会貢献することの大切さを感じるようになったと語っている。

地方への美食の広がりと、サステナブルなアプローチ、さらに女性シェフの活躍が、今後のフードシーンを読み解く鍵となりそうだ。

アジアのベストレストラン50のTOP20

  • 1位:傳(東京 日本)
  • 2位:Sorn(バンコク タイ)
  • 3位:Florilège(東京 日本)
  • 4位:Le Du(バンコク タイ)
  • 5位:The Chairman(香港 中国)
  • 6位:La Cime(大阪 日本)
  • 7位 Sühring(バンコク タイ)
  • 8位 Odette(シンガポール シンガポール)
  • 9位 Neighborhood(香港 中国)
  • 10位 Nusara(バンコク タイ)

日本のお店も目立つが、タイのバンコクにあるお店もベスト10に4店舗入っていることにも注目したい。

アジアの中では間違いなく食文化レベルが高いといえるだろう。

  • 11位:茶禅華(東京 日本)
  • 12位:Fu He Hui(上海 中国)
  • 13位:Ode(東京  日本)
  • 14位:villa aida(和歌山 日本)
  • 15位:Narisawa(東京 日本)
  • 16位:Mingles(ソウル 韓国)
  • 17位:SÉZANNE(東京 日本)
  • 18位:Joo Ok(ソウル 韓国)
  • 19位:Ensue(深圳 中国)
  • 20位:Meta(シンガポール シンガポール)

11位から20位の間にも日本からのランクインが目立つのは嬉しい限りだ。

上述しているが、和歌山のvilla aidaが入っているというのも実に興味深い。

東京や大阪の大都市でなくても、きちんと評価されているということに好感が持てると同時に、まだまだ地方都市にもチャンスがあるということもいえるだろう。

まとめ

日本の食のクオリティが高いということは何度も書いているとおりだ。

日本料理、和食といった文化は本当にレベルの高いものに出会うと感動するのみだし、まだまだ食べたことがないものに出会うことがある。

この感じはずっと続くように思う。

美味しいものを食べることで幸せを感じることができるという人は、こういったレベルの高い食を提供しているお店をしっかりチェックしておくといいだろう。

そういった料理を食べることができる人生と食べることができずに終わる人生だったら、私は前者でありたいと心から思う。

 

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植田 振一郎 Twitter

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