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2022年2月22日 投稿:ueda

軍事用犬型ロボットから読み解くロボティクス

機械之心(きかいのこころ)
→ たくらみ、偽る心の意。

企みという意味だが、偽る心の意味ということでネガティブな企みというニュアンスになる。

そもそも、機械というのは巧妙な仕組みの器具を意味するということで、それが偽りということに繋がっているということらしい。

おそらく、この言葉ができた頃というか、言葉を作る側に回った人は、機械に対してあまり詳しくないというか、理解しようとしなかったのだろう。

というのも、そもそも機械は綿密に造られているものだ。

つまり、計画的に設計され、何度もトライアンドエラーをくり返して形になっている。

そして、自動化を実現したり、負担を軽減させるために造られるものがほとんどなわけで、偽る心があるというニュアンスで企みとするのはズレているように思うのである。

というか、そもそもある程度のことは計算しながら進めていかなければ、物事が上手くいくはずがないと考えている。

ロボティクスという概念とは?

ロボティクスとはロボットの設計、製作、制御を行う、ロボット工学を指す。

具体的には、まずロボットのフレームや機構を設計する機械工学がある。

それから、ロボットに組み込んだモータを動かすための電気回路を制作する電気電子工学がある。

さらに、ロボットを制御するプログラムを作成する情報工学があり、これらにに関する研究を総合的に行う学問のことをいう。

また、ロボットに関連した様々な科学研究を総じてロボティクスと呼ぶ場合もある。

同義語として、ロボットテクノロジー(RT)という言葉もある。

そして、これからのロボットは、インターネットに繋がったセンサーからさまざまなデータを収集して、AI(人工知能)で処理して動作するという流れが一般的になるといわれている。

ロボティクスは、AIの発達や労働力不足によって一躍注目を浴びているのである。

ロボットというと、主に産業分野で活躍するイメージが強いだろう。

ただ、センサー、アクチュエータ、AIの発達により、高齢化を支える介護や医療など、身近な幅広い分野での活躍が期待されているのが、まさに現代である。

55歳起業家の反骨精神

「軍用犬型ロボット」で注目の55歳起業家の反骨精神

(出典:Forbes)

Ghost Robotics(ゴースト・ロボティクス)という企業がある。

共同創業者でCEOのJiren Parikh(ジレン・パリク)は、大学を中退後に企業向けソフトウェアの販売に携わった後に同社を立ち上げた。

ゴースト社はフィラデルフィアを拠点とし、4本足の犬型ロボットを製造し、アメリカだけでなくシンガポール、オーストラリア、イギリスなどの軍や政府機関を顧客としている。

現在55歳のパリクは、足の生えたロボットを売ることは、私の38年間のキャリアの中で、最も楽な仕事といえると語っている。

2022年2月初旬、アメリカ国土安全保障省(DHS)は、国境警備を支援するために、ゴースト社の犬型ロボットを導入すると発表した。

この近未来的な四足歩行ロボットの重さは約45キロで、ビデオカメラや暗視センサーを装備し、あらゆる地形で使用できる。

Ghost Robotics(ゴースト・ロボティクス)の犬型ロボット

どんなロボットなのか気になる人も多いだろう。

Ghost Robotics(ゴースト・ロボティクス)の犬型ロボット

※ リンクをクリックすると音が出るので注意

2015年創業のGhost Robotics(ゴースト・ロボティクス)社は、他にも25以上の政府機関を顧客としている。

CEOのパリクは多くを語らないが、同社はフロリダ州のティンダル空軍基地にもロボットを提供している。

そして、ゴースト社のVision 60と呼ばれるロボットの基本モデルの価格は15万ドル(約1,700万円)だ。

また、オプションで特殊なセンサーなどをアドオンできるという。

現在は、売上のほとんどが政府機関が占めており、売上高を3,000万ドル(約34億円)から4,000万ドル(約45億円)と推定されている。

今後、パリクはロボットのコストが下がれば、原子力発電所や工場の安全検査でも利用され、最終的には企業顧客がメインになると考えているそうだ。

Ghost Robotics(ゴースト・ロボティクス)社とは?

2017年に国防総省との最初の契約を獲得するまで、CEOのパリクはクレジットカードで会社の運営資金を調達していた。

契約後に初めて100万ドル(約1億1,000万円)をベンチャーキャピタルから調達し、さらに多くの資金を調達している。

それから、今から2年前の2020年に、アメリカ国土安全保障省(DHS)の研究開発部門はゴースト社のロボットのテストを開始している。

DHSに提供したロボットは、摂氏マイナス40度から55度までの気温に対応し、防水機能も備えているという。

一方で、ゴースト社のロボットは一部から批判を浴びている側面もある。

アメリカ陸軍協会の年次大会で、狙撃用ライフルを搭載した犬型ロボットを展示したが、CEOのパリクの名前を削除するようにという指摘があった。

他にも、国連から殺傷力のある自律兵器の使用を禁止するよう求められたりといった具合いだ。

ところが、パリクは、Ghost Robotics(ゴースト・ロボティクス)社のミッションは、人々の安全を守るためにロボットを配備することだと述べている。

まとめ

自律走行する戦車や軍用トラックが利用されている中で、私たちは、たまたま足のついたロボットを作っただけだと、パリクは語っている。

ここだけを切り取ると、ポジショントークにも見えるし、この主張を聞いたとしても否定的な発言をする人は多いだろう。

ただ、ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルは、ノーベル賞というイベントを後世に残し、人類の進歩に大きく寄与している。

また、使い古された言い回しだが、車や飛行機という乗り物だって、戦争で使われたり事故で人命を奪っているという意味では、兵器に近い部分がある。

反対に人類の生活を豊かにし、さらに進歩を続けようとしている。

つまり、ロボティクスの世界にも一長一短があって当然ということだ。

全ての人にプラスになる、評価してもらうことは不可能で、一定層は否定的な人が出てくるのは世の常で、そこだけを考えていてはテクノロジーの進歩は生まれないということである。

 

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植田 振一郎 Twitter

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