岡目八目(おかめはちもく)
→ 当事者よりも、第三者の立場で見るほうが、利害得失が分かるということ。
俯瞰で見ることは大切だということだが、これは本当にそう思う。
stakのことをやっていると、どうしても自分たちのことを中心に考えてしまうことが出てくる。
そんなときは、できるだけ俯瞰で見るようにしているのだが、良い方法がある。
それは、営業に行くことである。
先方の反応が全てで、興味を持ってもらえるか、どうすれば導入してもらえるかがわかる。
モノやサービスを作っても、結局売れなければ意味がないのである。
とまあ、こんな感じでstakのことをやってると、ときどき相談を受ける。
パーソナルトレーナーからの相談
とあるパーソナルトレーナーから話がしたいということで、話を聞きに行った。
おおよその検討はついていたが、相談内容は今の環境に不満があり、今度どうするのかについてというものだ。
そのパーソナルトレーナーの年齢は、20代から30代が見えてくるというタイミングで、話を聞いていると確かに悩むところはわかるといったものだ。
ときどき、私は起業を推奨していて誰にでも起業を促していると勘違いされることがある。
もちろん、やりたいことがあって起業する人が増えていくことは喜ばしいことだし、そういった一定層の特に若者が増えることに対してはポジティブだ。
けれども、やめておいた方がいいと止める機会の方が圧倒的に多いことは理解して欲しい。
というのも、中途半端にやっても上手くいかないことがほどんどだということは、私自身が十分理解しているからである。
とりわけ、人を巻き込んで起業する場合には要注意で、初めてやることが多いと混乱も多く、イメージと違うことも多々あるからだ。
想定していなかったところで、つまづく人が多いという現状を知っているからである。
そして、よく伝えることがあるのが、まずは死なないことを大前提にするということだ。
つい大きく構えたり見栄を張ってしまいそうになるのは、これも理解できる。
ここでいう見栄というのは、オシャレにしたいとか格好良くしたいといった意味で、理想を求めるとどうしてもそちらを意識してしまうということだ。
でも、往々にして要らないことだったり、コストが無駄にかかるところだったりするのは要注意だ。
このあたりの根本については、やはり私がビジネスに本格的に触れた、日本の貸会議室最大手のTKPで学んだことが多い。
なぜスモールスタートする必要があるのか
くり返しになるが、起業して最初に考えないといけないことは、死なないことである。
死ぬという表現は過激かもしれないが、物理的に死ぬということだけでなく、再起不能になることを防ぐということだ。
借金を背負ってもいいし、最悪の場合には自己破産という道を選ぶことも決して悪くない。
というか、目線を変えると、挑戦した結果として誇れるものと言い換えることすらできると思っている。
ただ、そこで人生は終わりではない。
そこから先があるということは、なにかしらで行きていかなければならない。
その生きるということをやめるほど、再起不能に追い込まれるような結果になってはいけないということを主張している。
となると、成功するということを意識しすぎるよりも、失敗をしないためにという選択をしていくことの方が理にかなっている。
ストーリーとしては、輝かしく成功を収めた方が格好良いし、周りからもてはやされることも多いだろう。
それに憧れてしまうのはよくわかるし、私自身も未だにそういったサクセスストーリーには、つい意識がいってしまうのも事実だ。
けれども、それは成功の形の1つであって、成功の形のフォーマットではないことは、改めて主張しておきたい。
再起不能になるほどの失敗をしてしまっては、その人の一度しかない人生が台無しになってしまう可能性があるということだ。
ビジネスを始めるときのマインド
それから、ずっと頭に残っているものがある。
最初はスモールスタートで十分だ。
まずは、自分が食べていくためにはどうすればいいのか、そのために自分にできることはなんなのか、それを実現するためにはどうすればいいのかと進めていけばいい。
そして、失敗を極力減らすための四原則があることを学んだ。
- 大資本がかからないこと
- 利益率が高いこと
- 安定的な収益があること(サブスクリプション)
- 在庫を持たないこと
随分前になるが、この四原則を教えてもらったときから、ずっと意識をしていることである。
まあ、stakはそこから逸脱していることはどうなんだというツッコミはあるかもしれないが、なぜかということについては、改めて書く機会を設けようと思う。
注意して欲しいのは、上記の四原則は成功の条件ではなく、失敗を極力減らすためということで、この四原則に当てはまらないと成功がないということでもない。
まとめ
こんな考え方が根本にある中、パーソナルトレーナーの相談を受けて私は起業を薦めた。
おいおい、起業を推奨していないといっておきながら、矛盾しているじゃないかと思われるかもしれない。
ただ、そこにはもちろん根拠がある。
特にパーソナルトレーナーとして身近にいる人物だからこそ、起業を薦めた。
それも無責任にではなく、きちんと条件を固めた上でというのは理解してもらいたい。
- 1人で始めること
- 場所はできるだけ安く確保すること
- 最低でも30人のコアファンを確保すること
- 年会費を取れるVIPを確保すること
- 法人営業をすること
詳細を書けばもっとあるのだが、まずはこのあたりである。
1人の若者が起業を決意した瞬間に立ち会えたかもしれない。
どうなるかはもちろんわからないが、自分自身に刺激を与えるという意味でも、この話の続きを書く機会がくるといいと思っている。
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