縁木求魚(えんぼくきゅうぎょ)
→ 木に登って魚をとる意から、誤った手段では目的が達成できないことをいう。
当たり前のことなのだが、間違った方法で成果を上げることは難しい。
目的を達成したいのであれば、的確な手法で行動することが大切だ。
そのためには、柔軟な考え方を持っておく必要もある。
ということで、今回は世界有数の大企業の入社試験問題をピックアップしてみよう。
Googleの入社問題
ユニークな入社問題で有名な企業の筆頭にあがるであろう、Google社の入社問題をいくつかピックアップしてみた。
Q:不用品セール
あなたと隣人が同じ日に同じ場所で不用品セールをする。
あなたには、100ドルで売れると確信している商品がある。
ところが、なんと隣人も全く同じものを売ろうとしていた。
しかも、隣人に聞くと40ドルで売るつもりだということだ。
この隣人と特に親しくするつもりがないとして、あなたはどうすればいいか考えなさい。
<解答>
隣人の商品を40ドルで買って100ドルで売る。
100ドルで売れると確信しているのであれば、安く仕入れて高く売るというのはビジネスの基本中の基本だ。
Q:男の子だけ欲しがる国
ある国では人々は生まれてくる子には男の子だけを欲しがった。
そのため、どの家族も男の子を産むまで子供を作り続けた。
この国の男の子と女の子の人口比率はどうなるのか?
<解答>
男の子が生まれてくるまで子供を作るとなると、男の子が求められているから、男の子の方が多くなるのではと思ってしまう。
あるいは、男の子が生まれるまでは女の子を生むので、女の子の方が多くなるのではと直感的に思ってしまう人もいるだろう。
結論、男の子と女の子が生まれる確率は50%なので、最初に男の子が生まれる確率は50%となる。
最初に女の子が生まれ、次に男の子が生まれる確率は50%(1人目)× 50%(2人目)で25%で、兄弟は女と男になる。
さらに2人女の子が生まれて、3人目が男のこの場合は50%(1人目)× 50%(2人目)× 50%(3人目)で12.5%で、女、女、男になる。
このように考えていくと、男の子も女の子も生まれてくる数の期待値は1となり、結局男女比は変わらない。
直感や主観に惑わされないように注意する問題だ。
Microsoftの入社問題
続いて、近年の業績が絶好調のMicrosoft社の入社問題を紹介しよう。
Q:5リットルの水
5リットル入る容器が1個、3リットル入る容器が1個ある。
水はいくらでも使えるものとして、2つの容器を使って、正確に4リットルの水の量を測るにはどうすればいいか。
<解答>
5リットルのの容器に水5リットルを入れる。
それを3リットルの容器に水が満タンになるまで移す。
すると、5リットル容器に残った水は2リットルになる。
そして、3リットルの容器の水を全部捨てて、5リットルの容器に入っている水2リットルを3リットルの容器に移す。
あとは5リットル容器に水5リットルを入れ、3リットルの容器に水1リットルを移す。
最後に、5リットルの容器に4リットルの水が入っていることになる。
Q:2本の導火線
2本の導火線があってどっちも1時間ちょうどで燃え尽きる。
この導火線は燃え方がはやい部分と遅い部分がある。
この2本の導火線とライターを1つ使用して、45分を計測しなさい。
<解答>
1本の導火線には両端から、もう1本の導火線には片方だけ、3ヶ所に同時に火をつける。
1本目が燃え切ったタイミングで30分が経過しているので、その時に2本目の火をつけていなかった方に着火する。
これで2本目が燃え切った時間が45分となる。
導火線が2本ある意味、両端から火をつけるという柔軟な発想ができるかどうかを見る問題だ。
YouTubeの入社問題
こちらも今や飛ぶ鳥を落とす勢いの企業であるYouTube社の入試問題である。
Q:ハワイ島の重さ
ハワイ島の重量をはかる方法を答えなさい。
<解答>
この問題は測定不可能な計算を求められたときの対応方法が問われている問題だ。
計り方がわかればその方法を使うが良解答である。
そもそも無理なことにエネルギーを注がないように、それは無理だ、今できることではないという判断をはやく下せるかどうかを見る問題ということだ。
BMWの入社問題
IT企業とは別のカテゴリの大企業の入社問題も紹介しよう。
Q:8元の鶏
ある人が8元で鶏を1羽仕入れ、一旦9元で売りましたが、10元で買い戻し、再び11元で売った。
この人の儲けはいくらか?
<解答>
2元の損、またはそれ以下の儲け。
普通に考えれば、2元の儲けと導き出す人が多いだろう。
しかし、最初から11元で売れていれば3元の儲けだったところ、途中で売買をくり返しているところがポイントだ。
買い戻したマイナス1元と合わせて2元の損失ということになる。
ゴールドマン・サックスの入社試験
金融業界の雄である、ゴールドマン・サックス社の入試問題がこちら。
Q:2頭のライオン
あなたが旅をしていると目の前に2つの扉が現れ、それぞれの扉の前にはライオンが1頭ずついた。
隣の立て札には、次のように書かれていた。
片方の扉はあなたを新しい世界へ導くが、もう一方の扉は、過去へ逆戻りする。
2頭のライオンは、「はい」か「いいえ」でしか答えない。
それから、1頭は真実しか語らず、もう片方は嘘しか語らない。
あなたはどちらのライオンに、どのような質問をすれば、新しい世界へ行けるか。
ただし、質問できるのは1度だけである。
<解答>
どちらかのライオンに、こちらが新しい世界への扉かと聞かれたら、はいと答えるかと聞く。
真実を語るライオンであれ、嘘しか語らないライオンであれ、新しい世界への扉については、はいと答え、逆戻りする扉については、いいえと答える。
ライオンと扉のすべての組み合わせを試すと明確になる。
ライオンが、はいと答えればそのまま進めばいいし、いいえと答えたらもう片方の扉を進めばいいのである。
まとめ
何問わかっただろうか。
少しは頭の体操になっただろうか。
少なからず、なるほどと思ってもらえた問題があったのであれば嬉しく思う。
たまには、こういったゆっくり考える時間を持ってみよう。
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