学術・技芸などの奥義を、わが子の一人だけに伝授し他にもらさないこと。
伝統という言葉に全てを集約することで、閉鎖的な空間が生まれることがある。
職人、聖人と呼ばれる世界もまた同様に、時と場合によっては利権の温床となることがある。
独占させること、規制を強くすることは、必ずしもプラスに働くことばかりではない。
誤解してほしくないが、ルールをなくせといっているわけではなく、一定のルールは必要だ。
私の考え方は、世の中のためになったり多くの人が使うべきサービスや商品は、できるだけ開放する方がいいというものだ。
もっというと、エビデンスに基づいたテクノロジーの進化に合わせた情報伝達を行っていくべきだという考え方だ。
昔からの慣習でなんとなくといった、なんの科学的根拠もない手法で形成されているルールには甚だ疑問があるということである。
例えば、年功序列や修行という概念がそれに当たる。
歳を重ねていることが偉いと勘違いしている人たちは、まだまだ多く存在する。
新しく入った、いわゆる新人はお茶くみのようなことをさせられている実態が残っている。
それは、なにも業界を限定するものではないし、世代をも超えることがある。
一例を挙げてみると、飲食業界や美容業界では、包丁を握らせてもらうまで、髪を切れるようになるまでに何年もかかるということが未だに行われている。
ここになんの合理的根拠があるのだろうか。
昔からの慣習に引っ張られていることに気づいていない人が多いことが問題だ。
なぜ、こういうやり方をするのかを聞いたときに、昔からそうなっているからとか、逆に提案をしたときに、前例がないから無理だと断られたりする場面を指摘している。
世は常に進化している。
私が社会に出てからを切り取っても15年は経っている。
その間だけでも大きな変化があり、見過ごせないものなのに受け入れようとしないのか、そもそも気が付いてすらいないのか、不思議に思うことがある。
圧倒的に変わったのは情報の取り方と自分で処理する能力だ。
それこそ、インターネット上やYouTubeなどで無料でいくらでも情報が手に入る。
魚の捌き方、出汁の取り方、髪の切り方、カラーの仕方、整体の知識、法律の知識、財務や税務の知識などなど検索すれば、いくらでも出てくる。
まずはこういった情報を自分で入手するところからスタートとなるのだが、全てを鵜呑みにしてはいけない。
間違ったものや古い情報も多々あるからだ。
その情報をきちんと処理する能力を身につける必要がある。
そのためには、歴史を知らなければ慣習となった原因がわからないこともある。
例えば、なぜ日本人は貯金をするのか、なぜ結婚制度が生まれたのか、なぜ税金というものが存在するのかなどなど歴史を知らなければ理解できないことも多い。
こういった情報を的確に処理するためには教養が必要になる。
反対に価値を上げていかないといけないものもある。
伝統文化であったり、職人の極みの部分である。
こういったものは、伝承が必要で限られた技術だからこその価値が認められるものだ。
ただ、それは血が繋がっているという理由や家柄で判断するものではないように思う。
特に日本は少子超高齢化社会なので、人が足りない。
となると、継続したいなら興味を持ってくれた人を巻き込む必要があるからだ。
興味を持ってくれたという事実がなによりも価値であって、伝え方にこだわることが価値ではない。
stakはずっと語っているが、オープンマインドを貫こうと思っている。
特許は攻めではなく守るためのもので、広く使われるものに対しては、開放していくべきだという概念に基づく。
こんな話題が記事になるのも、様々なところに利権が絡んでいるからに他ならない。
国際エネルギー機関(IEA)が、2050年までに世界が温暖化ガスの排出量を実質ゼロにするための工程表を公表した。
化石燃料への新規投資を即時に停止し、2035年までにガソリン車の新車販売をやめるということだ。
今は2021年なので、14年先の話だ。
14年先の話をされて、ピンとくる人がいるだろうか。
それが果たして正しい目標の立て方なのか、よしじゃあやろうか!となるだろうか。
利権に溺れず、開拓する心をずっと持ち続けたい。
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