stakのあやなです。
給与明細を見ると、さまざまな項目が給与から控除されていると思います。
実際にどういったものが引かれていて、どうやって算出されているのか、知らない人が多いのではないでしょうか。
今回は、給与から控除されている税金や社会保険料についてお伝えします。
給与から引かれている控除とは?
所得税
所得税とは、給与やボーナスなどの収入に対して課される国税です。
所得が多いほど税率が高くなる累進課税方式が採用されています。
- 控除
年末調整で精算され、年間の収入や扶養家族の数に応じて税額が決まります。
例えば、扶養家族が多いほど控除額が増えるため、税額が低くなります。
住民税
住民税とは、住んでいる自治体(都道府県、市区町村)に納める税金です。
前年の所得に基づいて計算され、翌年の6月から翌々年の5月まで毎月の給与から控除されます。
- 控除
所得税とは異なり、毎月一定額が給与から引かれます。
住民税は地域ごとに税率が異なるため、引っ越しをすると住民税額も変わることがあります。
社会保険料
社会保険料とは、従業員とその家族が病気やケガ、失業、老後などに備えるための保険制度に対して支払う費用です。
社会保険料って?
社会保険料は、4つの保険料から構成されます。
健康保険料
- 目的
医療費の自己負担額を軽減し、必要な医療サービスを受けられるようにするための保険料です。
健康保険に加入することで、病院やクリニックでの診察料や治療費の一部を保険でカバーできます。 - 算出方法
社会保険料は、従業員の給与や賞与から標準報酬月額(定められた範囲内での月額給与)を基に計算されます。
標準報酬月額に料率(保険料率)を掛けた金額が健康保険料として給与から控除されます。例:標準報酬月額が30万円、健康保険料率が10%の場合、健康保険料 = 30万円 × 10% = 3万円
厚生年金保険料
- 目的
老後の年金給付を受けるための保険料で、65歳から年金が支給されます。
厚生年金は国民年金と併せて支給されるため、老後の生活を支える重要な収入源となります。 - 算出方法
標準報酬月額に厚生年金保険料率を掛けた金額が厚生年金保険料として給与から控除されます。例: 標準報酬月額が30万円、厚生年金保険料率が18%の場合、厚生年金保険料 = 30万円 × 18% = 5.4万円
介護保険料
- 目的
高齢者や要介護者の介護サービスを提供するため。
40歳以上の従業員が対象で、介護が必要な状態になった場合、デイサービスやホームヘルパーの利用が可能です。 - 算出方法
健康保険料に追加して介護保険料が計算され、介護保険料率を標準報酬月額に掛けて算出されます。
雇用保険料
- 目的
失業した場合に給付金を受けるための保険料です。また、育児休業や介護休業を取得した際の給付も含まれます。
雇用保険は、失業期間中の生活を支えるための重要な制度です。 - 算出方法
賃金総額に対して雇用保険料率を掛けた金額が控除されます。
雇用保険料率は業種によって異なりますが、一般的には0.3%程度です。
社会保険料改定について
社会保険料は、一定の金額が引かれているわけではありません。
毎年9月に実施され、新しい料率は9月分の給与から適用されています。
令和6年度社会保険料改定内容について
- 健康保険と介護保険の料率
健康保険料率は、都道府県ごとに違いますが、平均10%前後です。
介護保険料率は、全国一律で1.60%です。
-
雇用保険の料率改定
2024年度の雇用保険の料率は、雇用保険は健康保険などとは異なり、事業の種類によって保険料率が変わります。
給与への影響
社会保険料の改定により、実際もらう給与について、下記のような影響がでる可能性があります。
手取り額の変動
社会保険料が増加すると、従業員の手取り額が減少します。
例えば、月々の給与が30万円の場合、社会保険料の増加により手取り額が1,000円減少することも考えられます。
年金受給額の変動
厚生年金保険料が上がると、将来受け取る年金額が増える可能性があります。
長期的には、支払った保険料が多いほど、受け取る年金額も増える傾向があります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
手取りしか確認していない人も多いのではないかと思い、今回こういったブログを書きました。
実際、自分自身も社会人になって10年以上になりますが、実際どういったものが税金として引かれているのか調べたことはありませんでした。
会社からもらう給与からどういったものが引かれているのか、これまでもらった給与明細をもう一度見て、自身で調べてみるのもいい機会だったなと感じました。