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2022年8月2日 投稿:swing16o

全力を出すところと力を抜くところ

慷慨憤激(こうがいふんげき)
→ 世の中の不正や自分の不運などに激しく憤り嘆くこと。

世の中の不正や自分の不運などに激しく憤り嘆くことも理解できる。

正義感はあるに越したことはないだろうし、憤りや嘆きといった感情も人間ならではの大切なものだ。

けれども、いつも全力で正義感を出したり、感情を全開にする必要がないと思っている。

いや、正確にいうと思うようになった。

力を抜くという生き方

私は立場上、様々な組織をつくってきた側にいることが多いのだが、当然様々な要素が入ってくるので、その都度多くの苦労が伴う。

それこそ、20代のなにもわからなかったときに組織をつくるという立場になったときは、とにかく全力でやるしかなかった。

勢いや感情に身を任せて、誰よりも働いたという自負があるし、誰よりも会社のことを考えていたし、誰よりも上手く回るようにすることを考えていた。

その結果、なんとか回る体制を多くつくってきたという自負がある。

ただ、そのやり方には変化があるように思う。

一番大きく変わったところは、力を抜く場所を少しでも多くつくるというところだろうか。

その理由は至って簡単で、組織をつくっていくということは、短距離走ではなく長距離走であることを理解したからである。

くり返すが、全力でやることに変わりはない。

けれども、常に全力で走り続けることは長続きしないということだ。

アクセルをベタ踏みで車を走らせ続けたらどうなるか、簡単に想像できるはずだ。

力の抜きどころがわからない人たちへ

スタートアップで大切なことは、間違いなくスピードだ。

とにかくスピード重視であることは全員が共有しなければいけないし、徹底しなければいけない。

でも、このスピード重視を間違っている人が多いと感じているのも事実だ。

スピード重視といっても、それは返信がはやいとか、資料をまとめるのがはやいとかそういった当たり前のスピード重視だけではない。

コストが発生している場合のスピード重視の考え方が、その人が成長するか否かの明暗をわける。

無駄な気遣いが返って迷惑をかけてしまうということへの理解がないということである。

新しくなにかを始めるときに、エキスパートが集まるということはまずないといっていい。

もちろん、有名な人がリーダーとなって動く場合には多少異なるかもしれないが、なにか物事を始めるときには無名な場合がほとんどである。

となると、総力戦で戦っていかなければいけないわけだが、どこで力を発揮すればいいのかがわかっていないということだ。

結論からいうと、自分の得意な領域を死守すればいいのである。

その領域を見つけれることが重要なのだが、それができない人が多く、結果スピード重視が実現できないというジレンマに陥るのである。

自分の得意な領域を見つけ出し、そこを死守することができるようになれば、自ずと力を抜きながら仕事ができるようになるわけだが、そこへたどり着くのに時間がかかり過ぎているというわけだ。

なぜ自分の得意な領域を見つけられないのか?

自分の得意なことがなんなのか、自分のことを理解していない人が多い。

それがスピード重視を妨げている要因だと述べたが、なぜ自分の得意な領域を見つけることができないのか、その理由もわかっている。

それは、義務教育の弊害だ。

日本の小中学校の義務教育では、苦手を克服させようとする教育が基本にある。

また、できるようになるまで下の人のレベルに合わせようとする、いわゆる平等教育が根付いている。

このことが、思考の根本にあるため、自分の苦手なことはすぐに挙げることができても、得意分野がなんなのか本人がわかっていないという現象が起きるのである。

このことについても常々主張しているが、苦手なことはずっと苦手だ。

誤解なきようにいっておくが、やりもしないのに苦手だという判断は良くない。

まずはやってみて、それでも苦手だと思えば苦手なのだ。

そんな苦手なものを苦手じゃないとすることは、努力でもなんでもなく私からいわせれば、時間の無駄でしかない。

だったら、得意なことを誰にも負けないようにもっともっと伸ばしていく方がよっぽどいいのに、そういう方向の教育にはならないのが現状だ。

このことも頻繁に主張しているが、オール3の人間など、今からの時代になんの役にも立たないということを改めて大声で叫びたい。

1つでもずば抜けて能力が高い部分があった方が、よっぽど魅力的な人材になるというわけだ。

得意分野を見つけるためにやるべきこと

日本の義務教育の弊害だといって、得意分野を見つけられないと嘆いていても仕方がない。

自分で見つけ出せなければ、それは自己責任だし、そこに気づいている人たちはとっくに教育などに期待せずに自分の力で成長することを心がけているものだ。

自分の力で見つけていかなければいけないというと、難しいことをいわれていると感じる人もいるようだ。

決してそんなことはなくて、自分がやっていて楽しいことをやればいいのである。

楽しくなければ続くはずもないし、楽しいことは好きなことなのである。

ここで思い出して欲しいのだが、組織をつくっていくということは、短距離走ではなく長距離走であるということだ。

これは、人生そのものにも当てはまると思っていて、瞬間風速的に盛り上げるのであれば、別に楽しいことでも好きなことでなくても全力を出すことはできる。

けれども、長い目で見たときに楽しいという概念が乗っからなければ続かないことに気づくのである。

目先の利益だけを求めて、なにも考えずに言動を行っているから、得意なことが見つからないのである。

ハマるという概念に近いのだが、時が経つのを忘れて没頭したという経験がない人は、得意なことが見つかるはずがないのである。

好きなことが見つからないという人は、圧倒的に行動量が足りていない。

今の人生に不満があるのであれば、動くしかないのにそれすら放棄していて、変わるはずがないのである。

得意分野が見つかれば好きなことができるようになる

得意分野を見つけるために、飛び出す勇気を持とう。

今の時代は、得意分野があれば誰かが救ってくれるし、自分自身でもっとアピールしなければいけない。

私はここにいると、私と一緒に仕事をすれば必ず上手くいくと断言するような人に私は魅力を感じる。

そういう人は、自分の力を出すときに力を入れるところと力を抜くことをしっかりと理解している。

というか、理解していないとしても勝手にそういう言動をしている。

得意分野を見つけることができれば、好きなことができるようになる。

というのも、得意分野が見つかれば、その領域を死守することが信用に繋がることがわかるようになるので、苦手な部分を補えるようになるからだ。

まとめ

個人の影響力が大きくなっている時代だ。

それでも組織で動くことの方が圧倒的にレバレッジをきかせることができる。

ただ、それは組織が上手く機能していることが大前提で、組織をつくっていくということは簡単ではない。

時間もかかるし、そこに加わる人によって大きく左右されるし、それこそ運も影響する。

けれども、圧倒的に足りていないのが、全力を出すところと力を抜くところの判断ができていないことが問題なのだと思っている。

そして、判断をするという書き方をしたが、本能的に全力を出すところと力を抜くところが染みついていないと長距離走を続けることが難しい。

そのためには、得意分野を見つけること、楽しいこと、好きなことがなんなのか自己分析をしっかりして、どこに自分がいきたいのかを明確に説明できなければいけないのである。

 

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植田 振一郎 Twitter

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