艱難辛苦(かんなんしんく)
→ 辛く困難なことに直面し、苦しみ悩むこと。
辛く困難なことに直面したときに、人は苦しみ悩むものだ。
そんな経験は誰しもがあるだろうし、無理に強がっても仕方がない。
たくさん苦しみ悩んでもいいが、その先を見据えて建設的に生きていく方がいい。
そのためには、たくさんの選択肢を準備しておくべきではないかと思う。
特に今の時代は、1つのことだけしかやってはいけないという時代ではない。
二兎追う者は一兎も得ずと昔の人はいったかもしれないが、二兎どころか三兎も四兎も五兎も追えばいいと個人的には思っている。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるといったところだろうか。
逃げ道を作っておくことも大切だし、全力で逃げるのもまた勇気だと思っている。
別の言い方をするならば、生き方に多様性が出てきている時代だ。
例えば、サブスクで住みたい場所に住めるというサービスが次々に登場している。
月額5.5万円で手に入る八ヶ岳のセカンドホーム
(出典:Forbes)
あなたは別荘を持ちたいと思ったことがあるだろうか。
あるいは、別荘まではいかないけれども、セカンドハウス、セカンドホーム的な住まいを手に入れたいと思ったことがあるだろうか。
多くの人が一度は夢見たことがあるように思う。
ただ、そんな理想が仮にあったとしても、なかなか実現させるのは難しいと感じている人が大半なのではないだろうか。
それが、八ヶ岳に月額5.5万円でセカンドホームを手に入れられるとなると、どうだろうか。
実態がどうなのか、記事から抜粋しながら検証をしていこうと思う。
八ヶ岳ってどこにあるの?
まず、そもそも八ヶ岳ってどこにあるのかという話からだ。
八ヶ岳は山梨県北杜市にある。
新宿から約2時間半、つまり150分の位置にあるのが、今回紹介する、SANU(サヌ)というライフスタイルブランドだ。
中央線特急で甲府まで行き、そこからレンタカーで約50分。
中央自動車道の長坂ICで高速をおりて、民家も車通りも少ない山の中をしばらく進むと目的地に到着するらしい。
駐車場横の階段を下りると、目の前に迫力ある2つのキャビンが現れる。
それが、SANU 2nd Homeだ。
SANU(サヌ)ってどんなライフスタイルブランドなのか?
2021年11月時点で、八ヶ岳と白樺湖の2拠点、5棟がオープンしている自然の中の第二の家だ。
1滞在あたり最大4日連泊でき、料金は月額5万5,000円(税込)で、清掃料が一滞在あたり3,300円(税込)となっている。
すでに1,600人が利用登録し、1,000人がウェイティングリストに名を連ねる人気ぶりだという。
自然の中の第二の家というキャッチコピーだが、どんな体験ができるのだろうか。
ウッドで囲まれたスタイリッシュはキャビンの鍵はテンキーになっている。
鍵に数字がついていて、指定された4桁の数字を入力すると部屋の中に入ることができるというものだ。
室内に入ると、木材に囲まれた空間が広がる。
キッチン、作業スペース、ベッドルームはそれぞれ半個室になっており、アーチ状にくり抜かれた壁で仕切られている様子は記事内にある写真を見てもらえればわかりやすい。
もちろん、エアコンもあるが暖炉もあり、スイッチを入れると燃料のペレットが燃え始めて雰囲気がとても良くなるのは想像しやすいだろう。
作業スペースは主に2つあり、純粋な作業スペースとダイニングの空間といった具合いだ。
Wi-Fiは当たり前に備えついていて、食事もキャビンにストックされている。
キッチン下の収納にパスタ、レトルトの中華丼、玄米など何種類もの食事が用意されており、PayPayで決済を済ませば自由に食べられるようになっている。
また、こちらも当たり前かもしれないが、電子レンジ、オーブントースター、冷蔵庫だけでなく、フライパン、鍋などの調理器具、食器も調味料も揃っている。
キッチンは比較的広く設計してあり、数日滞在するようなときには、食材を持ち込んで料理をするのにも向いている。
それから、お風呂は浴槽とシャワーが分かれており、換気扇と電気のスイッチには軽石を使うといった、ちょっとしたこだわりも追求しているそうだ。
夜にテラスに出ると満天の星々が広がっていて、快適な睡眠が取れたと著者は記している。
ただ、洗濯機がないことはマイナスポイントだと書かれている。
確かに4泊までできるという想定で洗濯機がないというのは致命的かもしれない。
月額5.5万円をどう捉えるか?
著者が投げかけている質問に対して、私も考えてみようと思う。
個人的には中途半端な設定だと思う。
個人で契約するには高からず安からずで、場所も都心から2時間半となると中途半端だ。
子どもを連れて家族でといっても、2時間半は決して近くない。
せいぜい1時間〜1時間半で行けなければ快適だとは言い切れない。
かといって、1人で5.5万円で4泊できるということにインセンティブがあるのか。
今やどこの旅館やホテルも宿泊しやすくなっているとなると、月に1回ちょっと高級な旅館やホテルに1人で泊まる方がコスパもいいし様々なところに行けていいのではないだろうか。
まず、テンキーを使って4桁の暗証番号で入室という時点でイケてないと感じてしまう。
まとめ
となると、NOT A HOTELの方が全てにおいて圧倒しているように感じてしまう。
とはいえ、単純に経済面だけを考えてみると月額50,000円(税別)で1,600人の会員がいるということは、8,000万円/月の売上になる。
それに1,000人のウエイティングがあるということは、2,600人の会員になれば、1億3,000万円/月の売上だ。
となると、9億6,000万円〜15億6,000万円の年商ということになる。
そして、この売上には清掃料は含まれていない。
年間契約なのか、毎月解約が可能なのか、そのあたりの契約内容が不明なので、チャーンレート(解約率)が不明だが、1棟あたり2年もかからずに回収できるといったところだろうか。
ただ、清掃を含めたインフラの維持や集客の広告費などが想像以上に重たい可能性も十分にある。
となると、先述したNOT A HOTELのような高級路線に踏み切るか、もっとフットワークの軽いところで勝負するかに寄せた方がいいように思う。
いずれにせよ、チャンスがあれば利用してみたいと思うことに変わりはないので、今後の展開に注目していきたい。
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