延頸挙踵(えんけいきょしょう)
→ 今か今かと待ちわびること。
世界で最も有名なハードウェアメーカーと言えば、Apple(アップル)ではないだろうか。
最もというのは過度かもしれないが、必ず入ってくるハードウェアブランドを築き上げていることに異論がある人はいないだろう。
それほどまでに人々を魅了しているAppleというブランドは定期的にファン心をくすぐる発表をする。
ファンからすると、まさに今か今かと待ちわびている状態だ。
そんな発表が、2021年9月14日(アメリカ時間)にされた。
2021年9月14日(日本時間:9月15日)のApple EVENT
まずはApple社の代名詞ともいえる、iPhoneの上位版であるProの最新版の情報についてだ。
4種類のカラバリで、グラファイト、ゴールド、シルバーに新色のブルーが加わった。
フロントカメラのノッチ(黒いフィルムの部分)は20%小さくなり、よりスタイリッシュなデザインとなっている。
タッチパネルの部分は、セラミックシールド加工でどのスマホガラスよりもタフにできている。
さらに、IP68の防塵防水性能を備えている。
チップはA15 Bionicを採用し、ディスプレイは新型Super Retina XDRディスプレイになって、ピーク輝度は昨年モデルより25%高い1000nits。
リフレッシュレートは10Hz~120Hzの可変で最大120Hzとなっている。
ディスプレイのリフレッシュレートとは、ディスプレーが1秒間に何回新しい画像を描画できるかを指す。
アップデートの間の時間は、ミリ秒 (ms) で測定され、ディスプレイのリフレッシュレートはヘルツ (Hz) で測定される。
例えば、リフレッシュレートが100Hzの場合、画像が1秒間に100回更新される。
このリフレッシュレートの可変域の帯域が広ければ広いほど、コンテンツに最適なものに調整されるので、ユーザビリティが高くなる。
また、指の動きに合わせてリフレッシュレートが変わるという。
サイズは、6.1インチと6.7インチでiPhone12 Proと同じ。
カメラは77mmの望遠カメラ(3倍光学ズーム=動画にも使用可)を新搭載。
広角レンズのセンサーも大きくなって、暗所撮影でノイズが低減、シャッタースピードが高速化された。
暗いところの写真が明るくクッキリ撮れる。
新デザインの超広角レンズとオートフォーカスシステムによってマクロ撮影も実現した。
望遠含めて、すべてのカメラにナイトモードを搭載。
カメラは自分の撮影スタイルに合わせてカスタマイズできるほか、各スタイルのトーンやカラー温度のカスタマイズも可能。
スタイルをカスタマイズした後は、どんなシーンや被写体でも使える。
動画システムもアップデートされた。
超広角カメラでマクロのスローモーション動画も撮れて、ProResというプロ動画機能も年内登場予定。
バッテリー持ちについては、iPhone13 Proは1時間半、Maxは2時間半でiPhone12 Proモデルより持続力がアップした。
ストレージ1TBのオプションも新たに加わっている。
4色のカラバリはピンク、ブルー、ミッドナイト、スターライト、プロダクト(レッド)。
ディスプレイが大きくなって、フロントカメラは再デザインされた。
ノッチが20%小さくなったのは、iPhone13 Proと同様。
輝度28%UP、最大800nitsで、HDRコンテンツは最大1200nits。
省電仕様の有機ELディスプレイを搭載して、サイズは5.4と6.1インチ。
iPhone 13とiPhone 13 miniはA15 Bionicチップを搭載。
5nmプロセスのチップで、150億トランジスタ、新しい6コアCPU。
あらゆるスマホで最速のCPUを誇り、競合他社と比べて50%ほど高速だと発表している。
A15にはApple最新の4コアGPU搭載で、グラフィクスの処理も競合他社より最大30%高速とのこと。
機械学習専用アクセレレーターの性能も向上して、毎秒15兆8,000億の処理ができる新16コアNeural Engineが入っている。
広角カメラはあらゆるシーンでベストショットを可能にする。
従来のiPhoneに比べて40%多く光を拾えて、ノイズはダウン。
センサーが大きくなったことで、ナイトモード撮影の性能も向上。
iPhone 12 Pro Maxのセンサーシフト式光学手ブレ補正がiPhone 13とiPhone 13 miniにも搭載された。
動画撮影では、シネマティックモードなる機能も搭載して、映画のように撮影可能。
5Gも60ヶ国200以上のキャリアに対応が拡張。
バッテリーは、iPhone 13 miniはiPhone 12 miniより1時間半長く持つ。iPhone 13もiPhone 12より2.5時間長く持つ。
ストレージは、64GBがなくなって、128GBからとなり、これまでiPhone Proラインだけだった512GBをmini、iPhoneでも選べるようになった。
そして、近年力を入れているヘルステックの分野で大活躍しているApple Watch(アップルウォッチ)についても、新シリーズの発表があった。
最新のシリーズ7は、角は丸くなって、ケースもディスプレイもボタンのデザインも一新された。
watchOS 8を搭載していて、サイクリングとワークアウトの開始と終了を検出できて、落下検出機能もある。
ワークアウトアルゴリズムの向上で、eバイクエクササイズ中のカロリー計算の精度も向上した。
シリーズ7はシリーズ6よりスクリーン面積が約20%大きくなっている。
ベゼルはわずか1.7mmで40%薄く細くなった。
ベゼルとは、腕時計や液晶ディスプレイなどにおいて、表示部分を支持および保護する機能を持つ部分を指す。
液晶ディスプレイでは、ベゼルの幅をより狭くすることで、ディスプレイ自体の大きさを犠牲にすることなく端末を小型化することが可能になる。
タッチパネルはクリスタルで過去のApple Watchで一番頑丈とのこと。
IP6X認定も取得して、ほこりに強くなった。
急速充電のUSB-Cケーブル新対応でシリーズ6より最大33%の高速充電を実現して、8分充電するだけで8時間の睡眠トラッキングが可能。
旧モデルの全バンドが使用可となっている。
新たなチップ、A13 Bionicを搭載して、20%高速になって、Androidトップセラーより高速だと発表された。
第一世代のApple Pencilに対応している。
12MP超広角112°のFOVを誇るカメラを搭載し、iPad Proと同じくCenter Stageに対応。
Center Stageは、動画内の人物を自動検出して、人が動くと追尾してフレームを自動調整してくれる機能のことをいう。
FaceTime、Zoom、TikTok、Bluejeans、Webexでも動く。
TrueToneもiPadに搭載されて、これは室内のカラー温度に合わせて見やすく調整してくれる機能のことである。
iPadOS15搭載で、ストレージは倍の64GBになった。
iPad miniは小さくてもアップグレードは大きい。
見た目はまるで2020 iPad Airのミニチュア版となっている。
パープル、ピンク、スターライト、スペースグレイの新色が登場。
Liquid Retinaのディスプレイを搭載して、スクリーンサイズは8.3インチに大きくなったが、十分手に収まるサイズを実現。
輝度500nitsで、Touch IDもiPad Airそのまま残っている。
CPU性能は40%アップ、GPUは80%アップして、USB-Cポートも搭載して、データ転送速度は10倍になった。
5Gに対応して、次世代Apple Pencilも使用可能。
動画は4K録画可能で、フロントカメラは12MP超広角、背面カメラも12MPセンサーになった。
まとめ
2021年のAppleの祭典を紹介したが、いかがだろうか。
これを機会に買い換えるという人もいるだろうが、熱狂的なAppleファンの多い日本では比較的在庫も多くあるので、手に入れやすいだろう。
そして、ハードウェアの拡張に目が行きがちだが、それによってソフトウェアをどう変化させようとしているのか、むしろそっちがApple社の本質であることも忘れてはならない。
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