パンデミックがもたらしたワーケーションという新しいライフスタイル

2021-09-13 投稿: 植田 振一郎

煙霞痼疾(えんかこしつ)
→ 自然の風景を愛する心が非常に強いことや隠居生活すること。

新型コロナウイルスがまだまだ世間を賑わせている。

多くのメディアが連日、感染者数や死亡者数の報道を相変わらずくり返している。

と同時に多くの人のライフスタイルに少しずつ変化が出てきている。

リモートワークという働き方が定番になることは、なかなか難しくても大手IT企業などを中心に都心部のオフィスの縮小が進んでいる。

グローバルの目線で見ると、よりこの傾向が強くなっている。

新型コロナウイルスによるパンデミックから間もなく2年経とうとしている中、新たなライフスタイルが生まれている。

ワーケーションという新しいライフスタイル

新型コロナウイルスが生み出した新たなライフスタイルがワーケーションだ。

ワーケーションとは、世界各地の面白そうな場所へと移動して、そこで仕事をしながら新しい世界を探検する暮らしのことをいう。

その由来は、ワーク(work)とバケーション(vacation)の造語からなる。

新型コロナウイルスが蔓延し始めた当初、富裕層たちは大都市からあっという間に離れるという選択肢を取った。

都心部から離れた高級住宅地やリゾート地に移住したり、クルーザーで数ヶ月以上生活するといった行動をとった富裕層もいた。

アメリカの例を挙げてみると、富が集中するニューヨーク市一帯から、企業のCEOやヘッジファンドのマネージャーなど、経済力のある人たちがマンハッタンを後にした。

目指したのはニューヨーク市と同じ州にあるロングアイランド東端の高級住宅地ハンプトンズだ。

また、富裕層に限らず、ホワイトカラーたちも、ニュージャージー州やコネチカット州などの近郊へと向かった。

今までだと動く必要のなかった人たちが動くようになった2020年は、新しいライフスタイルであるワーケーション元年ともいえる。

ワーケーションを可能にするためのバックアップ

そんなワーケーションもいざ動こうとしても、ツールがなければ難しい。

ところが、今やAirbnb(エアビーアンドビー)などのバケーションレンタル企業が場所を提供している。

バケーションレンタルを日本語に無理やりすると、貸別荘といったところだろうか。

世界中に別荘は存在するけれども、必ずしも毎日使っているものではない。

であれば、使っていない時期は誰かに貸せばオーナーとしてはお金になるし、使う側としては大人数で豪華な別荘が1人あたり5,000〜10,000円で使えたりと相互にとって嬉しい。

そんな場所が気軽に借りられるようになって、実際にAirbnbは業績好調だ。

これまで以上に長期滞在ができるオプションを提供するという発表もあった。

 

他にも、観光資源を失った国々が新たな収入源を求めて、アメリカ人を誘致するといった行動を取っている。

バルバドス、エストニア、バミューダ、ジョージアといった国々は、アメリカ人に移住してもらい働き、税金を納め、経済に貢献して欲しいと呼びかけている。

特別ビザを発給して移住を促して、温かく受け入れるという体制を整えているのである。

ワーケーションに最適な場所とは?

バケーションレンタル検索で急成長を遂げるトラベルテック企業のHoliduはイギリスを拠点としている。

そんなHoliduが、ビジネスとレジャーをミックスするワーケーションに最適な都市リストを作成した。

「ワーケーション」に最適な世界の都市ランキング

(出典:Forbes)

Holiduは世界150都市を分析し、働きながら地元の文化に浸ることができる最高の都市を決定した。

ランキング作成にあたっては、寝室1室のアパートの賃料や、ビール1杯の料金、1日の平均日照時間、インターネット接続環境、挑戦できるアクティビティの種類などを調査している。

  1. バンコク(タイ)
  2. ニューデリー(インド)
  3. リスボン(ポルトガル)
  4. バルセロナ(スペイン)
  5. ブエノスアイレス(アルゼンチン)
  6. ブダペスト(ハンガリー)

第1位に輝いたのは、タイのバンコク。

理由としては、手ごろな生活費、割安な外食費、英語話者の人口、オフィス環境を時おり利用したい人向けのコワーキングスペースの数が豊富といったところだ。

第2位以下の都市がランクインした理由に共通しているのは、まず生活費が手ごろで、滞在費や食費もきわめて割安なことが挙げられている。

それから、文化の中心地であり、見るものや体験できることが多いというのもポイントになっていると分析している。

 

注目したいのは、Holiduのランキングにはアメリカの都市が上位20都市に1つも入っていないところだ。

アメリカの都市で最上位だったのはロサンゼルスで第30位。

そして、ラズベガスが第36位、サンフランシスコ第38位、サンディエゴ第40位、シカゴ第42位、ニューヨーク第45位と続いている。

人々の移動するという概念が変わってきていることを読み取ることができる。

まとめ

気軽に海外へ行くことができなくなって、はや2年が経ようとしている。

日本では、ようやくワクチンを打つ人たちも増えつつあり、政府もワクチン接種した人たちに対するインセンティブの検討を始めている。

ワクチン接種した記録であるワクチンパスポートがあれば海外へも行きやすくなるというか、隔離がなくなるといった措置が取られるようになる可能性がある。

そうなると、ワーケーションを選択するという人がさらに増えていくのではないだろうか。

もちろん、簡単に動くことができないという人も多いだろうし、動くことに否定的な人の方が圧倒的に多い現状は変わらないと思う。

つまり、ワーケーションを選択するという人たちは少数派であることは絶対だ。

ただ、大切なのはそこではなく、選択する余地があるというか、検討することが視野に入ることなのである。

多様化が求められる時代、日本でもワーケーションを選択する人が増えるといいなと個人的には思っている。

それは、知らない土地に行けば、今まで味わったことのない様々な経験が可能で、その経験から新たに生み出されるものが少なからずあるからである。

 

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