烏鳥私情(うちょうのしじょう)
→ 親孝行したという気持ちのこと。
親孝行という概念は人それぞれであることは周知の事実だ。
なにか親孝行をしたことがありますかという質問に対しての回答がまさにそのとおりである。
旅行に連れて行った、美味しいものを食べに行った、孫を見せたなどなど一般的に出てくる回答を挙げてみた。
まあ、歳を重ねたり、親の立場になったりすると自然とできてしまう部分もあるだろう。
ただ、なによりも健康で長く生きてもらいたいという願いは多くの人に共通するものではないだろうか。
もちろん、この感情は親だけに限らず、大切だと思う人たちに当てはまることだ。
となると、親孝行を含めてすべきことは健康でいてもらうように仕向けていくことなのではないだろうか。
ふと、そんなことを考えた。
寿命を縮める3大悪習慣
人間の寿命を縮める3つの悪習慣があるのを知っているだろうか。
1つ目は運動不足だ。
運動不足の人は、運動をしている人に比べて2倍以上の病気のリスクを抱えていると研究結果がある。
運動をすることで、死亡率なら50%、心臓疾患なら60%、癌なら30%。糖尿病なら58%、認知症なら50%のリスクを減らせるというデータがある。
健康維持のために運動をした方がいいというのは誰もが理解できることだろう。
けれども、時間がないとか明日からやろうといった具合に結局1人ではやらなかったり続かなかったりするという人が大半だ。
人間はどうしても楽な方へ流れてしまう生き物なので、それは仕方ない。
とはいえ、アメリカ国立がん研究所がこんな発表をしているので知っておくといいだろう。
1日10分の早歩きで健康寿命が1.8年延び、1週間に150分の早歩きで、4年半健康寿命が延ばせるというのである。
この寿命というのはいわゆる平均寿命ではなく、健康寿命であることに注目して欲しい。
つまり、ただ単に生きている状態ではなく健康でいられる期間が伸びるということだ。
そして私が推奨しているのが、1人で継続して運動することはなかなか難しいという点の改善である。
今や日本国内5,000億円市場といわれるフィットネス市場に身を投じるということである。
個人でフィットネスジムに通うのもいいが、パーソナルトレーナーをつけることをオススメする。
それも自分に合ったいろいろとアドバイスをくれる厳しめのパーソナルトレーナーがいい。
お金を払うことで行かないといけないという状況を生み出すということも決して悪くない。
全ては少しでも健康で長生きするための先行投資である。
2つ目の悪習慣は孤独だ。
健康と孤独が関係があるのかという疑問を持つ人も多いかもしれないが、こちらもしっかりエビデンスがある。
アメリカのブリガムヤング大学の研究結果で、社会的なつながりを持つ人は、持たない人に比べて早期死亡リスクが50%低下するというものだ。
この死亡リスクは、1日15本の喫煙に匹敵するそうだ。
また、孤独は過度の飲酒(アルコール依存症)の2倍、運動不足と肥満の3倍も健康に悪いということである。
孤独を感じる人は、正常な人と比べて死亡率が1.3~2.8倍、心疾患が1.3倍、アルツハイマー病のリスクが2.1倍、認知機能の衰えが1.2倍高まる。
また、うつ病は2.7倍、自殺念慮が3.9倍と特にメンタルに対しても甚大な悪影響を与えてしまうのである。
現在の日本は超高齢化社会に伴い、高齢者の孤独が問題視されている。
白骨化した遺体で発見されたといったようなニュースを目にすることもある。
そうならないためにも、人生をどのように生きていくのか設計を誤らないようにしたい。
3つ目の悪習慣は睡眠不足である。
睡眠に関しては脳が関係するところで、まだまだ謎に包まれた分野である。
けれども、質の高い睡眠を取ることは昨今のブームになっている。
枕やマットレスなど、様々な睡眠に関連するグッズが登場している。
睡眠不足による悪影響が出てくるのは、10〜20年以上の年月を要するということもいわれているため、統計が取りにくいという事実もある。
とはいえ、睡眠時間が6時間未満の人は正常な人と比べて非常にリスクが高くなるというデータもある。
癌が6倍、脳卒中が4倍、心筋梗塞が3倍、糖尿病が3倍、認知症が5倍、鬱病が5.8倍、自殺率が4.3倍といった具合に軒並み倍率が急増する。
最近の研究では、睡眠中にアルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβ蛋白が脳の中で洗い流されることがわかった。
これは、睡眠不足の人はアミロイドβ蛋白が洗い流せずドンドン溜まっていくため、認知症のリスクがとても高くなるということを意味している。
睡眠時間は最低でも7時間以上が必要とされている。
また、睡眠には寝溜めという概念がないということも覚えておきたい。
毎日きちんと睡眠を取ることがとても重要なのである。
健康寿命について考える
改めて警鐘を鳴らしたいと思う。
健康寿命とはその名のとおり、健康でいられる寿命のことを示している。
要するに、健康でない状態で生かされれていたとしても、死ぬまでカウントされる。
それが平均寿命に繋がったりするので、健康寿命と平均寿命には約10年の開きがある。
仮に平均寿命にちかい80歳まで生きれたとしたら、10年前の70歳までしか健康でいられないということになる。
ただ、これはなにもしていない場合で、健康寿命は伸ばすことができる。
先に述べた3つのことを意識する。
くり返しになるが、適度な運動を強制的にでもすること、孤独な環境を作らないこと、しっかりと睡眠を取ることである。
ここに食生活に関する意識が加わるとなおいい。
毎月、毎年高い生命保険を払うのではなく、健康寿命を伸ばすために自己投資することを強く推奨したい。
そして私はそれを実行している人の1人である自負がある。
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