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2021年6月23日 投稿:swing16o

今さら聞けない新型コロナウイルスワクチンの違いとは?

以毒制毒(いどくせいどく)
→ 毒で毒をおさえること。悪をおさえるのに悪を用いること。

毒を以て毒を制すという表現があるが、まさに今の世の中で実用されているものがある。

それは、新型コロナウイルスに対抗しようとしているワクチンだ。

このワクチンの概念がまさに毒を以て毒を制すの典型であることを改めて解説していこう。

そもそもワクチンってなぁに!?

風邪をひいたり、インフルエンザになるということは、細菌やウイルスが体内に入ったことを意味している。

その細菌やウイルスが悪さをすることで体調不良になるわけだが、人間の身体は良くできていて、この細菌やウイルスを倒そうとする。

けれども、細菌やウイルスが強すぎると死に至ることもあるので、そんなことはさせないと研究者たちの努力によって生まれるのがワクチンだ。

細菌やウイルスに侵されないように免疫をつくり、抗体で身体を守るのだ。

そのワクチンの正体が実は細菌やウイルスだったりする。

細菌やウイルスを身体に入れることで抗体をつくり、身体の中にいる免疫部隊に退治させるという、まさに毒を以て毒を制すの構図である。

ワクチンの種類

  • 生ワクチン
  • 不活化ワクチン

まずは、この2つの種類のワクチンにわけて考えよう。

生ワクチンとは、細菌やウイルスそのものを毒性を弱めて体内に入れる方法である。

体内で増えていくので免疫がつきやすけれども、一定期間次のワクチンが打てないというデメリットもある。

水疱瘡、はしか、おたふくかぜなどに打つのが代表的な生ワクチンである。

 

一方、不活化ワクチンとは、死んだ細菌やウイルスの一部を体内に入れる方法である。

生ワクチンとは異なり、体内で増えることがないので免疫力がつきにくいのが特徴で、通常は複数回の接種が必要になる。

代表的なのがインフルエンザのワクチンである。

 

そして、新型コロナウイルスが猛威をふるうことに対抗するために登場したのが、mRNAワクチンである。

このmRNAワクチンの読み方は、メッセンジャーRNAワクチンと読む。

話題のメッセンジャーRNAワクチン(mRNA)とは?

生ワクチンや不活化ワクチンとは一線を画しているのが、このメッセンジャーRNAワクチンだ。

mRNAというのは、細菌やウイルスの設計図や情報だと思ってもらえるといい。

体内に入れることで、設計図や情報を元に体内で細菌やウイルスを作り上げるという画期的な手法がメッセンジャーRNAワクチンの特徴である。

そんなmRNAワクチンの開発に成功して一気に知名度を上げたファイザー社の引用を掲載しておこう。

mRNAワクチンでは、ウイルスのたんぱく質を作る基になる情報の一部を注射します。
人の体の中でこの情報を基にウイルスのたんぱく質の一部が作られ、それに対する抗体などができることで、ウイルスに対する免疫ができます。

新型コロナウイルスに対抗するワクチン比較

  • ファイザー製(アメリカ)
  • モデルナ製(アメリカ)
  • アストラゼネカ製(イギリス)

メディアの連日の報道により、この3社の名前をよく聞くという人も多いだろう。

ただ、その違いがいまいちよくわかっていないという人のために簡単にまとめていくとする。

ファイザー製ワクチン

mRNAワクチンで、スパイクたんぱく質の設計図となるmRNAを脂質でコーティングして体内に投与することから始まる。

設計図の情報をもとに細胞中でコロナウイルスのたんぱく質を作らせて、その結果、免疫が誘導されコロナウイルスの感染を予防するというロジックだ。

政府の発表によると、2021年内に9,700万人分のワクチンの供給を受ける契約を交わしている。

  • 接種方法:3週間隔で2回の筋肉注射
  • 発症予防効果:95%
  • 接種対象者:16歳以上
  • 変異株に対する効果:イギリス型には効果あるが南アフリカ型にはやや効果が低下
  • 保管管理方法:冷凍で6ヶ月間保存可能
モデルナ製ワクチン

ファイザー製と同じmRNAワクチンで、日本では3月に承認申請を行われた。

政府の発表によると、2021年年9月までに2,500万人分のワクチンを供給する契約を交わしている。

  • 接種方法:4週間隔で2回の筋肉注射
  • 発症予防効果:94%
  • 接種対象者:18歳以上
  • 変異株に対する効果:イギリス型には効果あるが南アフリカ型にはやや効果が低下
  • 保管管理方法:冷凍で6ヶ月間保存可能
アストラゼネカ製ワクチン

コロナウイルスが人に感染する際に足掛かりとするスパイクたんぱく質の設計図となるRNAを運び屋(ベクター)として、チンパンジーのアデノウイルスに組み込んで投与する。

すると、人の細胞にアデノウイルスが感染し、体内でスパイクたんぱく質が作られ、生体の免疫が誘導され抗体が作られるという仕組みだ。

  • 接種方法:4〜12週間隔で2回の筋肉注射
  • 発症予防効果:76%
  • 接種対象者:18歳以上
  • 変異株に対する効果:イギリス型には効果あるが南アフリカ型には効果なし
  • 保管管理方法:冷蔵で6ヶ月間保存可能

ワクチンに対して思うこと

新型コロナウィルスは世界中で多くの死者を出して、間違いなく歴史に大きく刻まれる出来事になった。

いまだに多くの死者を出している国と地域もある。

ただ、そんな中で人類が希望を見出したというか、圧倒的な科学の力でワクチンを生み出すことに成功している。

2年足らずで、効果のあるワクチン開発に成功したことは本当に偉業というしかない。

stak社とは全く畑違いではあるが、ある意味でモノづくりともいえるこの偉業には脱帽あるのみだ。

まだまだ集団行動や海外に行くことができなかったりと制限がある状態ではあるが、はやく大手を振って歩けるようになることを祈るばかりである。

 

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植田 振一郎 Twitter

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