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2021年6月17日 投稿:ueda

今さら聞けないグローバル企業のトレードオフとは!?

一得一失(いっとくいっしつ)
→ 物事は一方で利益があると、他方で損失があるということ。

トレードオフという言葉は便利な言葉だし、一言で片付けることができる。

直訳すると、取り引きがなくなるという意味だが、このトレードオフという言葉と事例を確実に脳裏に叩き込もう。

トレードオフとは?

  • なにかを手に入れるためには、なにかを捨てなければならない
  • 一方を成し遂げるためには、他方を犠牲にしなければならない
  • あちらを立てれば、こちらが立たぬ

ザックリだが、こんな場面で使われると覚えておけばいい。

つまり、両立不可能な関係性、なにもかもを手に入れるなど都合のいい話はないよということだ。

日常の事例でいえば、健康でいたいけれどもタバコはやめない、痩せていけれども甘いものは食べる、豊かになりたいけれど動きたくないといったようにいくらでも挙げることができる。

このようなトレードオフは対個人なので、各々の考え方に従えばいい。

大切なことは、ビジネスでもトレードオフの関係がしっかりと成り立つということだ。

ビジネスにおけるトレードオフとは?

ビジネスにおいては運や偶然という要素を味方にすることはとても重要だ。

ただ、それは勝手に訪れすものではなく、少なからず戦略に基づいて根本から真面目に実直に行っていることが大前提にある。

そして、その戦略には選択がつきもので、競争優位を得るためには競合他社と異なる選択をすることが重要になる。

これがまさにビジネスにおいてのトレードオフだ。

 

このトレードオフについては、2つの誤解があることを書いておこう。

1つ目の誤解は、経営者や経営陣の選択したトレードオフが一方をとって一方を捨てるということから、弱さの表れだと思われることだ。

それから、2つ目の誤解は、トレードオフは短期的な優位性を確保するためだけに行う施策だという認識をしている人がいることである。

この2つの誤解に対する解は、トレードオフは最高を目指す競争であるということだ。

加えて、トレードオフはなにも短期的な結果に向けた施策ではなく、競争優位を何十年にも渡って持続させることが可能だということも知っておくといい。

例えば、アップル、イケア、ウォルマート、TSMCといった誰もが知っているようなグローバル企業はもこのトレードオフを巧みに操ってきている。

トレードオフの事例

くり返すが、トレードオフとは、なにかを得るためにはなにかを捨てるという考え方だ。

先に挙げた台湾の世界屈指の半導体製造メーカーのTSMC社がとった戦略は自社製のチップの設計はしないという選択をした。

ターゲットを自前の製造設備を持つ余裕のない中小企業にしぼり、クライアントが設計の盗用の不安なく製造が行えるようにしたのだ。

このことでクライアントとの利益相反を排除して製造に特化することで、低い相対的コストを実現して半導体製造メーカーとして超優良企業の地位を築き上げた。

 

もう1社の例を挙げておこう。

日本でも大人気の家具メーカーのイケアである。

このスウェーデンの巨大企業であるイケアの行ったトレードオフは、イケアの家具を買ったことがある人はわかるだろう。

まずは、製品を絞り込み多様性を排除したこと。

そして、フラットパックという家で購入者に組み立てさせる方式を採用したことで、輸送コストや配送にかかる時間を短縮した。

これがイケアの独自のバリューチェーンを生み出している。

なぜトレードオフが生じるのか

これには3つの原因があるとされている。

1.製品の特性が両立しない場合

あるニーズを最大限に取り入れたときに、他のニーズを満たせないという場合が多々ある。

イケアの事例を持ってくるならば、短時間でパパッと買い物をしたいという人には合わないということだ。

2.ビジネス活動そのものにトレードオフが生じる場合

あるビジネス活動の価値を最大限にするためにとった手法が、別の価値も最大限にすることはない。

モノづくりの場面で小ロット(少ししか生産しない場合)の特注品に合わせて設計された工場は大量生産や規格品の製造には効率が悪く向いていないということだ。

3.イメージや評判の不一致が生じる場合

事業拡大熱に駆られた企業は、イメージの不一致に目が向かないことがある。

このイメージの不一致は、顧客を混乱させ、悪くすれば企業の信用と評判を損なっていくというジレンマに陥る。

真のトレードオフとは?

とある企業が成功すると、競合企業はもちろん、必ず模倣するところ登場する。

このときに立ちはだかってくれるのがトレードオフでもある。

ただし、真のトレードオフでなければならない。

トレードオフはその性質上、戦略を持続可能にする選択である。

なぜなら、真のトレードオフは対抗することも無力化することも難しいからである。

他社を真似てポジショニングを変更するリポジショニングという方法もある。

とはいえ、新たなイメージの植え付けができるスキルやそれに伴うコストを考えると、この判断は非常に難しい。

特に大企業になればなるほど、古いものを排除しなければいけない傾向にあるためスピードも遅くなる。

改めてトレードオフとは?

「なにをやらないか」の選択を「なにをやるか」の選択と同じくらい重要なものにすることだ。

どのニーズに対応して、どの製品を提供することが重要なのかの戦略の策定も重要だ。

と同時に、どのニーズには対応しない、やらないことの決定も重要である。

もっというと、「やらないこと」についての決定を守り抜かなければならない。

顧客基盤の売上と拡大を図ろうとして、機能を増やしたり商品をたくさん出すというのがまさにそれだ。

あらゆる顧客のあらゆるニーズに対応することを目標にすると、結果どんなニーズにも上手く対応できない。

 

自分で書いていて、stakにも改めて、このことをしっかり浸透させなければいけないと感じる次第だ。

戦略とは競争においてトレードオフを行うことで、その戦略の本質とは「なにをやらないか」を選択することである。

 

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植田 振一郎 Twitter

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