一石二鳥(いっせきにちょう)
→ 一つのことをして二つの利益を得ること。
二羽の鳥がいるところに一羽の鳥を狙って石を投げたところ、鳥が二羽とも落ちてきたという。
kill two birds with one stone.
17世紀のイギリスのことわざからきているらしいが、企業として必ず行わないといけないことは、利益を得ることである。
それはstak社にとっても当然のことで、悲しいかな利益を上げられない企業が人を幸せにはできない。
たまたまラッキーな形であったとしても、利益に変わりはない。
一石で三鳥も四鳥、それ以上の鳥が手に入るのであれば、それはそれでいい。
なぜなら、利益を出せるときに出しておかないと、いつ逆になるかわからないのが経営であるからだ。
営業利益率とは?
営業利益率の計算方法と計算の根拠には、5つの利益がある。
もう少し因数分解しておこう。
企業のスコアは財務三表から成り立っており、貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書(CS)の3つがある。
この中で、損益計算書(PL)が企業の損益を示すものである。
利益の内訳は、この損益計算書にその詳細が記載されていて、5つの利益が登場する。
損益計算書に見る5つの利益
1.売上総利益:売上 – 売上原価 = 売上総利益
売上から仕入れ原価を差し引いて算出したものが、売上総利益と呼ばれる。
経費が差し引かれておらず、一般的には粗利と置き換えて使われることも多い。
2.営業利益:売上総利益 – 販売管理費 = 営業利益
1.の売上総利益(粗利)から人件費、光熱費、広告、オフィス賃料などの販売管理費(経費)を差し引いた利益を営業利益という。
営業利益は企業の本業からくる儲けなので、営業利益率の算出にも用いられる最も重要といえる利益。
3.経常利益:営業利益 +(営業外収益 – 営業外費用)= 経常利益
本業以外で上がった利益と費用を差し引いたものを、2.の営業利益に足したものが経常利益となる。
本業以外の利益とは、銀行などの金融機関に預金した受取利息、保有株式からの配当金、不動産賃料などがある。
企業の財務が正確に出てくるが、本業の収益力までは明確ではないのが経常利益だ。
4.税引前当期純利益:経常利益 – 特別損益 = 税引前当期純利益
不動産の売却で得た利益や災害による損害などの一時的な損益を経常利益に加味した利益を税引前当期純利益という。
あくまでスポット的な損益が計上されるだけなので、あまり重視する指標ではないが知っておこう。
5.当期純利益:税引前当期純利益 – 税金 = 当期純利益
4.の税引前当期純利益から税金を差し引いたものが、当期純利益となる。
これが企業にとって残る利益なので、最終利益とも呼ばれる。
ソフトバンクグループの業績
2021年5月12日にソフトバンクグループが2021年3月期決算発表をした。
その発表によると当期純利益が4兆9,879億円(前期は9,615億円の赤字)という日本の株式会社の当期純利益の過去最大額を更新した。
ちなみに、更新されたのは2018年3月期のトヨタ自動車の2兆4,939億円で、更新額は2兆円を圧倒的に超える金額だ。
ただ、子会社のソフトバンク・ビジョン・ファンドなどに関連する投資利益が大きいところも注目しておきたい。
6兆2,000億円超の利益(前年同期は1兆8000億円あまりの損失)を計上したことが最高益更新の最大要因となっている。
世界的な株高を背景にして、投資会社株式の評価益が膨らんだことが大きい。
もはやソフトバンクグループは投資会社だといってもいい。
いずれにせよ、ソフトバンクグループの当期純利益は、日本製鉄の2021年3月期の売上高4兆8,292億円をも上回る規模だ。
孫正義という人物の手腕がいかに素晴らしいか、これだけで十分にわかるだろう。
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