一晩泊めてもらい、一食ごちそうになること。ちょっとした世話になること。また、ちょっとした恩でもそれを忘れてはいけないという戒めでも用いる。
恩を感じたことがないという人はいないだろう。
表現方法の違いはあれど、少なからずありがたいと思ったことが一度もないという人はちょっと問題だろう。
私はどちからというと性善説に近い考え方だと思う。
つまり、人間の本性は基本的に善であるとする思考である。
もちろん、とんでもない悪人というのも世の中には存在するのも事実だと思うが、そんな悪人にも善の部分はあると思っている。
こんなことを書くと、殺人を犯した人もとか極端なことをいってくる人もいるが、そういう人にも善の部分はあるだろう。
でも、世の中はいろいろなトラブルにまみれている。
なぜトラブルが起こるのか。
それは、恩を感じている瞬間が短いからではないだろうか。
要するに、ありがたいと感じる瞬間を人はそこまで記憶していなくて、すぐに別の感情にオーバーライド、上書きされてしまう傾向にあるように思う。
人に助けてもらったとき、なにかをしてもらったとき、確かに感謝の意はあるのだが、それが長続きしないということである。
仕事に追われたり、当たり前になってしまったり、その瞬間を改めて切り取らないと恩、ありがたみを思い出したり実感できなくなる。
失って初めて、いなくなって初めて恩を感じても時既に遅しで、トラブルの起こった後だったり後悔に変わったときだろう。
そんなことがわかっていても、いつも感謝を忘れないということは、なかなか難しいのも事実だ。
「ダイソンのオフィスには、なぜホンダ・スーパーカブが鎮座しているのか」
この記事が参考になる。
dyson(ダイソン)というメーカーは日本でも幅広く認知されているメーカーだろう。
認知されているだけでなく、実際に購入したことがあるという人気のメーカーともいえる。
その代名詞が掃除機で、吸引力が変わらない、ただひとつの掃除機というキャッチコピーを聞いたことがある人も多いはずだ。
空調家電も人気で、持っていなくてもその形状を見たことがある人も大多数だろう。
ただ、ダイソンがどこの国のメーカーかと問われたら自信を持って答えられる人はいるだろうか。
答えはイギリスなのだが、それを知らなくても商品を手に取り、買ってしまう人もいるはずだ。
それができるのには、理由がある。
まずは、2014年12月に将来のテクノロジーに対して、15億ポンド、約2,775億円(当時1ポンド=約185円換算)を投資すると発表している。
そのうち、10億ポンド(約1,850億円)は、現在開発中の新製品に関わる4つの新たなテクノロジーの研究開発に投資すると同時に発表。
さらに、今後4年間で、国内外の市場に向け100種類の新製品を投入する予定というものだった。
この研究開発費は日本企業のTOP10に入る規模だ。
もう1つの大きな理由は、掲載した記事にあると思っている。
タイトルでネタバレしているが、ダイソンのオフィスにはホンダのスーパーカブが置いてあるそうだ。
それから、SONYのウォークマンも鎮座してあるとのことだ。
この理由は、革新的なデザインが身近にあることで得られる視点やヒントをダイソンでは重要視しているからだ。
新しい視点を促すデザインアイコンと接することでエンジニアたちのみならず、社員を刺激するためである。
確かに、ダイソンの製品はデザインが独特なものも多く、そのデザインに惹かれて買う人も多いだろう。
stakを創りはじめて、デザインのところについては一丁前にこだわっている。
実際にできたstakに対してもちろん自信を持っているのだが、否定的な意見をもらうこともある。
ただ、弱小スタートアップが勝ち残っていくためには、デザインも部分をいかに惹きつけるかでジタバタしなければならない。
このダイソンのデザインアイコンの話はいつもどこかに残っているだろう。
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