大勢の中の中心人物のこと。また、一着しかない衣服、人に見せられる唯一のもの。
大勢の中の中心人物といえば、トップであるリーダーと置き換えることができるだろう。
こんな記事が出ていたので、つい最後まで読んでしまった。
「会社はこうして倒産した!負債40億円で自己破産の社長が陳述した驚きの事実」
群馬県前橋市に本社のある不動産会社の綜合プランニングという会社に起きた出来事なのだが、なかなか壮大なストーリーである。
後半は図を描いて整理をしなければいけないくらい、少々複雑な展開になっているが、まさにドラマのような話だ。
とある人にこの記事の話をしたら、この経営者は未熟すぎると一蹴されたのだが、個人的にはある程度の心情を察することができる。
もちろん、この規模での負債を抱えるとなると想像ができないのではあるが、資金繰りのところがいかに大変だったか、小規模ながらもstak社のCEOである。
なんとかしようとすることが、判断を鈍らせた結果、全てが裏目に出てしまったという最悪のパターンだ。
所詮は他人事であるの一言で片付けてしまえばそれまでなのだが、私はこういう話はしっかりと頭の片隅に置いておいた方がいいと思っているタイプだ。
いつ自分がそっちの立場になるかわからない。
そして、万が一、そのときが訪れたとしてもその覚悟はしないといけないということだ。
起業するときは夢や希望を描いて、自分の理想を実現させたいと誰もが思っている。
そんな気持ちもないのに起業しても意味がない。
スタッフを雇用して、取り引き相手が増えてきて、責任の範囲が少しずつ拡がっていく。
企業に勤めている人であれば、毎月決まった日に給与が振り込まれるという立場だが、その立場が一変する。
こちらが支払いをする立場になるので、お金に対する関わり方が真逆になるのだ。
スタッフや事業で巻き込んでいる人たちに対して、当たり前に入金されるという環境を創り出すことが最優先の仕事になる。
当然、最初は1人から始まり、事業が上手くいくに従って、その規模が徐々に大きくなっていく。
また、経営者で会社を倒産させようとする人などいないのも当たり前だ。
会社を良くするために動くのが経営者だ。
でも、必ずしも全てが上手くいくわけでもないし、不可抗力やタイミングが悪いときもある。
むしろ、そのくり返しである。
先日、甥っ子たちにこう聞かれた。
私の名前は振一郎(しんいちろう)なので、彼らは私のことを「しんくん」と呼ぶ。
しんくんは社長なんだよね?
私はそうだと回答した。
じゃあ、お金たくさん持ってるってことだよね?
この問いに対して、たくさんのお金はないが、仮にお金があったとしても会社のお金だと答えた。
この答えに対して、全く理解していない様子だったので、会社とはどういうものなのか、お金とはどういうものなのか、できるだけわかりやすく解説をしてみた。
子どもは無邪気だ。
社長になればみんなお金持ちで裕福な生活ができると勝手に思っている。
そんなに単純な仕組みではないこと、リスクがあるから成功もあるというトレードオフの関係についても話をしておいた。
こういった授業を幼い頃からしてくれる人が欲しかったと大人になった今、とても強く思う。
しんくんは、まだまだなにも成し遂げていないところにいる。
それでも、社長として良い方向に持っていくために、バタバタした日々を過ごしている。
その経験が今からなにに変わるのか、今の時点ではわからないが、教えることが多い側の人生を送りたい。
さて、また甥っ子たちに会ったときに新しい話ができるように、今日もバタバタしましょうか。
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