人材の育成は大きな利益をもたらす。また、百年の計を考え、人材を育てなければならないということ。
経営の神様と呼ばれた松下幸之助はあまりにも有名だ。
Panasonic(パナソニック)を一代で築き上げた偉人である。
その松下幸之助が残した名言がある。
三流は金を残し、二流は事業を残し、一流は人を残す。
この名言は現世にも語り継がれ、昨年亡くなった野村克也さんも座右の銘としていた。
言われれば納得のこの名言も実行できるかと問われれば、なかなか難しいものだろう。
多くの人は真っ先にお金に目がいってしまうし、そもそも二流の事業を残すフェーズにいこうとする人はほんの一握りだ。
くり返しになるが、人を育てることの大切さがわかっていても、人材教育というのは、なかなか難しい。
心の底から、全ての人を信用することができないことが根本にあるだろう。
また、なによりも時間がかかるというところが厄介だ。
新人に仕事を教えて、ようやく1人で動けるようになった途端に会社を辞めたといった話もよく聞く話だ。
そんなことが2回、3回と続くとなると、心が折れるのも理解できる。
実際にそんな経験は幾度となくしてきた。
そんな中で導き出した答えは、まず過度な期待をしないということである。
自分より優秀な人がその人の前に現れたら、きっとこの人は自分のところからいなくなるだろうなと思うことである。
それから、なぜいわれたことができないのかと正面からぶつかってお互いにストレスを溜めるのではなく、60%程度のことができたらオッケーだと思うことである。
この2つを受け入れるようになってからは、随分と気が楽になった。
過去の偉人が残した言葉にすがるのも悪くないが、時代や境遇が違うのに同じように当てはめていくことはナンセンスだと思っている。
日本企業が世界で活躍していた時代と今は全く異なっている。
だからこそ、自分なりに答えを導き出す必要がある。
こんなニュースが入った。
2016年にSHARP(シャープ)が台湾の鴻海グループに買収されたことで世間は大きな騒ぎとなった。
当時は鴻海グループの再建は難しいという憶測を立てるジャーナリストも多くいたが、結果はどうだろう。
あっという間に再建が行われ、日本企業感がなくなったかと問われれば、そんなこともない。
そういえば、SHARPって鴻海グループなんだよな。。くらいの感覚の人も多いのではないだろうか。
今度は東芝がその候補に入ったということだ。
ジャパンブランドなどと未だに日本のメーカーが強いと思っている人は、本当に目を覚ました方がいい。
もはやメーカーとして世界的な競争力がある日本企業はSONY(ソニー)くらいだ。
もっというと、日本企業というところにこだわることへのメリットは少ない。
世界で戦うという土壌を作るためには、日本という小さな国にこだわる意味がない。
小さなプライドは大きな損害を与えるということだ。
買収されることが、どうしてこんなにもネガティブなのだろうか。
大きな企業や様々なコネクションを持っている企業に買われるということは、売上が伸びて利益も確保できる。
そうすれば、従業員にも還元されるという至極当然な摂理がなぜ理解できないのだろうか。
それを拒否して、ジリ貧で生き長らえたところで、誰を幸せにできるのだろうか。
2021年の春休み。
stak社のCEOとして、1つ実験的に行ったことがある。
偉そうなことを述べているが、ここ数ヶ月の間に人に関わることで嫌な思いをすることが続いた。
そもそも、そのあたりに関しては慣れているという自負はあるのだが、やはり気持ちのいいものではない。
その気分転換ではないが、人を育てるという意味の試験だ。
その試験の結果については、夏頃に途中経過がわかることになっている。
どんな結果になるのか、とても楽しみにしている。
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