ハッタリと嘘の狭間で 第71話〜第75話

2020-04-08 投稿: 植田 振一郎

第71話

exit(イグジット)とは、その名のとおり出口という意味で、一般的にはIPO(株式上場)するか、M&A(売却)するか、いずれかを指す。

もう少し詳しく書くならば、IPOとは株式を公開することで誰でもその会社の株が買えるようにすること、M&Aとは会社をどこかの会社に買ってもらうこと、売ることである。

VCの人と話をすると、決まって将来はIPOしたいと考えているのか?と聞かれる。

正直、IPOは資金調達の1つの手法であり、そこを目指して会社を作っているわけではないという人も多いと思う。

ただ、おカネを出してもらう以上、イケイケ感は出さないといけないので、「はい、IPOを目指しています!」と言い切った方がいいというのが、スタートアップ側の実態ではないだろうか。

もっともハネるパターンは、シードの時期にVC側ができるだけ多くの株を保有しておいて、その会社がIPOした場合だ。

それこそ、数百万から数千万円が何百億円とか何千億円となる可能性もあるからだ。

 

第72話

そして、日本のVCはあまりM&A(事業譲渡)を好まないという特徴もある。

海外ではM&Aをした創業者はヒーロー扱いだそうだが、日本ではまだまだネガティブに捉えがちだ。

VCなどの出資者側からすると、もちろんIPOの方がリターンが大きくなるので少しでも時価総額が大きくなって欲しいと望むのは当然だろう。

ただ、俺も紛いなりにも創業者という立場である。

M&Aして大きな資本が手に入ったとしたら、それを元手にまた事業をやる可能性も十分にある。

となれば、その事業にまたVCが出資してくれればいいのでは?と思ったりもする。

シリアルアントレプレナーという言葉を知っている人がどのくらいいるだろうか?

日本語にすると連続起業家といったイミフな表現になってしまうことが多いが、要するに何度も新しい事業を立ち上げる起業家を意味する。

アメリカにはたくさんいる人種だが、日本では本当に数少ない。

そういった人種がいるからこそ、世の中には新しいサービスや商品が登場するのも事実だ。

俺はそっち側でありたいと思う。

いずれにせよ、おカネを欲している側、おカネを出す側には、こういったからくりがある。

 

第73話

2018年12月24日に今までになかった機能拡張型IoTデバイス「stak」の販売開始する!と息巻いていたにも関わらず延期。

検証期間等が不十分だという理由から、2019年2月14日のバレンタインデーには必ず発売する!と気を取り直していたにも関わらず延期。

三度目の正直というベタな言葉を借りて、2019年4月1日に販売開始日を再設定。

ここは絶対に死守するということで、なんとか4月1日から世に登場されることができた。

Makuakeで支援してくれた人へ配送を開始した。

当たり前のことだと一蹴されるかもしれないが、1枚1枚丁寧に伝票の宛先を書いた。

そして、1つずつ箱にstakと御礼状を入れては梱包をくり返した。

どこの配送業者を使うか相見積りをした結果、佐川急便を利用することにしていたので、担当者に来てもらった。

配送の箱の数の多さに少々驚いていたようにも見えたが、そこはプロ。

2〜3往復して全部回収していくので、お任せくださいということで、4月1日から数日以内にMakuake支援者の手元には届けることができた。

 

第74話

安心したのも束の間、最低限使える状態ということで理解をもらっていたつもりだが、まあ手厳しいクレームももらった。

セットアップがわかりにくい。

ケースが開けにくい。

アプリが使いにくい。

それ以外にもいろいろあった。

こっちは全く関係のないネットワークの問題なども、こちらの責任になる。

スタートアップから買ったものはバグがつきものだ。

stakに対してもそれはいえることは正直に認めよう。

実際にバクもあったし、検証不足のところもあった。

とはいえ、信用のなさは想像を超えていた。

使う側としては、自分に否があるとは考えていないのだ。

とにかく、商品やシステムに不備があるということで、開発側、つまりは販売側を攻める。

結果、こちら側が悪くなかったことに関しても、そういう人が自分が悪かったなどと認めるはずもない。

なんやかんやとそれっぽい言い訳をしてくるが、はっきり言ってウザい。

まあ、一定数のクレーマーは常に湧いてくるということだ。

ただ、だからといって意見を受け入れないというか、対策をしておく必要はある。

一度離れたユーザにもう一度使ってもらうことは、かなりハードルが高いからだ。

 

第75話

そんなクレームもたくさんもらいながらも、バクの修正やアップデートは少しずつ確実に行っていった。

ここで、stakを作り始めて良かったと思える1つを紹介しよう。

これは、stakをやらなければ経験できなかったことだ。

2019年3月13日。

場所は大阪、ピッチに出場した。

ピッチというのはいわゆるプレゼン大会で、近年では日本国内でもかなりの数が開催されている。

地方都市の小さいものから、有名なものまで実に様々なピッチがある。

ありがたいことにstakもいろんなところから声をかけてもらい、話をさせてもらう機会をもらった。

スタートアップは目立ってなんぼの世界でもあるので、こういった場には積極的に参加することをオススメする。

特にスタートアップの立ち上げ時期であれば声をかけられたら二つ返事でyesをいうべきだ。

そして、そういう場に出る機会を得るためにもSNS等での情報発信もした方がいい。

もちろん、そのときどきの戦略や規模に応じて対応していく必要はあるが、営業力を養う上で勉強になることは間違いないからだ。

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