ハッタリと嘘の狭間で第11話〜第15話

2020-01-16 投稿: 植田 振一郎

第11話

電気回路のことやデザインのところも一手に引き受けてくれた上本が完成させてくれた記念すべきstakのプロトタイプがこちら。

一番右にあるのが、stakの頭脳となる本体の部分である。

真ん中がLED照明モジュール、一番左がリモコンモジュールである。

いずれもマグネットで取り付け取り外しができて、LED照明モジュールは実際に光らせることもできる。

このプロトタイプをelephantのときのように、3Dプリンタでの制作依頼を何度もしていたのでは、とてもじゃないが割に合わない。

stakは積み重ねて使えるという構造上、何度も微調整が必要なのは目に見えていたので、その都度外注するなどあり得ない。

ということで、購入したのがRaise3D N2Plusという3Dプリンタだ。

これを活用して完成したのが写真のstakである。

スケジュール感としては、2017年5月から開始して3ヶ月程度。

予算は「モノづくり」を始めてからの累計で150万円を超えてきたあたりだ。

スピード感と完成度も十分満足できるものだった。

そして、次の目標は再度クラウドファンディングに挑戦というフェーズに入った。

それも、elephantのときから開発に時間がかかったことを踏まえて、kickstarterを使おう!と決めていた。

そう、一気に海外へ出てやろう!という、これまた楽観的なノリでの思い付きだ。

第12話

とにかく、開発まで時間とお金をかけていた俺は焦っていた。

kickstarterでクラウドファンディングして、世界に注目されれば一気にいける!と本気で考えていた。

実際に数億円単位で資金調達できてるプロジェクトも目立っていた時期なのも気持ちを高ぶらせていた。

後々、kickstarterのコンサルをしているフランスに拠点を置いている会社から聞いて知るのだが、10万ドル(約1,100万円)以上集めたプロジェクトは統計で10%を大きく下回るそうだ。

それだけ世界ではクラウドファンディングが浸透して誰もが気軽にプロジェクトを立ち上げられるようになったということだ。

と、同時にいい加減な夢物語に過ぎないプロジェクトも乱立している。

つまり、埋もれる可能性も高い。

クラウドファンディングの登場によって、モノづくりのハードルが下がったというのは、正確な表現ではないことが、ここからもわかる。

ストーリー性、熱量、携わる人、タイミング、運といった様々な要素がキレイに噛み合ってはじめてクラウドファンディングはサクセスする。

このあたりの裏話は実際にmakuakeでやったクラウドファンディングの裏話と併せて後々にもっと詳しく書こうと思う。

ということで、話を戻そう。

時は2017年8月。

「モノづくり」をやろう!と決めてから1年が過ぎようとしていた頃だ。

いろいろと動いてはいたものの、肝心の「モノ」ができていないのだから、結局1年という月日が流れただけという結果だ。

時間をなによりも価値の高いものだと考えている俺にとっては致命的ともいえる。

「とにかく、9月中にはkickstarterにプロジェクト出すから!」

これが当時の俺の口癖だった。

第13話

そして、kickstarterへのプロジェクト掲載に向けて全体を構成を俺が考えて、メンバーへの割り振りを決めていく。

このように当時の完成イメージ画像もどんどん作成されていく。

もちろん、機能が拡張していくこと、モジュール構造になっていることもしっかりと記載していく。

とにかく機能性とデザイン性を推すことを重視して、実際にできるかどうかというギリギリのところを攻めた。

まさにハッタリと嘘の狭間という言葉がここ でも当てはまるだろう。

カメラやモバイルバッテリーをイメージしたモジュール画像も準備した。

実際に完成したstakと比べてもポゴピンやマグネットの構造も大きくは変わらない。

プロトタイプを用いて、Airbnbで民泊施設を予約して、その施設のオーナーに撮影協力を得てプロモーション動画を撮ったりもした。

こんな形でプロモーション動画を撮ったので、是非民泊施設でもstakができたら使ってください!と営業をかけることも忘れずに準備は進む。

そんな感じで次々と準備が進む中、また頓挫する事件が起きる。

 

第14話

いろいろと準備してきた渾身のプロジェクトをkickstarterに申請した。

でも、あっさりとリジェクト(申請拒否)されるという結果に終わった。

その理由は、レンダリング画像(CG画像)等が多すぎて、このプロジェクトには信憑性がないという判断をされたのである。

はっきり言って心外だった。

kickstarterのプロジェクトの中には、明らかにレンダリング画像を使っただけの実現不可能に思えるプロジェクトもたくさんある。

それなのにリジェクトされることに納得がいかなくて、何度か担当者とやり取りをした。

でも、結果は覆すことはできなかった。

もっと精度が上がったエビデンスの取れた状態で再申請をするというところで折り合いがついた。

これも後から知るのだが、kickstarterの審査基準もどんどん変わっており、実現不可能なプロジェクトが増えてきたことから、支援者からのクレームも増えてきており、より実現性の高いプロジェクトでなければ審査を通さないというハードルがどんどん高くなっているとのことだ。

まあ、俺も経験あるが、クラウドファンディングのプロジェクトでは往々にして、やっぱりできませんでした。。というのはあるあるだ。

そのあたりを改善していくというのは運営側としても当然だろう。

いずれにせよ、kickstarterでプロジェクトを申請するということは一旦ペンディングにすることにした。

2017年9月中旬の出来事である。

 

第15話

kickstarterでのプロジェクト申請はとりあえずは諦めたものの、開発を止めるわけにはいかない。

次の作戦は、国内のクラウドファンディングを視野に立て直しを図るというものだ。

kickstarterで最も大変だと思ったことの1つは英語だ。

英語ができる人がいないと正直プロジェクト制作や担当者とのコミュニケーションは本当に大変だ。

このあたり、実際にプロジェクトを実行してサクセスして、アメリカにstakを出していくというフローになったことを考えると、正直ゾッとする。

誰もやったことのないことをいきなりアメリカでできるはずもなかったはずだ。

このあたりの考え方もやはり甘かったと思うが、結果としてリジェクトされたことは良かったのかもしれない。

まずは、国内から、できることから攻めていこう!という考え方に切り替えさせてもらえたと今はポジティブに捉えるようにしている。

そして、次にターゲットにしたのが、サイバーエージェントグループのmakuake(マクアケ)とcampfire(キャンプファイヤー)である。

このプラットフォームに狙いを定めて、もうリジェクトされないように、しっかり本物として見せることのできるstak開発に注力することにした。

 

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