stakのあやなです。
これまでstakのブログでは、IT導入補助金について何度も取り上げてきましたが、
2026年度に向けて制度は「デジタル化・AI導入補助金」へと、名称・内容ともに変わろうとしています。
2026年1月23日には、IT導入補助金の公式サイトで「デジタル化・AI導入補助金2026の概要」が更新され、
これまで予測段階だった内容が、ようやく制度としての輪郭を持ちはじめました。
今回は、IT導入補助金と比べて何が変わったのか、そして現時点で発表されている内容を整理してお伝えします。
IT導入補助金のこれまでと、見えてきた限界
IT導入補助金は、中小企業がITツールを導入するための制度として、長い期間活用されてきました。
会計ソフトや勤怠管理、受発注システムなど、業務をデジタル化するきっかけとして活用した企業も多いと思います。
一方で、支援の現場では次のような声もよく聞かれていました。
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ツールは入れたが、業務のやり方自体はほとんど変わっていない
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結局、一部の担当者しか使っていない
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導入時は使っていたが、いつの間にか形骸化している
ITを導入すること自体が目的になってしまい、業務改善や生産性向上までつながらないケースが少なくなかった、というのが実感です。
今回の「デジタル化・AI導入補助金」への変更は、こうした状況を踏まえ、「ITを入れる」段階から「業務を変える」段階へ進めようとする流れだと考えています。
デジタル化・AI導入補助金で変わった考え方
IT導入ではなく、業務変革が前提になった
公式概要を見てまず感じるのは、制度の前提が明確に変わっている点です。
IT導入補助金では、対象ツールを導入すること自体が評価の起点でしたが、今回の補助金では、その先にある業務の変化が前提になっています。
デジタル化やAI導入を通じて、
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どの業務を
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どのように変え
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どんな効果を見込んでいるのか
この流れを説明できることが求められています。
AIが「一部の先進企業向け」ではなくなっている
もうひとつの大きな変化は、AIが制度の中で明確に位置づけられている点です。
これまでは、AIという言葉はあっても、実際には一部の高度な取り組み向けという印象がありました。
今回の補助金では、AIを含むデジタル活用が前提として語られており、
業務の自動化や効率化、高度化を実現する手段として、より現実的なものとして扱われています。
公式情報から見える、現時点での制度概要
参考:https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/r6_it.pdf
補助対象となる事業者
補助対象は、これまでと同様に中小企業・小規模事業者が中心です。
業種や企業規模の考え方についても、IT導入補助金の枠組みを大きく外れるものではないと見られています。
ただし、今回の制度では「業務変革」が前提条件になるため、形式的に条件を満たしているだけでは不十分になりそうです。
補助対象経費の考え方
現時点で読み取れる補助対象経費の方向性は、次のような内容です。
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デジタルツールやAIツールの導入費用
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クラウドサービスの利用料
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導入や活用に伴う設定、支援、コンサルティング費用
IT導入補助金と似ている部分もありますが、業務との関連性が説明できないものは、対象として弱くなる可能性があります。
ツール登録内容の詳細から見える、今回の補助金の意図
今回、ツール登録に関する内容が具体的に示されたことで、制度の意図がよりはっきりしてきました。
ツール登録は、単に「補助金対象です」と示すためのものではなく、
「どの業務課題を、どのようにデジタル化・AIで解決するのか」を整理する場になっています。
これまでのIT導入補助金では、ツールが先にあり、後から業務を当てはめるケースも少なくありませんでしたが、
今回の制度では、その順番が逆になりつつあります。
まず業務があり、そこに必要なデジタル化やAI活用がある、という考え方です。
IT導入補助金の延長で考えるとズレやすい点
現場でよく聞くのが、「これまでIT導入補助金を使ってきたから、今回も同じ感覚で考えればいい」という声です。
ただ、正直なところ、その延長線で考えるとズレが出やすくなります。
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去年と同じツールを前提に考えてしまう
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業務整理を後回しにしてしまう
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導入後の使い方まで考えきれていない
こうした状態では、申請の段階で詰まる可能性があります。
stakに寄せられる相談内容の変化
最近、stakに寄せられる相談内容も少しずつ変わってきています。
「補助金を使ってツールを入れたい」という相談よりも、
「業務をどう整理すればいいか分からない」「AIを使いたいが、何から考えればいいか分からない」といった声が増えています。
今回のデジタル化・AI導入補助金は、そうした悩みを前提に設計されている制度だと感じています。
まとめ|デジタル化・AI導入補助金をどう捉えるか(最終版)
デジタル化・AI導入補助金は、これまでのIT導入補助金の流れを引き継ぎつつも、考え方の軸は少しずつ変わってきています。
ITツールの導入を通じた業務改善が前提となる一方で、どのツールを、どの業務に、どう活用していくのかが、これまで以上に意識される制度になってきています。
補助率や補助額の枠組みはすでに示されており、今後は公募要領の中で、具体的な条件や運用が整理されていく流れになります。
現時点では、「申請ありき」で動くというよりも、自社の業務をあらためて見直しながら、この補助金が合うかどうかを考えていく段階と言えそうです。
デジタル化・AI導入補助金について気になった方は、お気軽にご相談ください。
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