笑止千万(しょうしせんばん)
→ バカバカしくて話にならないこと。
バカバカしいと思う感情は誰にでもあって然るべきものだと思う。
けれども、バカバカしいと結論づけて、バカバカしいと思ったことを全て拒絶するのは愚の骨頂だ。
なぜなら、全てはバカバカしさから始まっているからである。
バカバカしさとノリの関係
バカバカしさとノリの違いを理解していない人が多い。
まず、バカバカしいという表現は、一般的には愚かでバカげたという意味を持つ。
その詳細な意味や使い方は下記のとおりだ。
- 愚かである
バカバカしいという表現は、何かが理性的でなく愚かであることを指している。
行動や発言が無駄で合理的ではなく、愚かさやばかげていると感じる場合に使われる。
- バカげた
バカバカしいという表現は、馬鹿げていたり、バカげている様子を表現することもある。
不合理でおかしな行動や状況、または奇妙で愚かな考え方を指している。
- くだらない
バカバカしいという表現は、物事がくだらなくて面白くないと感じる場合にも使われる。
退屈で意味のない、つまらないものを指している。
一方で、ノリという表現は、主に日本語の俗語として使われる表現だ。
その詳細な意味や使い方は下記のとおりだ。
- 雰囲気やリズム
ノリとは、特定の場や状況における雰囲気やリズムを指す。
例えば、パーティやコンサートなどのイベントで、人々が一体となって楽しく盛り上がっているムードや、楽しいリズムに合わせて踊る様子を表現するときに使われる。
- 共感や理解
ノリは、人々がお互いの冗談やユーモアを共感したり、共有したりすることも指す。
会話や交流の中で、同じくらいの感じ方や理解を持ち、リラックスした雰囲気で相手との共感を深めることを表現する際にも使用される。
- 調子やテンション
ノリとは、人の調子やテンションを表すことにも使われる。
例えば、元気なノリやリラックスしたノリ、楽しいノリなど、その人の様子やエネルギーの状態を表現するために使われる。
それぞれ、形式的に書き出してみたが、あなたはこれだけでバカバカしさとノリの違いを説明できるだろうか。
肝心なことは、ここから組み立てて、バカバカしさとノリがイコールにあることを理解して、それを周りの人たちに伝えていくということだ。
これが、まさにバカバカしさの最高峰なのだが、このバカバカしさをノリという行動に移すことから全ては始まる。
何度もくり返すが、周りの人たちがバカバカしいと思ったことほど、行動に移したときに唯一無二になりやすい。
バカバカしいと一蹴しないことの大切さ
冒頭にも書いたが、バカバカしいと思ってしまうことは人間である以上、誰しもがあることだ。
そのことに関しては全く問題がないのだが、重要なことは、バカバカしいと簡単に通り過ぎないということだ。
なぜなら、新しく始まることは大抵の場合がバカバカしいと判断されることだからである。
多くの人は、そのことに気がついていないというか、ノリが悪い。
それどころか、バカバカしいと進むべき道を間違った方法へ導こうとする、お節介な人たちすら現れる場合がある。
本当はそこにチャンスがあることを知らないからだ。
私自身の経験を話した方が納得してもらえるだろう。
私、植田 振一郎は、stak, Inc. のCEOだ。
stakという会社は、stakという機能拡張モジュール型のIoTデバイスの企画、開発、運営を行っている。
この書き方をした瞬間に、頭の上にはてなが出てきて人が離れていくことは幾度も経験したので言い直そう。
stakはちょっと便利な電球だ。
でも、その電球に一度触れれば、離れられなくなる。
このポジションを絶対的なものにするために日々頑張っているわけだが、開発から今まで続けられるには理由がある。
バカバカしさが原点にあるstak
と、その前にstakの開発秘話というほどでもないが、スタート地点について紹介しよう。
- Webサイトやアプリ制作、システム開発の限界
- 新しく取り組むべきビジネスの模索
- stak開発に着手
大きな流れはこの流れなのだが、1つずつもう少し詳しく解説しておこう。
1)Webサイトやアプリ制作、システム開発の限界
stakは現在の社名なのだが、創業当初はNeedolという社名だった。
風穴を開けるアイドルになる、必要とされる人になるという想いから名付けたのだが、いわゆるIT企業として誕生させた。
創業当初に生み出そうと思っていたのは、Retro Market(レトロマーケット)というレトログッズに特化したフリマアプリだ。
今でいう、mercari(メルカリ)をイメージしてもらえるとわかりやすいと思うが、そのレトログッズに特化した版だ。
とはいえ、いきなり新しく生み出したサービスがお金を生むことはない。
会社として成立させるためには、お金を回す必要があるので、起業当初から業としてやってきたことがある。
具体的には、Webサイト、スマホアプリ、Webアプリの制作やシステム開発をしてきた。
ただ、それはあくまでビジネスとして成立させるためにお金を回すというポジションでやってきたことだ。
そして、起業当時からこのあたりの業の単価はどんどん下がっていくことは確定していた。
無料でWebサイト制作ができるツールがどんどん出てきていたし、情報をインプットしているとそれくらいの未来は予測できる。
となると、ずっと高単価でキープできることは難しいと思っていた。
2)新しく取り組むべきビジネスの模索
そして、詳細は割愛するのだが、Retro Market(レトロマーケット)のリリースはできないままプロジェクトは終わった。
その後、次のビジネスチャンスを探している中で、IoTというカテゴリに挑戦することを決めた。
といっても、未知の世界で、紆余曲折あって現在のstakの形になっている。
大きく分けると4段階くらいの変化をしたのだが、そもそもの経緯はこんな感じだった。
まず、音声でデバイスが操作できるということに魅力を感じた。
今でいうところのスマートスピーカーと呼ばれる声で話しかける家電だ。
声をトリガーにして家電が操作できるなんて、どれほど近未来的なんだと可能性を感じて、こんなデバイスを作りたいと思ったのがきっかけだった。
3)stak開発に着手
とはいえ、ハードウェアをつくる知見は全くなかった。
言い方が難しいかもしれないので、言い方を変えるが、家電をつくる能力がある人が周りにいなかった。
どうしたかというと、イメージを形に残してくれる企業を片っ端から探して手伝ってもらった。
当然、時間とお金がかなりかかったのだが、結果として、stakという商品は完成して特許の取得もできている。
なにが言いたいのかというと、ノリで始めて、誰にも相手にされなかったイメージが形となって、営業で持って行った際には、ほぼ100%の確率で面白いと言われる。
そして、そのstakがようやく離陸して、我々に恩恵をもたらしてくれるところまできた。
これが実体験に基づく、バカバカしさが原点にあると主張する理由だ。
バカバカしさを現実にするために必要な3つのこと
ということで、バカバカしいと周りから言われてモチベーションが下がっている人がいたら、とにかく簡単に諦めずに粘り強く、しつこくやり切ってもらいたい。
結果として、そのプロダクトが終焉を迎えてもいい。
なぜなら、やり切った先には光が差すことを私は知っているからである。
そして、そんな光が差す光景を見たければ、必要なことが3つあることも伝えておきたい。
- 知らないことや理解できないことを否定的に捉えないこと
- まずは試してみること
- 継続すること
この3つのことを徹底してもらえたら、バカバカしいと思った人への対応に変化が起きるはずだ。
まとめ
いつの時代も、新しい風を吹き込むのは、バカバカしい人だ。
無邪気にバカバカしいことを楽しんでいる人がイノベーションを生み、どこかで評価されるようになる。
ありがたいことに、現代社会においてはテクノロジーが進化しているので、死後に評価されるといった機会が激減した。
別に評価されることが目的でもないしどうでもいいことではあるのだが、それほど様々な分野でのスピードが上がっている。
全てにおいて乗り遅れないようにするためには、バカバカしさを受け入れるところから始めよう。
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