修羅苦羅(しゅらくら)
→ 古代インドの神、阿修羅のように激しく恨み怒るさま。
四字熟語あるあるの1つが神に関するものだ。
予め主張しておくが、私は無信仰で特に神や宗教に対して思い入れがない立場の人間だ。
また、誰がどんな神や宗教を信仰するのも自由だと思っているが、それを他人に押しつけることはやめるべきだと考えている。
ちなみに、宗教分布については下記のとおりだと言われている。
- キリスト教:約32%〜35%
- イスラム教:約22%〜24%
- 無宗教(不可知論者、無神論者を含む):約16%〜19%
- ヒンドゥー教:約13%〜16%
- 仏教:約6%〜7%
- 中国の伝統宗教(道教、儒教など):約4%〜6%
- シンクレティックな宗教(カオダイ教、シンクレティズム、ヴードゥー教など):約2%〜4%
- シク教:約1%〜2%
- ジャイナ教:約0.1%〜0.5%
- ユダヤ教: 約0.2%〜0.3%
一般的な推計に基づいた世界の宗教人口の割合が上述したとおりだが、地域によっては特定の宗教が支配的である場合や、宗教的な多様性が顕著な場合も当然ある。
また、これらの割合は将来的に変化する可能性があることも前提にしてもらいたい。
その上で、神の概念や宗教について触れていこうと思う。
神の概念と歴史
そもそも、なぜ人は神を崇め宗教を信仰するようになったのか。
当然、様々な要因があり、神の概念とその歴史は、世界各地の文化や信仰体系によって大きく異なる。
ということで、一部の神の種類とその歴史的な背景をいくつか紹介していこう。
多神教
多くの古代文明や現代の一部の宗教は、複数の神々を信仰している。
古代エジプトの神々(オシリス、イシス、ラーなど)、ギリシャの神々(ゼウス、アポロ、アテナなど)、ローマの神々(ジュピター、ユーピテル、ヴェヌスなど)などがこれに該当する。
これらの神々は、自然現象や人間の様々な側面を表すとされ、信仰の対象とされた。
一神教
一神教は、唯一の神を信仰する宗教のことをいう。
最も広く知られている一神教は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教だ。
- ユダヤ教
ユダヤ教は、アブラハムを祖とする古代イスラエル民族の宗教であり、モーセによって聖書が伝えられた。
ユダヤ教では、唯一神ヤハウェを信仰し、契約と法律を重視している。
- キリスト教
キリスト教は、イエス・キリストを救世主とする宗教だ。
キリスト教はユダヤ教から派生し、イエスの生涯や教えが聖書に記されている。
- イスラム教
イスラム教は、ムハンマドによって7世紀にアラビア半島で始まった宗教だ。
イスラム教では唯一神アッラーを礼拝し、コーランが信仰の中心的な書物だ。
先祖崇拝
一部の文化や信仰体系では、祖先や先祖を神として崇拝している。
これは、祖先の霊魂や影響力が生活や社会に影響を与えると信じられているためだ。
先祖崇拝は、アフリカの伝統宗教や中国の民間信仰などで見られる傾向がある。
自然崇拝
自然現象や自然の力を神聖視する信仰も広く存在する。
太陽、月、地球、風、水など、自然の要素が神格化され、崇拝の対象となる。
古代の太陽信仰やインディアンの自然信仰などがその例である。
抽象的な神
一部の宗教では、神を抽象的な概念として捉えている。
神は形を持たず、宇宙や普遍的な原理として存在すると考えられている。
ヒンドゥー教のブラフマンや仏教の涅槃などがその例である。
神々と英雄
一部の神話や伝説では、神々と英雄が存在する。
神々は超自然的な力を持ち、英雄は神々の子孫や選ばれた存在とされている。
例えば、ギリシャ神話では、神々と英雄(ヘラクレス、ペルセウスなど)が活躍している。
世界で信仰されている宗教と歴史
少々宗教のことにも触れたが、世界で信仰されている宗教についてもう少し掘り下げて紹介していこう。
ヒンドゥー教
ヒンドゥー教は、主にインド亜大陸で発展した最古の宗教の1つだ。
紀元前1500年頃の古代インドの文化や宗教的な要素に起源を持つ。
ヒンドゥー教では、多神教的な信仰体系であり、神々(ブラフマン、ヴィシュヌ、シヴァなど)や宗教的な文書であるヴェーダが重要視される。
仏教
仏教は、紀元前6世紀にインドで生まれた宗教だ。
シッダールタ・ゴータマ(釈迦)が啓示を得て創始した。
仏教では、苦しみからの解脱を目指し、八正道や四諦などの教えに基づいて修行を行う。
また、仏教はインドから広まり、アジアの多くの地域で信仰されている。
キリスト教
キリスト教は、イエス・キリストを中心とする宗教だ。
キリスト教はユダヤ教から発展し、1世紀の古代ローマ帝国で始まった。
キリスト教の中心的な教えは、神の愛と救いに基づく。
聖書(旧約聖書と新約聖書)がキリスト教の信仰の根拠とされ、キリスト教は世界中に広まった。
イスラム教
イスラム教は、7世紀にムハンマドによって始まった宗教だ。
イスラム教では、唯一神アッラーを礼拝し、ムハンマドの啓示を受けたコーランが信仰の中心的な書物である。
五行の実践や断食などの教えが重視される。
イスラム教はアラビア半島を中心に広まり、現在では世界中に信徒を持つ大きな宗教の1つとなっている。
シク教
シク教は、16世紀のインドでグル・ナーナクによって創始された。
シク教では、一神教の信仰と宗教的な著作である、グル・グラント・サーヒブに基づく教えが重視される。
また、シク教は、神への献身、公平な社会、道徳的な生き方を重視し、禁欲的な生活を送ることも特徴だ。
道教
道教は、古代中国で起源を持つ宗教および哲学だ。
老子(Laozi)が主な創始者とされ、自然と調和する生き方や内的な修行を重視する。
道教では、道という原理や神秘的な力を追求し、人々は非行動の原則に従い、心の平和と長寿を追求する。
ユダヤ教
ユダヤ教は、紀元前の古代イスラエル民族の宗教であり、モーセによって伝えられたとされている。
ユダヤ教では、唯一神ヤハウェを信仰し、契約と法律を重視する。
タナハ(ヘブライ聖書)と呼ばれる聖典には、宗教的な教えや歴史が含まれている。
ゾロアスター教
ゾロアスター教は、紀元前の古代ペルシャで生まれた宗教だ。
ゾロアスター教では、アフラ・マズダという善神と、悪の存在であるアーリマンとの対立が中心的な信仰となっている。
善行や真理の追求が重要視され、火を神聖視し、神殿での礼拝が行われるのが特徴だ。
バハイ教
バハイ教は、19世紀のペルシャ(現在のイラン)でバハウッラーによって創始された。
バハイ教では、一神教の信仰と、人類の統一と平和、宗教の進化と連続性の概念が重視される。
また、バハイ教は国際的な信仰体系として広まり、世界中に信徒を持つ宗教の1つとなっている。
シャーマニズム
シャーマニズムは、主に先住民族や部族社会で見られる宗教的信仰や実践の形態だ。
シャーマニズムでは、シャーマン(巫医)が霊的な世界との交信を通じて癒しや予言、霊的な力の行使を行うのが特徴だ。
ジャイナ教
ジャイナ教は、古代インドで生まれた宗教であり、非暴力(アヒンサー)や不損害の原則を重視する。
ジャイナ教徒は、生命への配慮と苦行の実践によって解脱を追求するのが特徴だ。
ユニテリアン・ユニバーサリズム
ユニテリアン・ユニバーサリズムは、合理的な思考や普遍的な愛を重視する宗教的な立場となっている信仰だ。
個々の信仰の多様性を尊重し、宗教的な自由と平等を重視するのが特徴だ。
カオダイ教
カオダイ教は、ベトナムで19世紀に創始された比較的歴史の浅い宗教だ。
カオダイ教では、異なる宗教の要素(仏教、道教、キリスト教など)を統合し、絶対神と聖なる霊的な存在を崇拝する。
ヴードゥー教
ヴードゥー教は、西アフリカやハイチなどで広まった宗教であり、アフリカの伝統信仰とキリスト教の要素が融合している。
ヴードゥー教では、神々への奉仕や祖先崇拝、魔術的な実践が行われる。
まとめ
大まかではあるが、世界に未だに存在する神の概念と信仰されている宗教について紹介してきた。
これだけ多くの神の存在や信仰されている宗教があるということから、人はなにかにすがりたいというか、すがることで存在を肯定している部分があるのだろう。
とはいえ、冒頭に書いたとおりで、なににすがるのも信仰するのも自由なのだが、それを人に押しつけることは私は大反対だ。
自分自身をしっかりと持つべきことがなによりもその人自身を形成する重要なことだと思っている。
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