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2023年3月23日 投稿:swing16o

世界の地域別年間平均降水量と雨量の指標

櫛風沐雨(しっぷうもくう)
→ 風雨にさらされて辛苦奔走することから、非常に苦労することのたとえ。

風雨にさらされるというのは苦労することにイメージがリンクする傾向にあるが、雨の存在は実は貴重だ。

というのも、雨という存在がなければ今の地球という環境は成り立っていない。

植物が育たないということは作物が育たないということで、単純に生態系が壊れるということになるからだ。

ということで、雨という存在にスポットを当ててみよう。

地球上の降水量

当然だが、地球上の降水量は地域によって大きく異なる。

熱帯地域

年間を通じて高温多湿で、雨季と乾季がある。

雨季の降水量は非常に豊富で、1か月あたり200mmを超えることもある。

年間降水量は1,500mm以上で、一部地域では年間4,000mmを超えることもある。

アマゾン盆地や東南アジアの熱帯雨林、西アフリカの赤道地帯などが含まれる。

温帯地域

四季があり、降水量は一年中比較的均等に分布している。

冬季には雪が降ることもある。

年間降水量は500mm〜1,500mm程度で、四季がある。

ヨーロッパや北アメリカ、東アジアの中緯度地帯などが含まれる。

寒帯地域

年間を通じて寒冷で、冬季には大雪が降る。

降水量は年間を通じて比較的少なく、一年間で100mm以下の地域もある。

年間降水量は100mm〜500mm程度で、冬季には雪が降る。

北極圏やシベリアなどが含まれる。

砂漠地帯

年間を通じて乾燥しており、降水量は非常に少ない。

年間で100mm以下の地域もある。

年間降水量は100mm以下で、非常に乾燥している。

サハラ砂漠やアラビア砂漠などが含まれる。

極地域

年間降水量は非常に少なく、氷や雪の形で降る。

南極や北極などが含まれる。

今さら聞けない年間平均降水量ってなぁに?

年間平均降水量とは、ある地域において1年間に降った降水量の合計を、その地域の面積で割ったものをいう。

例えば、ある地域が1年間に1,000mmの降水量を受け、その地域が1km²である場合、年間平均降水量は1,000mm/km²となる。

また、年間平均降水量は、その地域の気候や農業、水資源管理などに影響を与える重要な指標の1つだ。

地域の降水量が少ない場合は、灌漑や水源の確保などの対策が必要となる。

一方で過剰な降水量がある場合は、洪水や土砂災害などが発生する危険性があるというわけだ。

年間平均降水量は、地域によって異なるため、気象庁や国際的な気象機関が観測データを集め分析しているのが現状だ。

また、近年の気候変動の影響により、年間平均降水量は変動する傾向があり、正確な観測と分析が重要となっている。

下記は、上述した世界各地域別の年間平均降水量の一般的な傾向だ。

世界の地域別にの年間平均降水量

世界の地域別の年間平均降水量は下記のとおりだ。

  1. アマゾン盆地(南アメリカ):2,000~3,000mm
  2. コンゴ盆地(アフリカ):1,500~2,000mm
  3. 東南アジア:1,500~3,000mm
  4. インドネシア・パプアニューギニア・北オーストラリア(オセアニア):2,500~3,500mm
  5. 東アフリカ:500~1,500mm
  6. 西アフリカ:500~1,000mm
  7. 中東・北アフリカ:100~500mm
  8. 南アフリカ:200~500mm
  9. ヨーロッパ:500~1,500mm
  10. アメリカ合衆国(中部・南部):500~1,500mm
  11. アメリカ合衆国(北東部・北部):500~1,000mm
  12. オーストラリア(南東部):500~1,000mm
  13. オーストラリア(西部):100~500mm
  14. グリーンランド:100~500mm
  15. 南極:100~500mm

世界の主要都市別の年間平均降水量

次に主要都市別の年間平均降水量は下記のとおりだ。

  1. マナウス(ブラジル):年間1,660mm
  2. リオデジャネイロ(ブラジル):年間1,240mm
  3. ボゴタ(コロンビア):年間810mm
  4. ニューオーリンズ(アメリカ合衆国):年間1,410mm
  5. 東京(日本):年間1,524mm
  6. ロンドン(イギリス):年間594mm
  7. パリ(フランス):年間641mm
  8. ベルリン(ドイツ):年間570mm
  9. モスクワ(ロシア):年間707mm
  10. 上海(中国):年間1,200mm

こうして見ると、東京は比較的降水量が多いエリアだということがわかる。

日本の主要都市別の年間平均降水量ランキング

それでは、日本国内の年間平均降水量が多いエリア別ランキングについても載せておこう。

  1. 高知市:年間3,200mm
  2. 青森市:年間2,600mm
  3. 長崎市:年間2,500mm
  4. 奈良市:年間2,400mm
  5. 大阪市:年間1,700mm
  6. 札幌市:年間1,400mm
  7. 東京都:年間1,500mm〜2,000mm
  8. 名古屋市:年間1,400mm
  9. 福岡市:年間1,200mm
  10. 仙台市:年間1,200mm

高知市は東京の約2倍と他を圧倒していることがわかる。

降水量以外の雨量を測るときに重要な指数

降水量以外に雨量を測るときに重要な指数は、下記が挙げられる

  • 降水強度(rainfall intensity)

降水強度は、ある時間帯にどれだけの雨が降ったかを表す指数であり、単位時間あたりの雨量(mm/h)で表される。

災害や洪水の発生などに影響を与える重要な指数の1つだ。

  • 降水頻度(rainfall frequency)

降水頻度は、ある期間内に何回雨が降ったかを表す指数であり、年間の降水日数や月間の降水日数などで表される。

農業や植物の生育などに影響を与える重要な指数の1つだ。

  • 降水期間(rainfall duration)

雨が降り続ける期間を表す指数であり、単位時間あたりの降雨時間(時間/h)で表される。

降水期間は、洪水や土砂災害などの発生に影響を与える重要な指数の1つだ。

  • 雨量変動性(rainfall variability)

雨量変動性は、雨の降り方の不規則性を表す指数であり、日射量や風向きなどの気象要因によって変動することがある。

農業や水資源管理などに影響を与える重要な指数の1つだ。

  • 雨滴サイズ分布(raindrop size distribution)

雨滴の大きさの分布を測定することで、雨の性質を評価することができる。

雨滴の大きさによって、降雨強度や降雪率、洪水発生の可能性などが変化する。

  • レーダー降水量(radar precipitation)

レーダーを用いて、大気中の雨や雪などの降水量を測定することができる。

レーダー降水量は、地上観測と比較して高い空間分解能を持ち、広範囲の降水状況を観測することができるため、防災や水資源管理に役立てられる。

  • 蒸発量(evaporation)

水面から蒸発する水の量を表す指数であり、単位時間あたりの蒸発量(mm/h)で表される。

蒸発量は、農業や水資源管理などに影響を与える重要な指数の1つだ。

  • 蒸散量(transpiration)

植物から蒸発する水の量を表す指数であり、単位時間あたりの蒸散量(mm/h)で表される。

蒸散量は、農業や植物の生育などに影響を与える重要な指数の1つだ。

  • 浸透量(infiltration)

土壌中に浸透する雨水の量を表す指数であり、単位時間あたりの浸透量(mm/h)で表される。

浸透量は、農業や地下水の補充などに影響を与える重要な指数の1つだ。

  • 流出量(runoff)

地表に流れ出る雨水の量を表す指数であり、単位時間あたりの流出量(mm/h)で表される。

流出量は、河川の水量管理や水害対策などに影響を与える重要な指数の1つだ。

まとめ

世界の地域別の年間平均降水量を比較することで、自分たちの生活しているエリアが雨が多いのか少ないのかが理解できたはずだ。

また、降水量以外にも様々な雨量を測るために重要な指標も紹介したので、そちらも参考にしてもらいたい。

ちなみに、stak, Inc. の拠点のある広島県の年間平均降水量は、おおよそ1,600mm〜2,000mmくらいだ。

広島市までエリアを絞ると、1,500mm〜1,800mmとなる。

自分の住んでいる地域をより詳しく調べてみても面白いかもしれない。

 

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植田 振一郎 Twitter

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