アイデアの価値はゼロという時代の思考法

2022-08-08 投稿: 植田 振一郎

効果覿面(こうかてきめん)
→ 効き目がすぐに現れること。

効き目がすぐに現れることはある。

けれども、それは結果であって、それまでに多くの失敗や経験があるからということは、案外理解されていない。

つまり、成功は数多くの先人の失敗や経験があって、成功はその上に成り立っているということだ。

アイデアに価値のない時代

しばしば、このアイデアはお金になるという話を聞くことが未だにあるのだが、はっきり言ってアイデア自体にはなんの価値もない。

そもそも今の時代にゼロからなにかを生み出すということは、それこそ限りなくゼロに近い。

人類が今までに発掘したことのない資源や鉱石を見つけたなどという場合には例外があるかもしれないが、世の中にあるほぼほぼ100%に近いものが、組み合わせというわけだ。

つまり、このアイデアは自分しか思いつかなかったなどという考え方は完全に思い込みだということである。

大切なことは、そのアイデアを実現させるということである。

アイデアは実現して初めて価値の生まれるものだということを理解していない人は要注意だ。

そういう人に限って、口だけのことが多く、指摘したり意見を言うだけなら誰にだってできるし、なんの責任も生じることはないいい加減な立場にいるということに変わりはないということである。

アイデアを出すことの重要性

とはいえ、アイデアを出すこと、考えていくことは、とても重要なことである。

私が主張しているのは、アイデア自体に価値がないということで、アイデアを出すこと、アイデアを考えることは人間を豊かにする上で、根底にある部分だと思っている。

というのも、アイデアというものは簡単に思いつくものではない。

なんだかんだそのことについて考えているが、なかなかいいアイデアが出てくることはなく、ふとした瞬間に閃くのがアイデアの基本型だ。

このふとした瞬間に閃くということができるようになるには、一定の意識が重要になるからである。

それは、日頃、意識を持って生活をすることである。

例えば、広告のキャッチコピーでなにかいいアイデアがないかを模索していたとしよう。

机の上にずっと座っていても、ネットでいろいろ調べていても、なかなかいいキャッチコピーが出てこなかった場合に息抜きに外出してみたとする。

今の時代は、外に出ると至るところに広告が出ている。

屋外看板、交通広告、デジタルサイネージなどなど、いくらでも広告を目にすることはある。

もちろん、自分の仕事である業界とは全く異なる業界のものも多くあるし、意外とそんな中からインスピレーションを受けて、いいアイデアが出てくるなんていうこともあるというわけだ。

もっと言うと、そういう意識があれば、普段から広告を見るような行動をするようになり、アンテナを貼るようになる。

広告を出している企業は広告を出す余裕があるということであり、今はこういう企業が業績のいい傾向にあるとか、広告にも流行り廃りがあるのでその傾向も把握することができる。

こういう人は思考停止することなく、引き出しが多くなるので、当然仕事ができるというカテゴリに自然と入るということになるわけだ。

アイデアを形にする方法

アイデアを確実に形にしていく方法がある。

それは、とにかく数を打つことである。

アイデアには形がなく正解がない。

となると、大量にアウトプットしていくしかないのである。

もちろん、どういった形にするのかは最初にある程度決める必要がある。

いわゆるKPIとかKGIといった指標を設定することも大切なのだが、結局そのあたりも結果が出るまではなんともいえないところだったりする。

プロダクトのフェーズや企業規模に依存するところも大きいとは思うが、特にスタートアップの初期にはそこまで余裕のないことも多いだろう。

となると、フットワーク軽く次々にいろいろと試すしかないという側面も避けて通れない。

とどのつまり、ある程度の方向性と指標を決めたら、完璧でなくても次々に世の中に出していくというわけだ。

こうしていくうちに、精度が上がっていくというロジックだ。

知的財産権に対する考え方

こういう書き方をすると、特許を取らないといけないといったことを指摘してくる人が出てくる。

何度が私の生い立ちも書いているので知っている人もいるかもしれないが、私は大学生のときに弁理士という資格に挑戦したことがある。

当時、私は特許を含めた知的財産権というものに非常に興味を持ったからである。

その理由は、特許は独占権であるという言い回しを見たときの衝撃にある。

基本的に世の中は独占することは許されない。

というのも、独占すると必ず崩壊するという歴史を人類は歩んできていることから、独占禁止法というものが制定されている。

ある程度のカルチャーが備わっている国には法律名こそ異なるが、同様の法律が必ずあるといっていい。

それにも関わらず、公に独占していいと認められる権利が付与されるということに、とても魅力を感じると共に、どういった経緯で独占が許されるのかを知りたくなったというわけだ。

また、世の中のほとんどの人と同様に、特許を取ってライセンスビジネスをすることで資産を形成したといったことも耳にしたことがあったので、単純にお金持ちになれる道の1つとしても興味があった。

結論、私には弁理士になる器量がなかったようで、スタートアップに入る道を選択することになる。

その後、起業して、stakというIoTデバイスをつくっていくわけだが、ここで初めて特許というリアルに触れることになる。

そこで、知的財産権というものに対する考え方が大きく変わることになる。

守るためにある特許

上述したとおり、特許というものに対しては、非常にポジティブに捉えていた。

もちろん、その側面を否定することはないのだが、特許は守るために取るものだという、どちらかというとネガティブな方向にあるということに気づいたである。

どういうことかというと、特許を取って大金持ちになっていくぜというスタンスは間違ってはいないが、実現可能性が低いということだ。

それよりも、自分たちでプロダクトをリリースしたときに他社から、それは私たちの特許があるので使えないよと指摘されないようにするために取っておくものが特許だということだ。

知的財産権は特許権の他にも実用新案権、意匠権、商標権、著作権といった権利があるのだが、その性質は同じく攻めに使うポジティブな意味合いよりも、守りに使うネガティブなものだといえる。

こういった特許の本質を知らないというか、リアルにビジネスに触れ合っていないような、なにもわからない大学生のタイミングで弁理士になることがいかに無謀だったかということも悟ったわけだ。

そして、私がアイデアに価値がないというのは、この事実にも連動するというわけだ。

あなたが自信のあるアイデアを特許権にしたところで、それは攻めというよりは守るために使われるだけだということである。

まとめ

何度もくり返しになるが、アイデア自体に価値などない。

残念だが、あなたが考えた唯一無二だと思っているアイデアなど組み合わせに過ぎず、世界のどこかではすでに出ているものである可能性が非常に高い。

大切なのはアイデアを実現する行動力であり、アイデアを出せるような環境にいるということである。

思考停止することが今の時代では勝者と敗者をわける大きなポイントであり、まずは自分自身がどちらにいたいかをしっかりと認識する必要がある。

その上で、前者にいたいと強く思うのであれば、私が書いたことを意識した方がいいということを推奨する。

それは、stakというIoTデバイスを世の中にリリースして、初めてわかったリアルと向き合うことができたからに他ならない。

無駄な時間とコストをかけない、つまり高みを目指して行くときに、わざわざ同じ過程を踏む必要はないということである。

 

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