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2022年2月18日 投稿:ueda

1980年に発売されて42年を経たウォシュレットの今

気宇壮大(きうそうだい)
→ 心意気や発想などがとても大きく立派なこと。

心意気や発想が大きいということはとても重要なことだ。

その大きさが大きければ大きいほど、たくさんの人を巻き込めるし、長く継続することができる。

企業にとって、継続して成長していくことは簡単ではない。

そんな中、何度か紹介している企業にはなるが、世界で注目されている企業がある。

衛生陶器などトイレタリー製品の国内最大手

トイレタリー製品の国内最大手という書き方をすると、堅い言い回しになるが、TOTOというと誰もがピンとくるだろう。

そんなTOTOの代名詞が温水洗浄便座だが、これもウォシュレットと置き換えると誰もがピンとくるだろう。

もう10年以上前になるが、上海で生活していたことがある。

今は上海にも増えたと聞いているが、当時はなかなかウォシュレットがあるトイレが上海にはなく、トイレのクオリティの高さは日本国内の方が圧倒していた記憶がある。

そんなウォシュレットが発売されたのは、1980年で今年で42年を迎えるという。

その後、1986年にアメリカから海外展開を始め、世界のプレミアムブランドとして普及が進んでいる。

そんなTOTOの快進撃について書かれた記事がこちらだ。

TOTOウォシュレットを世界の高級ホテルに普及させた「秘策」

(出典:日経ビジネス)

トイレの最高級ブランドとして認知されるまで

イギリスのロンドンとフランスのパリには、5つ星ホテルが約200軒ある。

その4割超のスイートルームなどにTOTOの温水洗浄便座、ウォシュレットが設置されていることを知っているだろうか。

特に両都市の5つ星ホテルの中でも注目を集める、シャングリ・ラ ザ・シャード ロンドンやザ・ペニンシュラパリでは、全室にウォシュレットが完備されている。

これら香港系資本のホテルグループは地盤であるアジア各地の高級ホテルでも、ほとんどの部屋でウォシュレットを設置している。

くり返しになるが、TOTOがウォシュレットの海外展開を始めたのは1986年でアメリカ市場からだった。

日本で売れ始めたウォシュレットを現地に持ち込んで販売し、1990年には販売会社である、TOTO KIKI USAを設立して拡販に臨んだ。

ただ、最初から順調に売れたわけではない。

初めてウォシュレットを見る現地のキッチン&バスショップ店では、ほぼ全員が、なんだこりゃという反応を示したそうだ。

便器の上に電気製品が載っていることがまず受け入れてもらえず、いくら機能を説明してもその良さをわかってもらえなかったという。

絶対に普及するとの確信があったにも関わらず、水回り製品なのに電気を使うということで拒否反応もあったとのことである。

また、訴訟社会のアメリカでは、感電事故を引き起こしかねない水と電気を同じ場所で使う製品は顧客から訴えられるリスクがあり、扱いには慎重になっていた。

加えて、アメリカで普及していない商品なので、工業製品としての規格が定まっていないことにも苦労したそうだ。

アメリカでウォシュレットの規格づくりに挑戦

そんな劣勢の中で、TOTOは米国で温水洗浄便座、ウォシュレットの規格づくりに乗り出した。

ただ、規格ができたからといって、ウォシュレットが急に人気商品になったわけではない。

日本では既存の便座の上に取り付ける形で広まっていったウォシュレットだが、海外では便座だけ別なものが乗っているというデザインが忌避される傾向が強い。

ヨーロッパでは、家は美しくあるべき場所と考える人が多く、トイレにも家具と同じように美しさを求められる傾向にある。

つまり、日本で一昔前に多く出回った後ろにタンクがあるウォシュレットや角張った形の便器は人気がない。

アメリカでも当初は高級ホテルでの設置を目指して営業活動をしていただけに、デザインは極めて重視された。

バスとトイレが同じ部屋にあるホテルのスイートルームでは、陶器の美しさを強調できるワンピース便器の引き合いが強いという事情もあった。

このあたりを鑑みて、ウォシュレットの機能的進化とともに、陶器とウォシュレットが一体となってデザインが美しい次世代のトイレが必要になるという未来図を描いた。

アクアエレクトロニクスの導入

1992年にアメリカで、エネルギー政策法が制定された。

法律成立から2年以内にトイレの洗浄水量を1.6ガロン(約6リットル)以下に抑えなければならないという厳しい節水基準が設けられたのである。

水資源が豊かな日本と違って、アメリカ、ヨーロッパ、中国などでは水不足は慢性的に深刻な問題となっている。

アメリカでは、1980年代後半から移民等の人口増加で水資源の確保が追いつかなくなっている。

その結果、現在のカリフォルニア州やフロリダ州などでは、洗浄水量は4.8リットル以下との基準になっている。

そんな中、TOTOでは最も少ないレベルで2012年に1ガロン(3.8リットル)で洗浄できるトイレも商品化している。

こうして、トイレの節水は世界的に大きなテーマとなって各国に広がった。

EU、カナダ、メキシコ、ブラジルでは6リットル以下が基準で、中国では5リットル以下、シンガポールでは4リットル以下といった具合いだ。

また、節水だけでなく、自動化や節電の各分野で開発競争を他社と繰り広げつつ、世界をリードする存在になっている。

創業100年を迎えた2017年のTOTO

そして、2017年の創業100年のタイミングで、ネオレストNXの発売を行っている。

そのあたりのことは、以前にも書いたので、時間のある人は下記を一読して欲しい。

ウォシュレットの商標を持つTOTOが世界で売れる理由

温水の吐出方法にエアインワンダーウェーブ洗浄と名付けた新たな技術を取り入れたり、便器の陶器にもかなりこだわっている。

デジタルで細かく制御するハイテク機能を持たせる一方で、土から作った陶器を焼くことや、水そのものの扱い方については全くのアナログなのである。

まとめ

ウォシュレットが登場してから42年という年月が流れている。

42年の時を経て、今TOTOのウォシュレットは世界に拡がっている。

これぞ企業努力賜物であり、世界中の人を魅了している素晴らしい試みである。

モノづくりというのは、こうでなければならないと改めて感じている。

 

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植田 振一郎 Twitter

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