椀飯振舞(おうばんぶるまい)
→ 盛大なご馳走。また、人に気前よく物を与えたりご馳走すること。
大盤振る舞いといわれた方がピンとくる人が多いのではないだろうか。
椀飯とは他人をもてなす際の献立の一種で平安時代の慣習といわれている。
そんな椀飯の儀礼の影響を受けた江戸時代の正月の行事で、一家の主人が親類縁者を招いて盛んな宴会を催したことを椀飯振舞、または大盤振る舞いという。
そんな大盤振る舞いを最近で感じたのは、Go toトラベルである。
再開されていくGo toトラベル
改めて、Go toトラベルとは、旅行者・事業者の感染予防対策を中心に国民の健康や安全を第一とし、停滞している日本経済の再始動を図るために立ち上げられた事業のことをいう。
ワクチン接種をした人が拡がり、少しずつ日常を取り戻す雰囲気が出てきた。
そんな中、一時期話題になっていたGo toトラベルも少しずつ再開されている。
とはいえ、日本全国で幅広く対象者となったGo toトラベルとは、少々異なり、まずは限定的に再開されているところが多い。
(出典:旅行クーポンサイト)
このサイトが非常によく現況がまとまっていて見やすくなっている。
まずは、宿泊予約サイトが配布するクーポンに注目したい。
各地でGo toトラベルの詳細が決まっていない中で、先行して様々なクーポンを発行している。
楽天トラベル、じゃらん、JTB、るるぶ、近畿日本ツーリスト、日本旅行、ゆこゆこ、HIS、Yahoo!トラベル、一休.com、Trip.com、ANAトラベラーズ、JALパックのお得な情報が載っている。
一部は、クーポンではなく自治体支援策が掲載されているが、その多くの特徴はやはり宿泊費が安くなるというものだ。
他にも、市内のバス・タクシー・レンタカー・フェリー・レンタサイクルの利用券、市内の飲食店の利用券、市内のみやげ店を中心とした小売店の利用券などがある。
金額は様々であるが1,000円〜5,000円くらいが多いように見受けられる。
ここ数年、旅行に行けていないという人が大半だと思うので、近隣の限定的なものが多いとはいえ、ようやく閉塞感から解放されそうな動きだ。
一方、観光業を中心にビジネスを展開している事業者にとっても、この動きは大歓迎だろう。
前回のGo toトラベルは、少々中途半端な形で自然消滅したような形になった。
ただ、その反省も踏まえているように思う。
というのも、一気に大盤振る舞いして観光客を取り込もうという傾向ではなく、少しずつでいいから回復させていくというように感じるからである。
確かに一気に集客してお金を落としてもらうという発想も悪くはないと思う。
でも、やはりビジネスは継続していかなければならない。
となると、少しずつでもいいからロングテールでGo toトラベルが続いた方がいい。
中途半端に終わるくらいなら、バランスを見ながら少しずつ日常を取り戻し、日常だった頃以上の賑わいをみせる必要がある。
都道府県独自の観光支援策まとめ
宿泊予約サイトが様々なクーポンを発行している中、都道府県も独自の観光支援策をまとめている。
(出典:旅行クーポンサイト)
宿泊予約サイトのクーポンをキレイにまとめている前述のサイト内に同様によくまとまっているサイトがある。
こちらを見れば、各都道府県がどういった観光支援策を打ち出しているか一目瞭然だ。
例えば、stak社の本社のある広島の例を見てみよう。
広島県は国の地域観光事業支援を活用し、県民の県内旅行を割引支援する「やっぱ広島じゃ割(観光誘客促進事業)」を2021年10月15日からスタートする。
やっぱ広島じゃ割」は、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ観光業を支援し、広島県民の方に県内観光地の新たな魅力を発見してもらうことを目的とした旅行割引制度。
広島県民の県内旅行を対象に、旅行代金から最大50%相当額を割引する。
2021年10月15日(金)以降、準備のできた事業者より販売を開始し、対象期間は12月31日まで。
各事業者毎に振り分けられた予算に達し次第、終了となる。
「やっぱ広島じゃ割」と「やっぱ広島じゃ割 地域観光支援分」の2つのキャンペーンがあり、それぞれ割引上限額が異なる点は注意が必要だ。
「やっぱ広島じゃ割」の旅行プランは、1人1旅行あたり最大15,000円、宿泊プランは1人1泊あたり最大5,000円の割引がある。
一方で、「やっぱ広島じゃ割 地域観光支援分」は1人1泊または1旅行あたり最大5,000円の割引となっている。
上記の割引に加えて、県内の土産店等で利用できる地域限定クーポン「やっぱ広島じゃ割 地域観光支援割クーポン」を1人1旅行あたり最大2,000円分が付与される。
宿泊プランは7連泊まで対象で、何回でも利用することができる。
また、市町などが実施する自治体キャンペーンと併用することも可能。
併用する場合は、市町キャンペーンを割り引いたあとの価格に、本キャンペーンを適用することができる。
もちろん、利用にあたっては、感染拡大防止に協力が必要で、感染症の状況により、キャンペーンの内容が変更となる場合がある。
まとめ
あまりにも多くのエリアでGo toトラベルのクーポンや都道府県独自の観光支援策が出されているので、地元広島の情報のみの掲載に留めた。
そして、厳かに再開されているイメージだ。
まずは地域限定で、そして徐々に限定エリアが拡大していくといった流れになるのだろうが、前回のように中途半端な形で終わらないことを願っている。
やはり、行きたい場所に好きなときに行ける方がいい。
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