物事が一気に速くはかどる。文章や弁舌によどみのないことのたとえ。
「複利は人類による最大の発明だ」
アルベルト・アインシュタインの言葉である。
アインシュタインといえば、ドイツ生まれの理論物理学者である。
一般相対性理論、特殊相対性理論、E=mc2などなど、まさに天才の名をほしいままにした人物だ。
その中の1つである「E=mc2」をせっかくなので簡単に解説しておこう。
「E」はエネルギー、「m」は質量、「c」は光速度をあらわす。
物質(物体)が運動して光の速度に近づけば、そのエネルギーはだんだん最大に向かっていくということだ。
科学的にいえば、質量はエネルギーに変わりうるということになる。
他のいい方をすれば、質量には膨大なエネルギーが閉じ込められている。
つまり、物質からエネルギーを引きだせ、また逆に、エネルギーから物質を生みだすこともでき、原子爆弾の原理もこれで説明がつくという。
とまあ、書いてみたが、頭に?が出てくる人も多いと思うので、冒頭の話に戻ろう。
「複利は人類による最大の発明だ」
利息の計算方法は、単利と複利の2種類があります。
単利とは、利息を元本には組み入れず、元本部分に対してのみ利息がつく。
元本部分は預けた当初の金額から増えることはない。
100万円に5%の単利だと、毎年5万円ずつの利息が生まれるということだ。
30年経つと5万円×30年なので、150万円の利息がつくので、100万円の元本と150万円の利息で合計250万円になる。
一方で、複利とは、預金から得られた利息を元本に組み入れて、利息がつく。
100万円に5%の複利だと、1年目は5万円の利息がつく。
ここまでは単利と一緒だが、2年目の利息は105万円に対して5%の利息がつくので、110万2,500円になる。
3年目は、110万2,500円に対して5%の利息がつくので、1,157,625円になる。
毎年固定で5万円ずつ利息がつく単利と比べて、徐々に差がついていることがわかるだろうか。
これが30年になると、4,321,942円になる。
その差額は1,821,942円という圧倒的な差が出る。
この圧倒的なパワーがまさに複利の力ということになる。
加速度的に増えていく力を知っておくべきだ。
もう1つ、複利に関する法則を共有しておこう。
「72の法則」というのがある。
複利で運用して資産を倍にするために必要なおおよその年数を計算するための法則である。
「72/金利=お金が2倍になる期間(年)」という計算式に当てはめればいい。
- 1%で運用した場合:72÷1=72(約72年必要)
- 3%で運用した場合:72÷3=24(約24年必要)
- 5%で運用した場合:72÷5=12(約14.4年必要)
- 8%で運用した場合:72÷8=9(約9年必要)
100万円を3%の単利で運用した場合、毎年の収益は3万円。
資産を倍にする、つまり収益だけで100万円をためるためには、100万円÷3万円=約33年必要になる。
複利の場合は、72の法則のとおり24年で資産が倍になるので、約9年はやく資産が倍になる。
最初の5年とか10年まではそこまで差がつかないように思えても、年月が経てば経つほどにその力の威力が出てくる。
これが富裕層を生み出す仕組みだという人もいるが、あながち間違ってはいないだろう。
まさに無双状態なわけだが、企業もまさにこういった複利に近い効果で伸びていくことがある。
一攫千金を狙う人たちに心からいいたい。
そんなものはなく、爆発的に伸びていくというのはきっかけが必要で、そのきっかけを生み出すには低空飛行の期間が必ずあるということを。
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