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2021年3月10日 投稿:swing16o

按兵不動(あんぺいふどう)

チャンスがくるのをじっと待つこと。

長い時間待てるという人が羨ましかったりする。

昔から同じ場所に留まることが苦手で、せっかちなところがあるという自負があり無駄に待たされるとイライラしてしまう。

今の時代はスマホがあるし、やるべき仕事は常にあるので時間を潰しやすい環境にはあるが、最も大切にしている時間を無駄に浪費させられることには、かなりの抵抗がある。

世の中の人たちはどの程度の時間でイライラするのかを調べてみたら、時計メーカーで有名なCITIZENが発表しているデータを発見した。

2018年5月のデータなので、そこからの2年以上の月日が流れており、生活環境が変わっているので最新のデータも知りたいところだが、ビジネスにおいても参考になるデータである。

 

ビジネスパーソンの「待ち時間」意識

まずはエレベータの待ち時間だが、1分以上待たされるとイライラするという人が約60%だということだ。

出張も多いのでビジネスホテルを使うことも多く、自分に置き換えたときに1分以上待たされても約40%の人はイライラしないという方に驚いた。

歩行者として信号を待つ時間も1分以上でイライラする人が約60%ということだ。

レジ待ちは3分で約60%の人が、ファストフード店では5分を超えると60%以上の人が嫌悪感を抱くらしい。

他にも飲食店での待ち時間やオーダーから料理が出てくるまで待ち時間などのデータもあるが、まず気になったのは、電話で待たされる時間だ。

時間云々よりも、2018年5月から電話をするという機会は更に減っているはずなので、ここのデータがどう変化したのかということに興味がある。

続いて、ITに携わるカテゴリの箇所にも目がいってしまうのは、仕事柄なのかもしれない。

スマホからウェブコンテンツに繋がるまでの時間だ。

単純に検索したときにサイトへのアクセス時間やアプリを立ち上げて使えるまでの時間だと置き換えればいい。

5秒以内にアクセスできなければ、30%以上の人がイライラするというデータだ。

これは非常に興味深い。

というのも、他のカテゴリはほとんどの単位が分や時間単位であるにも関わらず、秒単位になっていることである。

それも5秒以内が30%以上、10秒になると60%以上の人がイライラするという極めて短い時間が基準になっている。

 

多くの人は当たり前になっていることに対して、当たり前でないと感じたときにイライラという感情が芽生えるはずだ。

つまり、エレベータは待つものだ、待たされても仕方のないものだという感覚の人だと、それほどイライラしない。

けれども、本来ならこのくらいでできるはずだというものができなければ、なぜできないんだとなるわけだ。

なにがいいたいかというと、このデータから読み取れることに、テクノロジーが圧倒的に進化しているということがわかるということである。

インターネットへの接続スピードが10秒も待てないのが当たり前になっているという事実だ。

それも2018年5月の段階であるということから、ネットワーク網は現在まで確実に拡大しているので、待てない人がもっと増えているはずだ。

それも秒単位の他のカテゴリに比べると極めて小さい単位であることを強調したい。

 

逆にいうと、待たされることが当たり前と思っているカテゴリにメスを入れて、待たされないことが当たり前にできれば、そこには大きなビジネスチャンスがあるということだ。

Amazonが即日配送を実現し、今や数時間で届けることを可能にして他のECサイトに圧倒的な差をつけたように、待ち時間をなくすことは巨大ビジネスの根幹にある。

だからこそ、IoTにはまだまだ可能性があるということを伝えておきたい。

 

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植田 振一郎 Twitter

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