胸襟秀麗(きょうきんしゅうれい)
→ 考え方や心構えが正しく立派なこと。
正しい考え方や心構えとは、どんなものなのだろうか。
幼い頃に教わった正しいとされる考え方や心構えのほとんどは、大人になってから役に立たないことのように思う。
むしろ、常識を疑えとか周りと同じことをしていたら成功なんてできないといった真逆の教えの方が心打たれたりした。
そして、そういう考え方の人たちの生き方に憧れを抱くようになった。
単純にカッコいいと思えたし、可能性が無限大で自由な生き方をしたいと少なくとも今の私も考えている。
もちろん、全員に同じ考え方を強要するつもりもないし、気になる人だけ聞いてくれたらいい。
おそらく、私に興味を持ってくれる人は、私と同じ世界を自分自身で観たいと思ってくれている人だ。
そして、そういった人たちはスタートアップの中にいる。
注目されている世界のスタートアップ
空飛ぶクルマとも呼ばれる、eVTOL(電動垂直離着陸)を開発するドイツのVolocopter(ボロコプター)が、1.7億ドル(約196億円)を調達した。
評価額は18.7億ドル(約2,150億円)となっている。
調達した資金をシンガポール、ローマ、パリを対象エリアとしたエアタクシー事業の立ち上げに充て、2024年パリオリンピックまでの商用飛行を目指すという。
VolocopterのeVTOLは、小さいプロペラで重力に逆らって飛ぶ巨大ドローンタイプのエアモビリティ。
通常のヘリコプターとeVTOLの大きな違いは、騒音と電動の2点で、プロペラが小さいので静かで排気ガスは出ない。
実績としては、2011年に電動マルチコプターの有人飛行に世界で初めて成功している。
また、2017年にはドバイで自動運転エアタクシーの実証実験を行っていて、これまでの試験飛行は1,000回を超えている。
そんな実績が認められ、欧州連合航空安全機関(EASA)から設計と生産の承認を取得した唯一の企業でもある。
Intel、ダイムラー、JALとも資本提携を結んでいる。
eVTOL(電動垂直離着陸)の分野には大企業からの出資や提携が相次いでおり、盛り上がりを見せている。
ただ、エアタクシーの実現までにはエネルギー効率という技術課題、離着陸場、充電施設などのインフラ、法整備など数多くのハードルがある。
このあたりがどのように進んでいくのか注目したい。
電力取引スタートアップのエナジーグリッドがシードラウンドで約18億円を調達したと発表した。
調達した資金は、電力を新たに購入する資金に充てるという。
旧一般電気事業者や商社から電力をまとめて調達し、全国に約800存在する新電力会社に小分けして販売するというビジネスモデルである。
電力の小売は行わず、卸売りに特化している点が特徴で、新電力各社との取引価格は、最低1億円程度からとしている。
通常、電力の卸売りは商社が入る領域で、実際に商社が口座を開設して取引可能となる新電力会社が50社程度あるのが実情だ。
その他の多くの企業は、日々価格変動する電力をその日暮らしで購入しているのが実態となっている。
昨今、気候変動の影響や不安定な世界情勢などにより電力価格の振れ幅も大きいことから予測も立てにくく課題となっている。
そこでエナジーグリッドが介入することで、価格の変動を抑えられ、新電力各社に安定的に電力を提供することができるようになるというのだ。
2022年3月現在のエナジーグリッドが持つ新電力会社の顧客数は20社ほどということで、今後の展開が気になるところだ。
サイバーセキュリティ企業であるアメリカのAxonius(アクソニアス)が、2億ドル(約230億円)を調達した。
現在の評価額は26億ドル(約2,990億円)となり、この1年で2倍以上に成長している。
Axoniusは企業のIT環境を可視化することで脆弱性を検知するというサービスを展開している。
具体的には無数のサーバー、端末、ソフトウェアを自動でマッピングし、最新のIT資産台帳(インベントリ)を表示する。
サイバー攻撃対象領域のIT資産やシステムを見つけ出し、データの強化、セキュリティ制御を自動で実行する。
会社が承認していないにも関わらず、ネットワークに追加されたアプリや端末の検出や、ウイルススキャンを過去1週間で実行していない端末の検出も可能だという。
リモートワークの急増で、企業はより多くの端末、クラウドサービス、アプリを使用し、IT環境を構築している。
これに比例するように、近年のサイバー攻撃は急増している。
ロシアのウクライナ侵攻のように、国家間でもサイバー攻撃は攻撃手段の1つとなっている。
対企業では身代金を要求するランサムウェアや、端末に不法侵入して感染を拡大させるEmotetなどの被害が増加している。
2022年3月には、トヨタは取引先へのサイバー攻撃により国内全工場の生産停止に追い込まれた。
企業活動において、今やサイバーセキュリティ対策は必須だ。
AxoniusはFortune500や連邦政府など大口顧客を抱え、ARRは3年連続で3倍になった。
2年以内にIPOを目指すということで、今後の動きにより注目が集まっている。
宇宙環境利用プラットフォームのElevationSpaceは、シードラウンドで約3.1億円の資金調達を実施したと発表した。
ElevationSpaceは、東北大学吉田・桒原研究室の技術を基に設立された、大学発宇宙スタートアップである。
宇宙利用・回収プラットフォームである、ELS-Rの開発を行っている。
宇宙空間の特徴である微小重力環境を活かし、そこで研究や試験、製造などを行うことができる小型人工衛星の提供を目指している。
一般荷物を衛星に載せて打ち上げ、無人の人工衛星内で作業を行う。
運用終了後は地球に帰還し、荷物の回収および分析が可能にある。
これにより従来の国際宇宙ステーションよりも素早く、安く、簡単に、地上では難しかった創薬研究などができるという。
さらに新規材料の宇宙製造、宇宙旅行に向けた家電等の動作試験などによる新しいマーケット創出が期待されている。
ビジネスモデルは、クライアントの実験および製造代行が中心となっている。
通常、荷物を宇宙から持ち帰るのに、1kgあたり約900万円かかる。
そこに宇宙飛行士の工数などを含めると諸々で数千万円がかかる。
ところが、ElevationSpaceのサービスを使えば、最大10分の1程度になるというのである。
本格的なサービス提供は2026年だが、すでにユーグレナ社などがクライアントでおり、新たなエネルギー源開発のため、ミドリムシを宇宙空間で培養する計画もある。
まとめ
2022年3月の注目したスタートアップはいかがだろうか。
興味のあるスタートアップがあれば、今後の動向にも是非注目して欲しい。
そして、自分自身のモチベーションに繋がるという人が1人でも多くいること、増えていくことを期待している。
私自身も少しでもモチベーションが上がるように、このシリーズを続けていこうと思っている。
もう1つ意識しておいた方がいいのは、2022年も3月が終わろうとしている。
ということは、今年も4分の1、つまり第1四半期が終わったということである。
さあ、スピードを上げていきましょう。
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