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2021年9月3日 投稿:swing16o

モバイルインターネットの次に来るメタバース(metaverse)とは?

英明闊達(えいめいかったつ)
→ 才能と知恵にすぐれ、小さなことにこだわらないこと。

完璧主義は決して悪いことではないと思う。

けれども、あまり小さなことにこだわりすぎると先に進まないことがある。

大局を見るということを意識するようにしている。

切り離せるものは極力切り離していかなければ、今の時代の変化ははやいからである。

そして今、またバズワードが生まれている。

注目されているmetaverse(メタバース)とは?

Facebook(フェイスブック)のCEOである、マーク・ザッカーバーグがこんな発言をしている。

Facebookは今後5年でソーシャルメディアの会社からメタバースの会社へと移行していく。

Facebook以外にもMicrosoftやNVIDIAも注目するモバイル・インターネットの次にくるといわれている、メタバースとは一体なんなのか。

まずは言葉の分析からしてみよう。

meta(メタ:超)とuniverse(ユニバース:宇宙)から生まれた造語である。

その造語の意味は、多数の参加者が自由に行動できるネットワーク上に構築された仮想空間のことだ。

ネットワーク上の仮想空間で自由に行動できると聞くと、アバター(分身)で遊ぶオンラインゲームをイメージする人も多いのではないだろうか。

ただ、メタバースは、ゲームのルールやシナリオに縛られることなく、実世界と同じように参加者が自由に行動できる点が全く異なる。

メタバースの7つの構成要素とプレイヤー

  1. 永続的:止まることやリセットすることがなく永久に続く
  2. リアルタイム:実世界と同じようにリアルタイムで出来事が起こっている
  3. 人数制限なし:参加者は自らの意思でメタバース上のあらゆるイベントに参加可能
  4. 経済圏が生まれる:他人に対して価値を生み出した人はその対価を受け取ることが可能
  5. 異なる世界の往来ができる:デジタルとリアル、プライベートと公といった異なる世界を往来可能
  6. IDは1つでいい:FacebookやFortnite(フォートナイト)などプラットフォームごとのIDが不要
  7. コンテンツの提供元が多数:コンテンツを提供する企業が多数あり第三者の参加が可能

7つの構成要素で注目されているメタバースだが、大手IT企業が様々なレイヤーで参画している。

まずは、ソフトとハードで分かれる。

ソフトを4つのカテゴリにすると、アプリ、開発者向けプラットフォーム、ストア、OSでそれぞれに参画している企業は下記のとおりだ。

  • アプリ:Facebook
  • 開発者向けプラットフォーム:Apple、Google
  • ストア:Apple Store、Google Play
  • OS:iOS、Android

ハードの競争も激しさを増している。

代表的なものはスマホやグラス(メガネ)で、Apple、Xiaomi(シャオミ)、Samsung(サムスン)などが参入している。

そして、ハードを動かす核になる半導体の競争も熾烈だ。

Qualcomm(クアルコム)、NVIDIA、MediaTek(メディアテック)、最近ではApple社がM1チップを出したことも有名だ。

各社のメタバース戦略

まず、注目したいのはFacebookだ。

CEOのマーク・ザッカーバーグは、メタバースの世界をインターネット上のソーシャルプラットフォームとリアル世界のハイブリッドのようなものが実現できると語っている。

2014年5月には、VRヘッドセットのOculus(オキュラス)社を20億ドル(当時のレートで約2,000億円)で買収している。

私もOculus社のVRを買って試した。

そして、2021年8月にHorizon Workrooms(ホライゾン・ワークルーム)のβ版をリリースした。

これは、VRヘッドセットを持っていれば、アバター(分身)としてバーチャル会議室に参加できるというものだ。

アバターを通じて身振り手振りを交えて会話ができたり、リアルタイムにホワイトボードに書き込みができるようになっていくとのことだ。

モバイル・インターネットを制したAppleとGoogleに対抗するためには、このメタバースの分野で覇権を握る必要がある。

 

次にサティア・ナデラにCEOが変わってから、明らかにビジネスモデルを変えて業績も絶好調のMicrosoftも注目だ。

そんなMicrosoftが狙っているのはエンタープライズ(法人向け)の市場である。

2016年3月にMR(複合現実)用グラスのHololensを発表。

その後は、自社クラウドのAzureサービス下で、モデリングやシミュレーションを行うAzure Digital TwinsやAzure IoTなどの開発者向けツールを提供している。

さらに、2021年3月には、Meshを発表しており、物理的に異なる空間にいる人たちコラボレーションできるプラットフォームとして今後の展開に期待が寄せられている。

そこに、Xbox(エックスボックス)のゲーム事業も加われば覇権を一気に握ることも十分に可能だ。

スマホシフトに乗り遅れた巨人Microsoftの巻き返しに目が離せない。

 

Fortnite(フォートナイト)というゲームを聞いたことがある人も多いだろう。

運営しているEpic Games(エピックゲームズ)は、もともとシューティングゲームであったフォートナイトに新たな可能性を見い出している。

それは、アリアナ・グランデやBTSなどの世界的なアーティストがライブを行ったことに端を発している。

また、友人同士でチャットするたまり場として使われたりと、人々が集ってさまざまな活動を行う場として機能しつつあるところが、まさに仮想空間となっているのだ。

そんなエピックゲームズは、クリエータがコンテンツを生み出したコンテンツが還元されるエコシステムを作ろうとしている点も特徴だ。

 

ソフト側の競争が激しくなる一方で、高精細な3Dグラフィックスをスムーズに体験させるにはマストなアイテムがある。

それは、超高性能な半導体だ。

その半導体の業界の中で、どこが一歩先に出てくるのかにも注目したい。

まとめ

メタバースという新たなバズワードをしっかり頭の片隅に入れておきたい。

リアルに制限がかかる中で、テクノロジーは物理的な空間や距離を超えていくことができる。

キャズムを超えるには、今のVRヘッドセットのような形ではなく、グラス(メガネ)なのか他のデバイスなのか不明だが、もっとストレスフリーなデバイスの登場がマストだろう。

まだまだ技術が追いついていない部分も大きいが、メタバースの世界にも大きな可能性を感じているし、楽しみしかない。

 

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植田 振一郎 Twitter

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