可惜身命(あたらしんみょう)

体や命を大切にすること。
2020年9月に発売されて話題になった、この本を知っているだろうか?
老化について最先端の科学的知見をもとに、どのようにして老化を治療すべきなのかを説いている1冊だ。
まだ途中までしか読んでいないのだが、読んでおいて損はない1冊だとすでに感じている。
そして、この本の冒頭に出てくる寿命について書いてみよう。
寿命というと、死ぬまでの生きている期間のことを指すと理解しているはずだ。
日本は平均寿命が世界一だと認識している人も多いと思う。
実は、男女合計の平均寿命は2018年に香港に抜かれているのだが、ここで追求したいのはその問題ではない。
健康寿命という概念だ。
誕生から死亡までから病気や怪我で体調が万全で無い期間を差し引いた期間を指す。
つまり、健康でいられる時間のことだ。
日本人のデータを公開しよう。
平均寿命は2018年に84.21歳、健康寿命は2019年に74.09歳となっている。
約10歳の乖離があることが理解できる。
医療や薬の発達から生きることはできても、それが果たして健康なのかは不明だということである。
生きていても寝たきりだったり、家でなく介護施設や病院で過ごしている高齢者も多い。
ここになにが関係しているのか。
そう、老化だ。
老化の原因がわかって改善されるのであれば、健康に生きることができる。
人間は本来は100歳以上生きることができるとされている。
臓器を上手に操ることができれば、その可能性はもっと拡がっているともいわれている。
不老不死はいつの時代も人類にとっての希望であり、その研究は常に進んでいる。
30年前の1991年の日本人の平均寿命は79.10歳だった。
単純に5歳以上も平均寿命は伸びている。
けれども、健康に生きている人がどれくらいるのか、その本質はなかなか見えてこないし考えていない。
歳が若ければ若いほど、死とは遠いところにいるので、そんなことを意識すらしない。
ところが、死は必ず誰にでも訪れる。
向こう30年での平均寿命は医療や薬の発達で過去30年よりももっと伸びるだろう。
医療だけでなく、技術進歩のスピードも拍車をかけて上がっていくだろう。
つまり、1年でも長く健康で生きることができれば、それだけ世の中の変化を見るだけでなく、体感して一生を終える可能性が拡がっている。
モノづくりをしている以上、1つでも多くそんなものを健康で残せるようにしたいと思う。
stak の視点
stak, Inc. CEOの植田振一郎として書き足しておく。
平均寿命と健康寿命の約10年の乖離は、人生の最後に「自由に使えない時間」が約10年分あるということを意味する。
老化研究が時間の総量を増やそうとする科学なら、stak がやっているのは、今ある持ち時間の密度を上げる事業だ。
stak は『人件費=時間』を再定義するAIインフラ企業として、「圧倒的に合理的な社会を創造する」をミッションに掲げている。
仕組みで一日に1時間の無駄を削れば、単純計算で年に365時間、約半月分の起きている時間が戻ってくる。
寿命を伸ばすことは医療の仕事だが、戻った時間をなにに使うかは本人の仕事であり、その選択肢を増やすのが我々の仕事だと考えている。
可惜身命、つまり体と命を大切にするということは、現代においては健康寿命と可処分時間の両方を守ることだと解釈している。
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植田 振一郎 Twitter


